mesimarja
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('A`)に借金ができたようです
前スレ
1 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:26:29.00 ID:0hJ5j4/90
DANGER
ホモスレ注意
観覧には十分気をつけてください
観覧には、十分気をつけてください
DANGER

先に言っておく
支援感謝


2 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:27:04.43 ID:0hJ5j4/90
俺は小さな会社に勤めている。目立った功績の無い会社で、あまり冴えない。
冴えない俺と、冴えない会社。お似合いと言えばお似合いだろう。
小規模な会社だが、社員は中途半端な数でして。
だが、社員の奴らは結構仲がよく、いい会社だ。

一人暮らしの俺は、今日もぼんやりとベッドから降り、出勤準備をする。
会社に行くのは苦ではない。だが、朝だけは慣れない。
寝起きの悪い俺は、気だるい朝が好きではなかった。

('A`)「……23歳なのになあ、俺…」

若くしてこれだ、自分が嫌いで仕方ない。
テレビをつけ、ニュース番組を見る。今日は雨だそうだ。

('A`)「傘どこだっけ」

俺は片付けがあまり得意ではない。でも、部屋はスッキリ片付いている。
置く物が無いのだから当然だが。

そして、続いて自慢ではないが、探し物を見つけるのも得意ではない。
傘を捜すが、玄関に置いておいたはずの傘が見当たらなかった。
でてこーい、など独り言を言ってみる。が、出てくるはずもない。

探している内、ちらりと時計を見ると、もう出勤しなければいけない時間になっていた。
俺は焦ってしまい、カバン、その他いるものを持ち、傘を捜すのも忘れて出勤していった。


3 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:27:36.28 ID:0hJ5j4/90


全力で駆け出して、全力で地面を蹴り、全力で会社へ向かった。
オフィスのドアを開け、時計を確認する。
良かった、ギリギリ間に合ったみたいだ。

('A`)「セーフ」

( ・∀・)「アウトー」

入ってきた俺に向かって、会社の社長が厳しい声を上げる。
社長と言っても、小さい会社なので部長みたいなものだが。

('A`)「モララー社長。アウトとは…?」

( ・∀・)「ごめんその時計さ、5分遅れてるから」

('A`)「なんですと」

頼れるものは時計しか無いのに、時計は嘘を付いたのだ。
人間の手によって作られたものには、どこかしら嘘が付きまとう。
時計にあたっても仕方ないのだが、この時ばかりは少し時計が憎かった。

( ・∀・)b「じゃ、追加の仕事頼むわ」

遅刻をすると罰として仕事が追加されてしまう。

('A`)「容赦ないですね」

仕方の無いことだ。

4 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:28:21.16 ID:0hJ5j4/90
( <●><●>)「貴方が遅刻をすることは分かってました」

('A`)「俺が遅刻の常習犯みたいに言うなよ」

( ><)「ドクオさんが遅刻って珍しいんです!」

俺の隣は、同期のワカッテマスとビロード、そしてその隣に流石兄弟、
また隣にヒッキー、クール、しぃ。
ジョルジュ、ショボン、ギコは遅刻の常習犯のためまだ来ないだろう。
離れた席では、上司のツンとモララーが座っている。

('A`)「ハァ」

じめじめと湿った空気が、オフィスに充満していた。
ふと窓を見ると、雨が降っていることに気が付いた。
小さくだが、ザアザアと耳に心地良い音が聞こえる。

そういえば傘を捜していて、見つけた覚えが無い。ということは、傘は持ってきていないようだ。

('A`)「しまったな…」

( ><)「どうしたんですか?」

('A`)「いや、雨降ってると思ってさ」

( ><)「…そういえば今日は雨だって、お天気おねーさんが言ってたんです」

遅刻組がずぶ濡れでオフィスに入ってきて、社長が三人を成敗していたが、俺は帰りのことだけを心配していた。
確かこの近くにコンビニがあったはずだと思いつく。そこで傘を買って行こう。
帰るまでに雨が止んでくれるのが一番いいのだが。

5 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:28:51.05 ID:0hJ5j4/90


追加された仕事も終わり、さあ帰ろうかという頃。まだ雨は降っていた。

('A`)「…帰り、コンビニ寄るか…」

帰るほどの道のりではないし、そう決断せざるを得なかった。
オフィスのドアを開け、帰りを急ごうとするが、社長に呼び止められた。

( ・∀・)「ドクオ」

('A`)「…はい」

( ・∀・)「忘れちゃいねぇだろうな」

('A`)「何を?」

( ・∀・)「今日飲み会だぞ」

('A`)「………あ」

傘のことを忘れるまいとしていたため、今日が飲み会の日であることをすっかり忘れていた。
飲み会のことを思い出すと、飲み会は何時に終わるんだろうか、
今日も深夜まで飲むのだろうか、早く終わるといいけど、などと考えた。
考えたところで意味は無いが。

6 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:29:27.85 ID:0hJ5j4/90

いつもの焼肉屋で、いつものように騒がしい飲み会。

( *´_ゝ`)「弟者、それは俺の肉だ」

(´<_`* )「兄者、残念だが早い者勝ちだ」

( *´_ゝ`)「それは残念だ」

(*<●><●>)「肉が焼けてないということは分かってます」

( *><)「焼け具合が分かんないんです!」

(*-_-)「肉焼けましたー」

川*゚ -゚)「ご苦労。ではいただこうじゃないか」

(*゚ー゚)「ウマー」

( *゚Д゚)「ウマー」

(*´・ω・`)「…それ僕の肉だよ?」
  _
( *゚∀゚)「お前のものも俺のもの、俺のものも俺のもの」

(*´・ω・`)「ジャイアニズムやめて」

ξ*゚⊿゚)ξ「モララーさーん、お酒追加ですー」

( *・∀・)「あいあーい」

7 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:29:59.85 ID:0hJ5j4/90
いつも思うことだが、あんな静かなオフィスから、どうしてここまで盛り上がれるのか。
お酒、肉、お酒、肉、と繰り返し注文するうち、俺は本当にここにいるのかという
錯覚が起こりそうになる。

