mesimarja
気に入ったスレを集めてみました。
03 | 2017/04 | 05
S M T W T F S
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

( ^ω^)と忘れられた猫のようです
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 13:06:46.78 ID:j7bB52Y0O
雨が降っている。
病院前の大通りを挟んだ向こう側の道。
しゃがみこんだ男の子と女の子。
アスファルトの匂い。
ニャー

( ^ω^)と忘れられた猫のようです


12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 13:57:47.40 ID:j7bB52Y0O
朝。
起きてみて初めて、あれは夢だったのだと気づいた。
( うω^)「ふあぁ」
大きな欠伸をして時計を見ると、いつもよりは少し早い時間。
たまには僕が彼女を待つのもいいかもしれないと思い、すぐさま制服に着替え、昨晩のうちに時間割りを合わせておいた鞄を持って1階のリビングへと降りた。
いつもどおり、机の上には弁当と『おはよう。行ってらっしゃい。』と書かれたメモが置いてある。
弁当を鞄に入れ、朝食のパンを食べる。
( ^ω^)「行ってきますお」
準備万端。
腕時計を確認しつつ誰もいない家に向かってそう声をかけると、僕は彼女との待ち合わせ場所へと向かった。
着いてみると、やはり彼女はまだ来ていない。
あ、来た。
ξ゚⊿゚)ξ「あらブーン、今日は早いのね」
( ^ω^)「おっおっ、いつもツンを待たせてばかりじゃ悪いと思ったんだお」
この、金色縦ロールの彼女の名前はツン。
僕の幼馴染みであり、現彼女でもある。
しかもかなり可愛い。
性格に少し難はあるものの、自慢の彼女だ。
(*^ω^)「ふひひ」
ξ゚⊿゚)ξ「…きめぇ」

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 13:58:57.53 ID:j7bB52Y0O
ξ゚⊿゚)ξ「そうそう、14日なんだけど予定入っちゃったから」
14日…予定…?
……………………ハッ!!!!
( ;^ω^)「まじかお!?久しぶりのデートだったのに…」
ξ゚⊿゚)ξ「だからごめんって言ってるじゃない」
…ごめんなんて一言も言ってない気がするけど。
しかしここで突っ込んだところで彼女を怒らす結果にしかならないことを知っているので、敢えて言わない。
というか言えない。



学校に着いてからもテンションは上がらない。
だって…デート………。
(,,゚Д゚)「内藤、どうかしたのか?」
見兼ねたクラスメイトの一人、ギコが話しかけてきた。
( ´ω`)「ツンとのデートの予定が駄目になったんだお」
(,,;゚Д゚)そ「お前彼女いたのか!」
( ;´ω`)「大分前から付き合ってるお…つーかお前何年僕と友達やってんだお」
地味にショックだ。
しかしよくよく考えてみれば誰かに言いふらしたわけでもないし、知らないのも当然と言えば当然なのかもしれない。
(,,゚Д゚)「まあ元気出せよ。あ、そうだ。その日、暇ならゲーセン行こうぜ」
( ´ω`)「おっお…そうさせてもらうお」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:02:15.95 ID:j7bB52Y0O
そして14日。
僕はいつもギコと遊ぶ時の待ち合わせ場所である駅前に立っていた。
…しかし。
( ^ω^)「………遅いお」
かれこれもう30分は過ぎている。
可愛い女の子ならともかく、野郎を長時間待つ趣味などない。
先に行くかと考えて、僕は駅前から歩き出した。
休日なので学生が多く、中にはカップルらしき男女もたくさんいる。
( ´ω`)「…………」
僕だって本当はデートの予定だったんだと声高に叫び出したい気分だ。
それにしても、最近ツンは僕に冷たい気がする。
つんけんしているのはいつものことだが、そういうものではない何かを感じるのだ。
考えてても仕方がないのは分かっているのだが、考えずにはいられない。
( ^ω^)「…………お?」
ちょっと待て。
あそこに立っているのはツンじゃないか。
金髪縦ロールに白いワンピース。
ワンピースはともかく、あの髪型はそうそういないと思うので間違いないだろう。
そう確信した僕は彼女のもとへと歩みを進め、
ζ(゚ー゚*ζ「…ブーン?」
こちらに振り向いた本人に声をかけられたのだった。