( *・∀・)「ドクオも飲めよー」

('A`)「いや、俺はお酒弱いから…」

( *・∀・)「あはははは飲めよちくしょー」

お酒に強い人がつくづく羨ましいと思った。
飲み会でお酒が飲めないというのは、どれほど辛いことか。
人付き合いの苦手な俺は、嫌半分、嬉しさ半分といったところだが。

俺以外の社員は皆お酒を飲める。いや、俺も飲めるが。
お酒が嫌いという訳ではない。ただ、俺が飲むと後始末が大変になるので、迷惑はかけられない。



そしていつの間にか時間は過ぎて行き、やんややんやの飲み会も終わった。
飲み会代は、会社の経費から落ちるらしい。
ぞろぞろと店から社員が出て来る。俺も席を立ち、店の外へ出た。
…まだ、雨は止んでいないようだ。それどころか、雨の降る量が増している。

携帯の時計を見ると、午後11時を過ぎていた。

9 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:30:30.19 ID:0hJ5j4/90

('A`)「…やっぱ、傘買いに行くか」

雨の音は心地いいを通り越し、うるさいほどになっていた。

( *・∀・)「傘、持ってきてないんだ」

(;'A`)「うぉおう!?」

突然声をかけられ、吃驚する。

(;'A`)「い、いきなり声かけないでくれッ」

( *・∀・)「あれ?ちゃんと声かけたけど、聞こえてなかった?」

モララーの声は、うるさい雨の音に掻き消されていたのだろう。

( *・∀・)「なんか今日酔い具合がいいから、俺の車乗ってけよー」

酔いに良いも悪いも無いと思ったが、本人が言うのならそうなのだろう。

('A`)「いや、家はそんなに遠くないですし」

( *・∀・)「傘無いんだろ?」

('A`)「…まあ。……じゃあ、お言葉に甘えます」

( *・∀・)「うへへー俺ってやっさしー!」

('A`)「はいはいありがとうございます社長様」

10 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:31:01.80 ID:0hJ5j4/90

とりあえず、社長様の車に乗せてもらえることになった。
だが、とあることに気がついた。


('A`)「………あ」

( *・∀・)「?」

('A`)「飲酒運転……」

( ;・∀・)「…………あ!!」

これはまずい。



とりあえず、酒を飲んでいない俺が運転することで事は片付いた。
一応免許証は持っているが、車がないので運転できない。
言うなれば「ペーパー」ってやつだ。

('A`)「とりあえず俺の家に着いたんで、俺は降りますね」


13 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:31:32.08 ID:0hJ5j4/90

運転席のドアを開け、車を降りる。
正直、うまく運転できるかは不安だったが、なんとか辿り着けた。

('A`)「んじゃ、安全運転で警察に捕まらないように気をつけて」

( ・∀・)「おう、大分酔いが覚めたから大丈夫だと思うよ」

社長と別れ、俺はマンションの一室へと向かった。



部屋に戻ると、飲み会の疲れでベッドに倒れこんだ。
ああ、早くエロゲやって疲れを癒したい、萌えを見て癒されたいと思ったが、
ふと携帯を手に取った。

('A`)「…ブーンからだ」

携帯を見ると、着信履歴が1件あった。着信してきた時間はついさっきだ。

ブーン、内藤ホライゾン。ブーンとは昔からの親友だ。だが、就職先の違いで遠くへ行ってしまった。
離れてしまったが、メールではなく、電話をしょっちゅうするほどの仲だ。

14 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:32:05.81 ID:0hJ5j4/90

きっと飲み会の時か、車の中にいるときに電話したんだろう。
もう11時をかなり過ぎているので、掛けなおそうかと一瞬迷ったが、

('A`)「…ま、ついさっきだし起きてるだろ」

掛けなおすことにした。


('A`)「…もしもし、ブーンか?」

( ^ω^)「おおドクオー。掛けなおしてきてくれたんだおね」

相変わらずの声が聞こえる。

('A`)「何か用か?」

( ^ω^)「おっおー、元気かと思ってお」

('A`)「おい、それ前に電話したときにも言ってたぞ」

( ^ω^)「あれ、そうだったかお?」

('A`)「きっと老年期障害だな、お前」

( ^ω^)「フヒヒ、サーセン」

('A`)「おい否定しろよ」


15 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:32:36.73 ID:0hJ5j4/90

またいつものように暫く馬鹿言って、長く笑いあう。
笑えば笑うほど、仕事の疲れも癒されていくものだ。
笑って、笑って、笑うだけの電話だが、こんな電話でも許せるのが親友だ。

( ^ω^)「…じゃあお、また電話するお」

('A`)「おう、いつでも掛けてこい」

通話終了ボタンを押し、遠くにいる声が消えた。
明日が来るのは気だるい。けど沢山笑って、笑われて、明日もがんばれる。



今日もまた、朝が来る。ラジオ体操が聞こえてきそうなほど、晴快な空だ。
いつものようにダラダラと準備をする。朝に慣れる日はいつ来るのだろうか。

('A`)「ハァ」

また今日も、マンネリの中で過ごすのだろう。
でも、あの会社は俺的に結構好きだ。…俺がどうこう決められるわけじゃないけど。
あそこにいると、気が楽になる。人付き合いの苦手な俺が言うんだ、間違いない。

('A`)「行って来ます」

だれに言うわけでもなく、挨拶をした。
家が「いってらっしゃい」と返してくれた。……ような気がしただけだ。



17 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:33:06.97 ID:0hJ5j4/90

( ・∀・)「やあドクオ君。おはようございましたか?」

('A`)「なに言ってんだこいつ」

会社に着き、いつものようにオフィスに入る。
この流れの中にいれば、マンネリもまんざらじゃないのかもしれない。

( ・∀・)「いや、昨日無事に帰れたから報告をば」

('A`)「…そうなんですか。警察も見る目ないですね」

( ;・∀・)「アレェーッ!?喜ぶところだよここは!!」

今更だが、やはり変な社長だ。
昨日の飲み会の後、無事帰ることが出来たようだ。

( <●><●>)「ドクオさん」

(;'A`)「ぎゃっ!?」

どいつもこいつも驚かすことが好きだな。心臓が張り裂けそうになる。

( <●><●>)「どうやら今日の残業はドクオさんみたいですよ」

('A`)「……げ」


19 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:33:37.57 ID:0hJ5j4/90

この会社には、変な習慣のようなものがある。
日替わりで残業当番を変え、無理なくケイカク的に残業をこなすというものだ。
本当、変な会社だと思う。でも、皆はこれを感謝している。もちろん俺も。