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:05:57.88 ID:j7bB52Y0O
ζ(゚ー゚*ζ「やっぱり!ブーンね!!」
( ;^ω^)「お…そうだけど…」
反応が変だ。
ツンじゃないのか?
でも、この顔、髪型、声、どれもツンと全く同じじゃないか。
これが彼女じゃないのならば誰だというんだ。
ドッペルゲンガー?他人のそら似?メタモン?
それとも本当に
( ;^ω^)「ツン…かお?」
ζ(゚ー゚*ζ「………」
( ;^ω^)「……………」
ζ(゚ー゚*ζ「…………………………」
( ^ω^)「…………………………………?」
あれ、なんだろうこの間は。
気まずい沈黙を、彼女の言葉がかき消した。
ζ(゚ー゚*ζ「………私はブーンに飼われていた猫」
え?
ζ(゚ー゚*ζ「私の名前は、しぃ」
え?
…………え…?
( ;^ω^)「な、なんだってー」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:07:43.49 ID:j7bB52Y0O
やばい。
やばいぞ。
これが電波というやつか。急に現れて私は猫ですって誰が信じるだろうかいや誰も信じない、ああ反語ってこういう時に使うのか、古文の授業が初めて役に立ったよ先生ああああ
って…落ち着け自分。
冷静になるんだ。
彼女はどこからどう見てもツン。
ということは、彼女はツン以外の誰でもない。
つまり、ツンは何らかの理由があって僕にこんな嘘をついただけ。
( ;^ω^)「ツンじゃないのかお?ばればれの嘘なんかつくもんじゃないお」
ζ(゚△゚*ζ「私はしぃです」
…認めてくれない。
どうあっても、僕に嘘を貫き通したいらしい。
確かに、僕は昔捨て猫を拾ってきた。
名前もしぃで合っている。
しぃを見つけたのも、猫にしぃと名付けたのもツンだから、そこらへんの事情を知っているのは当然なわけで。
…まあいい。
彼女がそうしたいのなら、僕はもう何も言うまい。
彼女はツンではなく、しぃ。

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:10:52.49 ID:j7bB52Y0O
( ^ω^)「どうやって人間になったんだお?」
ζ(゚ー゚;ζ「…か、神様が願いを聞いてくださったのよ」
( ^ω^)「願い?」
ζ(゚ー゚;ζ「………ブーンに………えっと………ありがとうって言いたくて」
( ^ω^)「そうかお」
ζ(゚ー゚*ζ「そう!そうなの!」
ツン…嘘つくの下手すぎる…。
楽しいからいいけど。
しかしツンは再び口を開くと、今度は自信を持って言った。
ζ(゚ー゚*ζ「………だから」
ζ(^ー^*ζ「拾ってくれてありがとう、ブーン。大好きよ」
( ^ω^)「………お」
先程のような上辺だけの言葉じゃないのが分かる。
しぃの笑った顔は、今まで見てきたツンの笑顔の中で一番可愛かった。
(*^ω^)「ふひひ」
ζ(゚ー゚*ζ(きめぇ)

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:12:23.29 ID:j7bB52Y0O
雨が降っている。
病院前の大通りを挟んだ向こう側の道端。
捨てられた子猫の前で、びしょ濡れでしゃがみこんでいる僕と女の子。
濡れたアスファルトの匂い。
喜ぶ彼女の声。
猫も鳴いた。

ニャー



また、あの夢。
( ^ω^)「…………」
昨日はあの後ツンと別れ、家に着いて久しぶりにGBAをして。
気が付いたら夜だったから母さんと晩御飯を食べて、風呂に入って寝たんだっけ。
あれ?何かを忘れてているような…。
ああそうだ。
彼女は別れ際にこう言っていた。

ζ(゚ー゚*ζ『来週の日曜日、また駅前に来て』

来週の日曜日、予定は入っていないはず。
あんなに素直なツンに会うのは久々だったから、またしぃに会いたい。
あれ?そういえば…。
なんで僕は昨日は駅前に行ったんだっけ?
まあ、思い出せないということは大したことじゃないんだろう。

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:13:42.97 ID:j7bB52Y0O
いつもの場所に僕が行くと、案の定ツンはもう来ていた。
ξ#゚⊿゚)ξ「遅い」
( ^ω^)「昨日いろいろあったから、朝起きて考えごとしてたら遅くなったんだお」
ξ#゚⊿゚)ξ「そんなの私には関係ないじゃない。とっとと行くわよ」
( ^ω^)「…………」
どうやら、ツンはあくまでも知らないふりを通したいみたいだ。
昨日の今日で、少しは素直になっているかもと思った自分が甘かった。
ひとしきり話をして、学校に着くとクラスが違うためにそこで彼女とは別れる。
教室に入ると、すぐさまギコが僕の方へやって来た。
(,,;゚Д゚)「昨日は悪かった」
昨日…?
あ。
( ;^ω^)「気にすんなお。僕も30分待った後に帰ったから」
(,,゚Д゚)「…そうか、ならいいんだが。………昨日誰かに会わなかったか?」
( ^ω^)「………………」
…なんでそれを知っている。
不審なものを見るような目つきでギコを見返すと、焦ったように彼は返した。
(,,;゚Д゚)「いや、なんとなくだ」
( ^ω^)「そうかお」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:18:41.74 ID:j7bB52Y0O
授業も終わり、下校。
ツンと一緒に帰って、別れて、また朝になる。
朝になったらまたツンと学校に行って、別れて、授業を受けて、合流して…。
変わらない日々を過ごし、待ちに待った21日の日曜日。
僕は駅前で彼女を待っていた。

ζ(゚ー゚*ζ「ブーン!!」

僕に気づいたツンが嬉しそうに駆け寄ってくる。

( ^ω^)「おっおっ、久しぶりだお」
本当は昨日ぶりなのだが、何故か言ってはいけない気がしてそう言った。

ζ(゚ー゚*ζ「来てくれないかと思った」

( ^ω^)「そんなわけないお」

揃ったところで歩き出す。
いつも一緒に登下校してはいるが、今日は少し違う気がした。
特に行き先があるわけでもなく、僕とツンはいろんなことを話した。
あの花は綺麗だとか、あそこの店がいいだとか。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:20:03.46 ID:j7bB52Y0O
本当に別人のように振る舞うツンを見て、僕は昔の出来事を思い出す。

( ^ω^)「そういえば、あの時しぃを
最初に見つけたのはツンだったおね」
ただの記憶の断片の確認で、途切れた話題の提供のつもりで言った。
言っただけだったのだが。

ζ(゚ー゚*ζ「…………」
ζ( ー ζ「そう…だったっけ」

先程の笑みが嘘のように、みるみる彼女の表情から消えていくのが分かった。

( ;^ω^)「どうかしたかお?」

ζ( ー ζ「…なんでもないよ」
ζ(^ー^ ζ「気にしないで」

…気まずい空気。
しかし、いくら考えても先程の僕の言葉の中に地雷になりそうなものは見つからない。
何が彼女の元気を無くさせてしまったのかがさっぱり理解できなかった。
そうして5分ほど歩き続け、彼女の方から口を開く。

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:21:31.26 ID:j7bB52Y0O
ζ(゚ー゚ ζ「それじゃあ、私帰るね」

( ^ω^)「お……ばいばいだお」

彼女の、自分はしぃだという設定はどこへやら。
そう言ってツンは自分の家へと帰っていく。
同じ方向だからと、元気無く帰る彼女の後ろをついていくわけにも行かず、僕はただ突っ立ってツンの後ろ姿を見送っていた。
( ^ω^)「…………」



ξ゚⊿゚)ξ「おはよう、元気ないわね。何かあったの?」

翌日、待ち合わせ場所にいたツンは昨日の彼女の見る影もなく元気そうだった。

( ^ω^)「なんでもないお」

ξ゚⊿゚)ξ「そう?ならいいんだけど」

しかし、と僕は思う。
どうしてツンはこうして僕を騙し続けているのだろうか。
昨日の反応だって、訳が分からない。

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:22:40.07 ID:j7bB52Y0O
( ^ω^)「ツン」

ξ゚⊿゚)ξ「何?」

( ^ω^)「もういいお」

ξ゚⊿゚)ξ「え?」

心底不思議そうな顔をするツン。
しかしそれが演技だということを僕は知っている。

( ^ω^)「しぃはただの猫で、どう足掻いても人間にはなれないんだお。だから下手な嘘はやめるお」

ξ゚⊿゚)ξ「………」

彼女は僕の言葉を聞いて黙りこみ、そしてついに白状した。

ξ;゚⊿゚)ξ「頭…大丈夫?」

白状しt……って………え?