('A`)「あー…分かったって。やっとくよ」

( ><)「それでこそ漢なんです!」

('A`)「いや、当番だしな…」

どうやら、今日は早く帰れそうもない。



俺の机の上には、山積みにされた紙が沢山置かれた。
一人でこなせなくもないが、一人でこなすのはキツイ量だ。

( ・∀・)「じゃがんばって」

('A`)「へいへい」

これをこなせば、暫くはまたいつものように帰れるのだ。

('A`)「……ふう」

何故か、ため息が出た。


20 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:34:07.76 ID:0hJ5j4/90

社員は全員仕事を終え、次々に定時に帰って行った。
そして俺は、ただただ紙を見つめ、こなす、こなす、こなす。
それだけなのに、どうして人間というものは疲れてしまうのだろうか。

('A`)「…あー」

体がとてつもなくダルかった。じっとパソコンと紙を目が行き来し、
ついには眠気まで出てきてしまったようだ。目がシバシバする。

('A`)「……で」

ふいに、俺は一人に目を向ける。

('A`)「なんで社長帰ってないんですか」

( ;・∀・)「ギクゥッ」

('A`)「擬音を声で出すなって」

社員はとっくに帰っているのに、何故社長が帰っていないのだ。
社長も何か仕事が残っているのだろうか。社長だし。ありえる。社長も大変だ。
そんな中きっと社員の面倒も見つつがんばってくれているのだろう。

( *・∀・)「えへへ…2chのスレ読んでたら止まらなくなっちゃって…。てへっ」

('A`)「さっきの俺の思考を返せ」

21 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 18:35:37.02 ID:0hJ5j4/90

( ・∀・)「まーまー、いいじゃありませんか」

('A`)「開き直りやがった」

こいつは本当に社長なのか。いや社長だから社長なんだけども。
こんな社長だから、社内はピリピリせず、平穏なんだろうな、なんて思う。

俺は、また目でパソコンと紙を行き来し、キーボードをカタカタと打つ。
…これ終わったら、俺も2chのスレでも見ながらエロゲするか。



マンションの一室、俺はパソコンに張り付きエロゲをする。

(*'A`)「俺の嫁キター」

黙々とその作業を続ける。

29 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 19:23:48.02 ID:0hJ5j4/90
(*'A`)「うむ、やはり俺の嫁は一味違うぜ」

息を荒げる独身、寂しや。寂しや。

(*'A`)「ああやっぱ癒される」

そして、一番の興奮部分へと突入した。

(*'A`)「これだ!これを待っていたんだ!」

俺のテンションゲージはMAXを超えようとしていた。
何といっても、愛しの嫁があんなことやこんなことをしてくれるのだから。
俺はいつも以上にパソコンの画面に張り付き、ジワジワと迫る快感を待つ。

が、その時。携帯の着信音が鳴った。

(#'A`)「Noooooooooooooooo!!」

俺のテンションは一気に下がった。
携帯に出ない訳にもいかないので、しぶしぶ通話ボタンを押す。

('A`)「…もしもし」

しまった、いかにも不満そうな声を出してしまった。

だが、そんな不安は、次の一言で恐怖に変わる。

「…もしもし、ドクオ?今、さ………………
                                  お前の母さん、亡くなった」

31 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 19:38:33.53 ID:0hJ5j4/90


―俺は訳が分からないまま実家へと飛んで帰った。
実家へ辿り着き、電話をかけてきた親戚に事情を聞く。カーチャンは病院で亡くなったそうだ。
どういうことなんだ。俺はカーチャンが入院していたなんて一言も聞いていない。

また俺は病院へと全力疾走し、息を荒げながらカウンターのねーちゃんに病室を聞く。
俺のあまりの迫力にねーちゃんは困惑していたようだったが、かまわず病室へと向かった。

勢い良くドアを開ける。開けた先にいた医師と看護士は、うつむいている。
その様子からしてもう、何が起こっているのかは確実だった。
俺は、カーチャンのベッドに飛びついた。

(;'A`)「カーチャンッ!?」

…俺のカーチャンは、どこへ行った。

J( - )し

だって、この人は目を開けないじゃないか。

(;'A`)「……」

俺のカーチャンは、俺を見て無視するような人じゃあない。

J( - )し

それでも、カーチャンは黙ったままだった。
あれ、おかしいな。俺の目、いつから水が垂れ流れるようになったんだろう。

34 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 19:49:32.60 ID:0hJ5j4/90
( ゚д゚ )「…ご家族の方、ですね」

医師は、トーンの低い声でそう言った。

(;A;)「……違い、ます」

医師の言葉に、俺は思わずそう言ってしまった。

( ゚д゚ )「…え?」

(;A;)「…これは、俺のカーチャンじゃありません。俺のカーチャンは、いつも笑ってくれる人です。
    何があっても、いつも笑ってくれる人です。こんなの、俺のカーチャンじゃない」

これは、現実逃避というものだろうか。今の俺にはよく分からない。
頭の中がぐちゃぐちゃで、胸が苦しい。

( ゚д゚ )「……」

(;A;)「うっ…うう…だってこの人……全然、起きないじゃないですか」

( -д- )「……」

(;A;)「嘘だ、嘘でしょう。きっと、ドッキリですよ。こんな、突然なこと、あるはずないじゃないですか。
    嘘、嘘、嘘…だって……言えよ、誰か、そう言えよ、言って、くれよ…」

ああ、みっともないな、俺。でも、俺はそんな言葉しか思い浮かばなかった。

病室で、泣き声と叫び声の混ざった音がこだました。
認めたく、ないよ、こんなの。普通、嘘だと思いたいだろ、誰だって。

38 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 20:08:12.44 ID:0hJ5j4/90


俺のカーチャンは借金をしていた。だから、俺は少しの給料から、毎月仕送りをしていた。
でも、そんなの恨んでなんかいない。
だって、俺を育てるために必死に働いて、足りない金を借金で補っていたんだ。
俺は少し捻くれた育ち方をしたが、恨んでなんかいない。感謝している。

なのに、がんばって少しの金を毎月仕送りして、いつの間にかカーチャンは死んだ。
俺に、心配をかけさせまいと。

何でそんなときにエロゲなんてしてたんだよ俺。
もっと他にすることがあっただろ、馬鹿野郎。
でもそんなこと言ったって、カーチャンの目は深い黒のままで。

('A`)「……」

一番身近な親戚が来て、ブーンが来て、葬式が開かれた。
金が無いから、少しの人数でやるしかなかった。カーチャン、ごめんな。
でも、葬式を開かないよりはマシだと思った。

( ´ω`)「…ドクオ…」

('A`)「…分かってる、分かってるから…」

こんな形でしか感謝の気持ちを表せなくてごめん。
病気、気がつけなくてごめん。
カーチャンが必死で働いても返せなかった借金、俺が返すから。
それくらいでしか恩返しできない俺を許してくれ。

40 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 20:25:21.84 ID:0hJ5j4/90

カーチャンの残した借金は、目を向けたくないような額だった。
だが、これでも…少しずつがんばれば借金は返せるだろう。
これは、俺と共に育っていった借金だ。カーチャンはがんばった。だから俺がケリをつけなければ。

何、今までの倍がんばればいいことだ。どうってことない。

('A`)「…仕事の量、増やしてもらうかなあ」

事情を話せば、あの社長は承諾してくれそうだしな。
とりあえず掛け合ってみて、駄目だったら…

('A`)「職、掛け持ちしよう」

社会に借りを作るということは、とても厄介なことだ。



( ・∀・)「おk」

('A`)「すごくあっさりと」

( ・∀・)「俺のカーチャン死んだら、多分俺も同じようなことするだろうし」

事情を話し、社長から出てきた言葉は承諾の言葉だった。
ああ、俺はこの会社に就けて本当に幸せなのかもしれない。
俺は溢れ出そうになる涙を堪え、心から社長に感謝した。

( ・∀・)「皆の残業分やるってことで、いいかな?」

41 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 20:37:17.42 ID:0hJ5j4/90
('A`)「ええ、がんばります」

( ・∀・)「ん。きっと皆、快く承諾してくれるさ」

俺は当番制の残業を、俺一人で承ることにした。
残業代が出るので、いつもより多く給料をもらえるはずだ。

残業代が出るからこそ、社員全員の承諾が必要なのだが。


( ´_ゝ`)b d(´<_` )「おk」

( <●><●>)b「おk」

( ><)b「おk」

(-_-)b「おk」

川゚ -゚)b「おk」

( ゚ー゚)b「おk」

(,,゚Д゚)b「おk」

( ´・ω・`)b「おk」
  _
( ゚∀゚)b「桶」

ξ゚⊿゚)ξb「おk」

44 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 20:53:58.94 ID:0hJ5j4/90
( ・∀・)「ね?」

('A`)「『b』と『おk』がゲシュタルト崩壊した」

泣きそうになるのを堪えて、俺はつい口走ってしまった。でも、嬉しかった。本当に嬉しかったんだ。
俺なんかのために、独身の男なんかのために、あるはずだった給料分を減らしてしまうにもかかわらず。
きっと、内心不満に思っている人もいるだろう。
だがそれでも、その優しさが今の俺に絶大な影響を与えるのだ。

('A`)「…ありがとう」

個人なんかのために、俺なんかのために。

(;A;)「…ありが、とう」

何だよ、俺。カーチャン死んでから、涙の制御が出来なくなってしまったみたいだ。

( <●><●>)「死にそうな顔をした社員をほっとく訳にはいかないのは、分かってます」

(;A;)「…死にそうな顔なのかよ俺」

…後で、鏡を見てこよう。



俺の日常は、マンネリなんかじゃなくなってしまった。
とても充実していて、借金の為にかつて無いくらい必死に働く。
今までの俺なら、こんなこととても有り得なかった。カーチャンの死を知って、俺は変わったのだろうか。

46 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 21:14:22.42 ID:0hJ5j4/90
残業、残業、今日も残業。残業について一句作れそうなほど、俺は働いた。
「お前本当にドクオかよ」、そう言われそうなほどに。働くことだけが生きがいのように。
「こんなドクオ嫌だ」、俺は今ならそう言われても満更でもない。

('A`)「…こんなバリバリに働く俺なら、彼女出来ちまうかもな」

妄想癖は変わらないが。

そして俺の部屋は、相変わらず何も無かった。



ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ、ドクオ」

キーボードの音が耐えないオフィスで、ツンが俺を呼ぶ。

ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと来て」

('A`)「…?何ですか?」

俺はツンの方へ向かうと、ツンは小さな声でこう言った。

ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ本当にがんばってるから、モララーさんが残業代を上乗せしてくれたわよ、
      感謝しなさい」

俺はそれを聞いて、何を言っているのか理解出来なかった。
給料を…上、乗せ?俺が?俺がか?

暫く黙り込んでしまったが、俺はやっと状況を理解できた。

49 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 21:30:29.53 ID:0hJ5j4/90
(゜A゜)「…えっ」

ξ゚⊿゚)ξ「感謝しなさい」

(゜A゜)「・・・・・ええええッ!?」

ξ゚⊿゚)ξ「ほら、感謝しなさいよ、社長に」

何かの間違いかと思ったが、社長の方を見れば社長がグッジョブサインを出しているではないか。

( ・∀・)b  グッジョブ

…やべ、俺、また泣いてしまうかもしれん。
堪えろ、堪えろよ。涙腺制御しろよ俺。

(;A;)「あ・・・あ・・・・・・・」

必死で堪えたのだが、俺の涙腺は涙を流したがっているようだった。

(;A;)「ありがとうございますッ!!」

社長に勢い良くお礼を言った。
そのとき俺は嬉しくて嬉しくて、お辞儀をするつもりが綺麗に敬礼をしてしまった。
恥ずかしかったが、それ以上に嬉しさが勝った。

泣き虫になったっていいさ。これは嬉し涙なんだ。嬉しいから涙を流すんだ。
でも、少しは場を弁えてから涙流そうぜ、俺。

51 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 21:41:46.45 ID:0hJ5j4/90


家に帰った俺は、今日の出来事を逸早くブーンに伝えようと、電話を掛けた。
今まで忙しくてあまり電話やメールが出来なかったが、今回はどうしても報告したかった。

( ^ω^)「ドクオ、どうしたん

('∀`)「ブーン!ブーン!!何でもないけど、嬉しいんだ!何でもないけど!嬉しいことが起こったんだ!」

( ;^ω^)「おっ!?おおっ!?ド、ドクオ、まずは落ち着くんだお」

俺のテンションの高さに、ブーンは驚いているようだ。

('∀`)「俺がんばったから、がんばったから給料上乗せしてくれるって!
    必死にやったから、残業代上がった!少しだけど、少しなんだけど、上がったんだ!」

( ^ω^)「・・・・お」

ブーンは一息ついてから、

( *^ω^)「おっおおおおおおおおおおお!!そうなのかお!ドクオ、良かったお!!」

俺の話を聞いて、ブーンは俺のテンションの高さを理解したようだった。

( *^ω^)「嬉しいお!嬉しいお!ドクオが嬉しいからブーンも嬉しいお!!」

(*'∀`)「ありがと、ありがとう!やった!やった!!」

暫くの間、電話で宴状態だった。

53 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 21:57:21.48 ID:0hJ5j4/90