ξ;゚⊿゚)ξ「しぃって何?猫の名前?」

( ^ω^)「…………」

…ちょっと待て。

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:26:44.25 ID:j7bB52Y0O
( ;^ω^)「ツン、14日はどこにいたんだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「何よ今更。妹が退院したから家族で家にいたわ。まあ当の本人は途中でいなくなっちゃってたけど」

( ;^ω^)「い…妹?」

ツンに妹がいたなんて初耳だが。
もしかして。

( ;^ω^)「一卵性の双子だとかそういう…オチでは…」

ξ;゚⊿゚)ξ「そうだけど…あんたなんで知ってるの?」

( ;゚ω゚)そ「そんなバナナ!!!」

ξ゚⊿゚)ξ(…きめぇ)

学校に着いてからも僕の頭はしぃのことでいっぱいだった。
しぃはツンじゃなくてツンの妹。
…だとしたら疑問が残る。
どうして彼女はあんな嘘を…?

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:29:05.51 ID:j7bB52Y0O
―――――――…………。

学校が終わり、突然降りだした大雨の中で僕は下校していた。
目的地は、もちろん…家?
いや違う。
国立病院。
僕は幼い頃によく遊んでいた彼女が入院している病院へと、いつものようにお見舞いに向かう。
しかしいつもならば病室にいるはずのあの子は、今日は傘もささずに外に出てきていた。

ζ(゚―゚*ζ「…………」

彼女は、段ボールに入れて捨てられた子猫をじっと見つめている。

( ・ω・)

ざあざあと雨が降っている。
国立病院前の大通りを挟んだ向こう側の道端。
捨てられた子猫の前で、傘もささずにしゃがみこんでびしょ濡れの僕と女の子。

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:30:01.31 ID:j7bB52Y0O
雨に濡れたアスファルトの匂い。

( ・ω・)「ねこ…ふるえてるお」

ζ(゚―゚*ζ「しんじゃうかもしれない…。ぶーん…たすけてあげて」

( ・ω・)「おー…、でもどうすればいいかわかんないお」

ζ(゚―゚*ζ「おうちでかえばいいんだよ」

( ・ω・)「おっおっ!じゃあおかあさんにきいてみるお」

家まで走って帰って、事情を話すとお母さんは二つ返事で承諾してくれた。
再び猫と女の子の元へ戻ると、僕は彼女にそのことを報告する。

ζ(^―^*ζ「やったね、ぶーん!ありがとう」

喜ぶ彼女の声に合わせるように、猫も鳴いた。

∧_∧
(*゚ー゚)ニャー

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:31:48.66 ID:j7bB52Y0O
**

( ^ω^)「…………!」

目を開けて辺りを見回すと、そこは外ではなく学校。
しかも授業中。
考えているうちに眠くなり、途中で寝てしまったことを思い出す。
ああ、そうだ。
彼女は、しぃは、小さい頃によく一緒に遊んでいた女の子。
でも途中で、何かの病気で入院して。
お見舞いにも毎日通っていたけれど、手術することになり、都会のもっと大きな病院へと転院したんだ。
猫を見つけたのも、猫をしぃと名付けたのも、彼女だった。
学校が終わると、僕はすぐに飛び出して校門を出る。
猫を見つけたのも、猫をしぃと名付けたのも、彼女だった。
学校が終わると、僕はすぐに飛び出して校門を出る。
目的地はもちろん…

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:33:19.33 ID:j7bB52Y0O
ζ(゚△゚*ζそ「ブーン!?」