(*'∀`)「・・・・・・うん、うん、話聞いてくれてありがとな、じゃあまた!」

( *^ω^)「いつでも掛けてきてくれお!」

電話での宴が終わり、電話を切った。
俺はまだテンションが下がらいままだ。心臓が口からでろっと出そうなくらい。

(*'∀`)「カーチャン、俺、着実に借金返済に近づいてるよ。そうじゃなくても、そうなんだよ」

俺、こんなに頑張れたんだ。こんなに必死になれたんだ。
皮肉にもそれは母親が死んでから分かったことだが、そんなこと思い返したって仕方ない。

(*'∀`)「・・・へへ」

(*'∀;)「・・・・・・へへへ」

俺はまだまだ嬉しくて、ベッドで枕をバシバシ叩き、布団を抱いて寝返りを何度もうった。
収まらないこの嬉しさは、死んだカーチャンが俺に与えてくれたのかな?
そんな気がするだけなのだが、何だかどこかでカーチャンが笑っているように思えた。

(*'∀`)「やっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・たああああアアアアアアアアアア!!!」

枕を顔に押し付け、声を抑えながら俺は叫んだ。

いつもの気だるい朝が、全く朝になる日が来るなんて、思っても見なかっただろう。

54 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 22:06:24.74 ID:0hJ5j4/90


( *´_ゝ`)「宴だ」

(´<_`* )「宴だな」

(*<●><●>)「今夜は祝い酒です」

( *><)「宴なんです!」

(*-_-)「祝いの宴」

川*゚ -゚)「宴」

(*゚ー゚)「宴でしょ?」

(*゚Д゚)「宴だな」

(*´・ω・`)「歌毛ー」
  _
( *゚∀゚)「節子、それ宴やない、歌う毛や・・・」

ξ*゚⊿゚)ξ「祝ってあげるんだから感謝しなさいよね」

( *・∀・)「・・・じゃあ、せーの!」

『かんぱーい!』

ツンは俺の残業代が上がったことは漏らしてないのだが、何故かその噂が広まり、
真実だと分かった社員の皆さんが、いつもの焼肉屋で飲み会を開いてくれた。

57 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 22:19:59.06 ID:0hJ5j4/90
なんだ、これ。なんなんだ、これ。嬉しいこと続きじゃないか。視界が涙で少し滲んできてしまった。

(*'∀`)「・・・へっへっへ、今夜は意地でも飲むぜ!俺が酔ったら対処よろしくな」

( *´_ゝ`)「はっはっは、何を言っているんだいドクオ君」

(´<_`* )「俺たちもかなり酔う予定だから、対処できる余裕はないぞ」

(*'A`)「かなり酔うこと前提かよ」

本当に、これは本当に現実の出来事なんだろうか。

( *・∀・)「よーしパパ奮発しちゃうぞー」

(*<●><●>)「じゃあ一番高い肉で」

川*゚ -゚)「極上のやつで」

( *;∀;)「・・・パパのお財布死んじゃうやめて」

ξ*゚⊿゚)ξ「すみませーん、この店で値段高い肉ってどれくらいですかー?」

( *;∀;)「やめてええええええええええええええええ!!」

楽しくて、楽しくて、本当に楽しい飲み会で、その空気に飲み込まれてしまって、

(*'∀`)「ドクオ四番バッター、歌いまーす!」

もう酔ってしまった。

59 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 22:41:16.63 ID:0hJ5j4/90
俺が酔ってから暫く、皆も俺につられて酔い始めてきてもう何がなんだか分からない状態だった。
俺らはこの焼肉屋の常連だから店を貸しきってはくれたものの、
もし貸しきってなかったら他の客にかなり迷惑をかけてかけていただろうな。

そのテンションにつられたのか楽しそうだったからのか、寂しかったからなのか店主もこの宴に参加し始めた。

( ゚д゚ )「俺も入れてよー」

・・・どっかで見た顔なのは、ご愛嬌。

普通なら何でもないことなのに、それでもここの社員達は俺を祝ってくれて、
何か分からんけどつられて店主も入ってきて。
何でもないことで祝ってくれるこの人達だから、俺は嬉しくて嬉しくてたまらないのかもしれない。

本当、普通ならこんなこと無いよな。借金背負ってるとかそういう目で見られているんじゃなくて、
本当に俺のこと仲間だって思われているのかもしれない。
そんなこと分からないが、皆はちょっとしたことでも褒めあえる、そんな仲だから、そう思ってしまう。

( *・∀・)「やんややんやぁ!!」

俺のテンションはずっと続いたままで、社員のテンションも上がっていくままで、
下がらぬまま飲み会は幕を閉じた。



('∀`)「ニヤニヤ」

鏡に映っている俺の顔は、気色の悪いニヤケ顔だった。
あの飲み会以来、俺は更にがんばってがんばってがんばって、
頑張り続けてようやく借金の1/4を返済できた。

60 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 22:52:59.98 ID:0hJ5j4/90
('∀`)「俺らしくねぇけど俺らしいよな」

このまま順調に行けば、本当に借金が返済できてしまう勢いだ。
俺は今、勢いに乗っているのだ。自分で「よくがんばった」と言ってみる。

('A`)「・・・本当にがんばったよ、俺」

本当にがんばったんだから、さ。少しは自分を褒めてやってもいい・・・よな?

さあ、今日も会社へ行かなければ。









幸せは、ほんの一瞬でしかなかった。

64 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 23:09:29.45 ID:0hJ5j4/90

今日もバリバリに働いた会社の帰り。流石に夜道に慣れてきた頃、携帯の着信音が鳴った。

('A`)「・・・誰からだ?」

電話番号は非通知。怪しい臭いがしたが、もし知人だったらマズイので、とりあえず通話ボタンを押した。
嫌な予感がするのは、気のせいなのだろうか。

('A`)「もしもし」

「あーもしもしドクオさんですか?」

('A`)「・・・はいそうですが」

電話の向こうからは、爽やかそうな青年の声が聞こえる。
やはり、気のせいだったのか。

「借金の支払い期限についてなんですがぁ」

前思考撤回。何やら嫌な予感がする。

「こちらの手違いで間違った支払い期限を提示してしまっていたので、支払い期限過ぎてますねぇ」

(;'A`)「・・・ハァ!!?」

何なんだ、それは。

「なので利子が増えて、借金総額(ホニャララ)万円ですね」

(;'A`)「・・・・・ハァァッ!!!??」

67 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 23:27:55.80 ID:0hJ5j4/90
何言ってんだこいつ。意味が分からん。
その爽やかな青年声の言った借金返済額は、俺が支払い始める前の金額に戻っていた。

(;'A`)「な・・・何言ってんですか?それはそちらの手違いで・・・」

「いえ、コンピューターの誤作動ですので、我々の責任とは言いがたく・・・」

(;'A`)「ハァァァァァッ!!!!???」

「ハァ?」。それしか言い返せない。
コンピューターの誤作動?我々の責任ではない?本当に誤作動なら、管理するのはその会社だろう。
利子が増えるにしても、額が大きすぎる。・・・あまり気にしていなかったが、まさかこの会社・・・

―闇金、か?

だとしたら、俺は今相当ヤバイ状況ではないだろうか。

「今度は○月×日までにお支払いいただければ結構ですのでぇ」

闇金だとしたら、そんな口車に乗せられるわけにはいかない。
どうせその後も怪しい言い訳で利子を増やして行くつもりだろう。

('A`)「・・・俺はちゃんとあなた方の提示した期限にお支払いしました。それは御社の責任ではないですか?」

少し怒りを込めながら淡々と話していく。

('A`)「コンピューターを作ったのは違う会社でも、正しく管理しなければならないのは御社です。
   俺は追加分は払いません」

・・・あ、録音しておけば良かっただろうか。

68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 23:29:36.52 ID:hvyRZJ0a0
ドクオ大丈夫か…?

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/04(日) 23:31:39.91 ID:hwhMFxEU0
マジレスしちゃうと過払金返してもらえば良いんじゃね?

72 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/04(日) 23:43:48.99 ID:0hJ5j4/90
まさか俺のカーチャン、こいつらに騙され続けて、お金を払いすぎていたのか・・・?
そうだとしたら・・・・・・許せない。絶対に許さねぇ。
もしそのストレスで病気になって死んでしまったのなら、尚更だ。

('A`)「それ以上払えというのなら、俺は訴えます」

・・・よし、言ってやった。言ってやったぞ。

「・・・あのですねぇ」

爽やかな青年声の奴は、少しトーンを変えてこう言った。

「私達が、何で今までバレずにこうして闇金やってきたか、分かりますぅ?」

「俺らの情報網甘く見てもらっちゃ困るんだよ。お前が今どこにいるのか、分からないとでも思ったのか?」





「・・・立てないように、してやるよ」






後ろに、影が沢山生えていた。
・・・あー、やっぱ録音しとけば良かったなぁ。

87 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 05:56:35.28 ID:CnjIgH690


―あの後、俺は殴られたのだろう。
殴られたりしたことは覚えているのだが、記憶が薄っすらとしか思い出せなかった。
ただいつの間にか白い部屋に一人きりで、思い出したように全身に鈍いやら鋭いやらの痛みが走った。
変な薬の臭いが充満していて、少し咽てしまう。

(//A`)「―」

どうやら立てそうにない。見れば、左足がベッドの上で宙吊りになっているではないか。
だんだん白い包帯やチューブが視界に入ってきて、事の重大さを思い知らされる。

(//A`)「・・・ぐるぐる巻きじゃねーか」

それほど酷い怪我だったのか。マジで立てなくする気だったんだろうなあいつら。
でも多分足だけを集中して狙えばかなり怪しまれるので、左足だけにしたのだろう。

暫くして、看護士さんが部屋に入ってきた。立てない俺の代わりにカーテンを開けてくれる。

(*‘ω‘ *)「お目覚めですかっぽ?」

(//A`)「・・・・・・あの、えっと・・・」

少し俺の身の回りの世話をしてくれてから、看護士さんはこう言った。

(*‘ω‘ *)「あなたにお見舞いの人たちが沢山来てるっぽ」

(//A`)・・・「へ?」

すると、ノックもなく部屋のドアが勢いよく開いて、見慣れたあいつらが入ってきた。

90 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 06:14:03.77 ID:CnjIgH690
( *・∀・)「ただいまー」

ξ*゚⊿゚)ξ「おかえりなさい、あなた。ご飯にする?お風呂にする?それともあ・た・し?」

川;゚ -゚)「・・・突っ込んでいいのか?これは突っ込んでいいのか?」

ぞろぞろと入ってくる。個人の部屋に、ぞろぞろと。・・・まさか、全員で見舞いに来たのか?

( ・∀・)「ドクオが入院したと聞いて」

( ><)「骨折したと聞いて!」

( <●><●>)「死んだと聞いて」

( *´_ゝ`)「見ろ!俺のとっておきのエロ画像だ!見舞い品だぞ」

(´<_`; )「兄者・・・それはいいが、わざわざ紙に印刷して来るなよ」

(,,゚Д゚)「いいのかよ・・・」

真っ白な包帯に包まれている俺を、珍しそうな目で眺めてくる。
一人部屋にしては多い人数がガヤガヤと俺を取り囲み、俺は困ってしまった。

(;/A`)「おい人数多すぎだろ何回かに分かれてからこいよ!
    ってうわ何をする何でマジックペンを持つんだよおいちょっとやめろ俺の足に絵を描くなやめろ」

マジックペンを持ってきた面々は交代しながら、
俺の左足の包帯に次々と「うんこ」や「ポッキー」や「早く治さないと更に怪我するぞ」や「相合傘」、
色々なものが書き込まれていった。包帯がひとつのアートになった。

92 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 06:28:14.04 ID:CnjIgH690
その様子を見ていた看護士さんは、

(*‘ω‘ *)「包帯に絵とか文字とか書いちゃだめだっぽー」

全く駄目そうな言い振りではない。
  _
( ゚∀゚)「ホラりんご持って来たぞ。食え」

(;/A`)「丸かじりは無理せめて切ってくれよ」

(´・ω・`)「ホラ、生モノだよ。おいしそうな塩辛だろう?」

(;/A`)「生で食えねっつか生モノ持ってくんな!」

(-_-) 「生野菜。大根持ってきた」

(;/A`)「調理してから持って来い食えん」

(*゚ー゚)「折鶴と花束」

(;/A`)「花束嬉しいけど折鶴一匹だけって悲しくね?」

食べ物を持ってきた奴らは俺の口に次々と食品を放り込んで行く。食べ物じゃないものは机の上に置かれていった。

(;/A`)「おいやめろ口の中がいろいろなものでいっぱいになっていくガゴッ」

( ・∀・)「食わねば元気にならぬぞ!」

(;/A`)「このまま食ったらホントに死んじゃう!」

95 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 06:43:53.86 ID:CnjIgH690
微笑ましく見ていた看護士さんだったが、流石に食べ物に関しては真剣に止めに入ってきた。