彼女の姿を見て僕はやっと足を止めた。

( ;^ω^)「…はあ…はあ…」

息が切れる。
体力ないなあ、僕。

( ^ω^)「しぃ、話があるんだお。ここじゃなんだからちょっとついてきて欲しいお」

ζ(゚△゚*ζ「…………」

ζ(゚ー゚*ζ「……分かった」

何かを悟ったようにそう言って頷く彼女を確認し、僕は彼女と歩き出した。

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:35:45.88 ID:j7bB52Y0O
着いた先は、小高い丘。
その端っこには小さく土が盛られた場所があり、その土には一本の木の枝が刺されていた。

ζ(゚ー゚*ζ「………」

( ^ω^)「…しぃのお墓だお」
( ^ω^)「デレ」

デレ。
それが今、僕の目の前にいる彼女の名前。
ツンでもしぃでもない、彼女の本当の名前だ。

ζ( ー *ζ「…そっか。しぃ、死んじゃったんだ」

( ^ω^)「でもデレが見つけてなかったら、もっと早く死んでしまっていたお」

ζ( ー *ζ「そうかな」

( ^ω^)「そうだお」

彼女は顔を上げると、視線をお墓から僕の方へと移した。

ζ(゚ー゚*ζ「ブーン、私のこと覚えてたの?」

( ^ω^)「思い出したんだお。病気は治ったのかお?」

ζ(゚ー゚*ζ「……………うん」

( ^ω^)「それはよかった」

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:37:01.64 ID:j7bB52Y0O
ζ( ー *ζ「……………」

俯く彼女に、僕は再び声をかける。

( ^ω^)「忘れてて、ごめんお」

ζ(゚ー゚*ζ「そんなの構わないよ!だからこそ、私はしぃとしてブーンに会ったんだから」

実際、僕は彼女のことをツンだと思っていたわけだが。
言われてみればそうだ。
突然知らない女の子に声をかけられるよりかは、しぃと名乗る女の子に声をかけられた方がましだ。
ん…待てよ…。
まし…なのか…?
それはそれで問題ある気がしないでもないが、気にしないことにする。

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:39:27.55 ID:j7bB52Y0O
ζ(゚ー゚*ζ「ねえ、ブーン」

( ^ω^)「なんだお?」

そう言って、デレは笑った。

ζ(^ー^*ζ「大好きよ」




ξ#゚⊿゚)ξ「今日も今日とて遅いわよ!」
( ;^ω^)「昨日もいろいろあったんだお」

ξ゚ー゚)ξ「まあいいわ。許してあげる」
ξ////)ξ「その代わり、明日はあたしとデートしなさいよね」

(*^ω^)「まじかお!?ふひひ」

ξ゚⊿゚)ξ「…きめぇ」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:40:20.07 ID:j7bB52Y0O
結局久しぶりに会ったあの子は、あの後何事もなかったように別れを告げて帰っていった。
ツンと僕が付き合っていることを知っていたようで、

ζ(゚ー゚*ζ『お姉ちゃんをよろしくね』

という言葉を残して。
ツンに聞くところによると、デレはまた東京の病院に帰らなければならないらしい。
病気はまだ治っておらず、それでもあの時頷いた彼女の姿が忘れられない。

それでも、僕はよかったと思った。
会えなくなってしまう前に彼女と―――デレと、デレとして話ができたこと。
そしてそれを彼女に伝えることができたこと。

( ^ω^)「ツン」

ξ゚⊿゚)ξ「何よ」

( ^ω^)「好きだお」

ξ////)ξ「そのくらい知ってるわよ」

おしまい

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/18(月) 14:42:25.04 ID:j7bB52Y0O
支援してくれた方、本当にありがとうございました!
最初はほんとにどうしようかと思ったけど、全部投下できてよかったです。

コメント

コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する



プロフィール

K-AYUMU

Author:K-AYUMU

最近の記事

最近のコメント

カテゴリー

リンク

ユーザタグ

カ行 タ行 ア行 ちんこ ハ行 サ行 マ行 ナ行 英数字  ^ω^) ('A`) ラ行 1レス ワ行 (´・ω・`) ショボーン ヤ行 ブーン ショボン トソン 'ー`)し ξ゚⊿゚)ξ (,゚Д゚) ドクオ まんこ (=゚д゚) J( 1レス カラマロス大佐 シュー ミセリ (-_-) いよう 川д川 人狼 (∪^ω^) 世紀末 ツンデレ 

FC2カウンター

ブログ内検索

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。