( <●><●>)「・・・チッ」

(//A`)「思いっきり舌打ちが聞こえたんですが気のせいでしょうか」

暫くして、皆は気が済んだのか何事も無かったかのように帰っていく。

( ・∀・)「じゃまた来てやんよ」

(//A`)「見舞いは嬉しいけど、普通の見舞いでおk」

全員が外に出ると、ピシャリ、とドアが閉まった。

(*‘ω‘ *)「いい人達っぽね。お友達?」

(//A`)「・・・ええ」

首を動かすのですら痛くて仕方なかったが、俺は左足に書き込まれた絵や文字を、必死で読もうとした。

(*‘ω‘ *)「・・・じゃ、先生呼んでくるっぽ」

看護士さんも、部屋の外へと出て行った。



( ゚д゚ )「あなたが運ばれて来た時、肋骨一本骨折、首、右腕、左腕共に骨にヒビ、右目の瞼に少し深い切り傷、
     一番酷かったのが左足で、複雑骨折していました。少し内臓もやられているみたいです」

(//A`)「・・・そんなに酷かったんですか」

96 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 07:09:19.41 ID:CnjIgH690
俺はあの時、本気で殺されると思った。
普通の怪我よりはかなり酷いものだが、死ななかっただけマシだろう。

もしかして、「殺せるものなら殺しているが、これは警告だ」というこのなのだろうか。
・・・次は本当に殺す覚悟で来る、ってか。

( ゚д゚ )「この怪我、普通の事故じゃないですよ。打撲痕がありますし、あなた・・・もしかして」

そこで医師の言葉が止まった。

(//A`)「・・・分かっています。でも誰にも心配かけたくないので、事故ということにしておいてください
    ・・・・・お願いします」

( -д- )「・・・分かりました。あまり首を突っ込まれたくないこと、なんですね」

きっと、あいつらは今・・・俺がどの病院にいて、何号室なのかも把握しているのだろう。
情報を漏らしたということがバレれば、俺は警察や裁判所へ行く前に死んでいるだろうな。

(//A`)「ところで、俺を見つけて病院に連絡してくれた人は、一体・・・?」

( ゚д゚ )「・・・ああ、その人なら」


また、病室のドアが勢いよく開いた。

( ;ω;)「ドクオオオオオオオォォォォォォォッ!!!」

(;/A`)「ブ、ブーン!!?」

・・・見舞いが多いのは、嬉しいことだ。

97 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 07:29:10.23 ID:CnjIgH690
( ゚д゚ )「この人ですよ、救急車を呼んだのは」

(;/A`)「えっ・・・ええっ!?」

今ブーンは、かなり遠くに住んでいるはずだ。ここに来るのに、何時間もかかるはずなのに。
何故、あの道で俺を見つけることが出来たんだ?

( ゚д゚ )「・・・では、また後で来ますので」

医師は部屋の外へと出て行った。

早速俺は、ブーンにあの時の状況を聞いた。

(//A`)「本当か?ブーンが救急車を呼んでくれたのか?」

( ;ω;)「やっと起きたと思ったらそれかお!?・・・・・まあいいお、話すお・・・」


―三日前、ブーンは俺の残業代の話を聞いて、電話ではなくちゃんと顔を見てから祝おうと思ったそうだ。
俺を吃驚させたかったらしく、前に教えた住所を辿って、内緒で俺の家に向かったらしい。
その向かう途中、たまたまあの道を通ったそうだ。

( ;ω;)「そっ、そしたら・・・ドクオがボロボロで倒れてたんだお!本当にビックリして、怖かったお・・・」

ああ、そういうことだったのか。

( ;ω;)「急いで救急車を呼ぼうとしたお。でも救急車呼ぶ番号度忘れしちゃって・・・。正直あの時凄く混乱してたお」

(//A`)「ブーンらしい話だな」

98 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 07:42:37.28 ID:CnjIgH690
( ;ω;)「ドクオ、何かあったのかお?あんなとこで倒れてたなんて、誰かに殴られたとしか・・・」

(//A`)「・・・あんま気にしなくても、傷はすぐに治る。大丈夫だ、心配すんな」

思ったよりブーンは鋭かったので、俺は少し話を逸らした。

( ;ω;)「でも、本当に良かったお、本当に生きてて良かったお」

(//A`)「はは、大袈裟だなあ」

本当は大袈裟なんかではないのだが。

( ´ω^)「グスッ・・・ドクオの顔見たら安心したお。急いで来たから、見舞い品何も持ってきてないお・・・。
      だから、今から見舞い品買って来るお」

(//A )「・・・待って」

出て行こうとするブーンを見て、俺は思わずブーンの服を掴もうとした。だが、手は思うように動かない。

( ^ω^)「・・・どうしたんだお?」

(//A )「少しだけ・・・少しだけ、ここにいてくれ」

急に、怖くなったのだ。ブーンの顔を見て安心して、同時にあいつらがとても怖くなった。
ブーンがいない間に、またあいつらが来るかもしれない。
そんなことは無いと思うのだが、言い知れぬ恐怖が俺を襲った。

( ^ω^)「・・・分かったお。ここにいるお、大丈夫だお、ドクオ」

恐怖から途端に安心に変わり、俺は大粒の涙を流しながら、いつの間にか眠っていた。

101 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 08:04:08.99 ID:CnjIgH690
スヤスヤと眠るドクオを見て、ブーンは独り言を呟いた。

( ´ω`)「・・・ごめんお、ドクオ・・・・・・」

( ´ω`)「一番身近にいたのはブーンだったお。でも、一番遠かったお」

( ´ω`)「ブーンがちゃん守るべきだったんだお。守れたのに守れなかったお」

( ´ω`)「僕は最低だお。最低だお。・・・最低な、男だお・・・」

一瞬、ブーンはドクオの顔に近づいたが、ふるふると首を振って、静かに俯いた。

( ´ω`)「・・・ゆっくり、眠るといいお・・・」

そう言うと、ドクオが少し笑ったように見えた。



借金の夢を見た。悪夢だった。あいつらが来て、必死に逃げようとしても体が動かない。
もうすぐ捕まってしまう。あいつらの手が、俺のすぐ傍にまで近づいている・・・。
そしてあいつらは俺の肩を掴んで、囁いた。

「これは、警告だ」


(;/A`)「・・・ッ!!」

その言葉で、俺の夢は途切れた。何だ、夢か。俺はそれが夢だったことを心から感謝した。
動かせない体は、目が覚めて勢いよく跳ねた。
見るとブーンはベッドに寄り添って眠っていたらしく、俺がが起きたと同時に目が覚めたようだ。

103 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 08:21:56.95 ID:CnjIgH690
( ´ω`)「・・・お?ドクオ、目が覚めたお?」

(//A`)「ブーンも今、目が覚めたみたいだな」

ブーンは眠たそうな目を擦り、ゆっくりと体を起こす。

( ^ω^)「ぐっすり寝れたかお?」

(//A`)「・・・ああ」

( ^ω^)「おーよしよし。どうせ病院は暇だろうし、ゆっくりおねんねしてていいんだおー?」

ブーンは、子供をあやすように俺の頭を優しく撫でた。

(//A`)「子供じゃないんだから、やめろよ」

( *^ω^)「おっおー」

(*/A`)「なんだよーやめろよー」

撫でられ、不思議と安らいで、俺はまた眠たくなってきてしまった。
俺が眠たそうにするのを見て撫でるのを続けていたブーンだが、少し真剣な顔をして

( ^ω^)「・・・ドクオ」

俺の名前を呼んだ。

( ^ω^)「・・・・・・・・・やっぱり、なんでもない、お」

何か言いたげな顔をしていたが、俺はそんなことを気にする前にまた眠ってしまった。

104 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 08:38:35.27 ID:CnjIgH690


目が覚めると辺りは真っ暗で、カーテンは閉めきられ、照明も消えていた。
いつの間にか夜になってしまっていたようで、消灯の時間を過ぎているようだ。
隣を見ると、ブーンの姿は・・・・・・無い。

(//A`)「そりゃそうか・・・」

ブーンだって仕事がある。こんな夜中にまで連れ添うことなんて出来ないだろう。

(//A`)「・・・・・・足、痛ぇ」

相変わらず左足には、マジックで書きなぐられたものが残っていた。




大分怪我が完治に近づいてきた頃、俺はやっと退院できることになった。

( ゚д゚ )「・・・うん、無理は禁物ですが、これなら大丈夫でしょう」

(*‘ω‘ *)「良かったっぽねー」

俺は早速、荷物を大きなカバンに詰め込むだけ詰め込み、先生と看護士さんに感謝した。

('A`)「いえ、お世話になりました」

目には切り傷が残ってしまったが、あまり気にならない。
だが左足は、時々上手く動かないことがあり少し心配だ。
俺は大きなカバンを持ち、家に向かった。・・・きっと、俺の後姿はサンタクロースみたいだっただろうな。

106 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 08:57:59.99 ID:CnjIgH690

『オカエリー!』

(;'A`)「うおおおおっ!?」

俺は久しぶりに会社のオフィスに入った。皆は、俺が退院したのを知っていたみたいで、
クラッカーをパンパンと鳴らして祝ってくれた。その音はとてもうるさくてビックリしたが、祝われるだけで嬉しい。
・・・俺、祝われたり、心配されたり、そんなんばっかだな。


俺はまた前のようにバリバリ仕事をして、がんばった。
だが、唯一変わったことがある。

借金の為に働いているのに、いつまでたってもその借金が減らない
なんて、何のためにがんばっているのか分からなくなる。

('A`)「・・・・・・」

お金を払わなければ殺されかけ、情報漏らせば殺されかけ。
誰かに相談しようにも、その相談まで聞かれていたら元も子もない。

('A`)「ハァ」

俺には、確実な対策は思い浮かばなかった。

('A`)「・・・とりあえず、がんばるか」

今の俺には、働くことだけで精一杯だ。
あいつらに隙あれば、反撃できる準備をしておかなければ・・・。

107 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 09:10:41.67 ID:CnjIgH690

仕事が終わり、俺は帰り道を警戒しながら家へ帰った。
良かった、今日は何も無かったみたいだ・・・。家にたどり着くと、警戒は解けないが安堵してしまう俺がいる。

('A`)「・・・・・・?」

だが、カギを開け玄関と通り、部屋へと行こうとすると、その部屋で物音がしている。
―まさか、あいつらか?
俺は恐怖に負けないように、十分警戒しながら部屋のドアに手をかけ、

ドアを開けた。



( ^ω^)「おかえりだお」

('A`)「・・・は?」

何故か、親友がそこに座っていた。


( ^ω^)「お邪魔させてもらってるお」

色々突っ込みたいことがあるのだが、まずこれにしよう。

('A`)「おいちょっとまて、カギはどうした」

( ^ω^)「ドクオが入院してるとき、着替えを持っていくのにスペアのカギを渡してくれたのはドクオだお」

あー、そう言えば確かにそうだったか。俺に確認させるため、ブーンはちゃんとスペアのカギを俺に見せてくれた。

108 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 09:24:43.92 ID:CnjIgH690
('A`)「んで次の質問。何でここにいる?」

( ^ω^)「会いたかったからだお」

もうちょっと、こう・・・捻りを効かせた理由は無いものか。

( ^ω^)「強いて言うなら、退院祝いだお」

俺の周りにいるやつは祝うことが好きなようだ。いや、嬉しいけど。
他に質問しても同じようなこと言われそうだったので、ここで諦めた。

('A`)「・・・まあいいや。せっかく来たんだし、ゆっくりしてけ」

俺はカバンを置き、何か飲み物か食べ物でも出そうと冷蔵庫へ向かった時、


( ^ω^)「・・・待てお」

ブーンが後ろから俺の手を掴み、引き止めた。思わずブーンの方を振り向く。
いつになく真剣な表情がそこにあった。

( ^ω^)「ドクオ、僕に隠し事・・・してるんじゃないかお」

('A`)「・・・・・・無い」

急に何を言い出すかと思えば、それか。だが、俺は嘘を付いた。
俺はハッキリとそう言った。親友に嘘を付くのは心が痛むが・・・仕方ないことだ。
心配をかけさせたくないのだから。

(  ω )「・・・・・・・・・嘘、だお?・・・ドクオ、何か大切なこと、隠してるんじゃないかお」

109 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 09:41:03.69 ID:CnjIgH690
('A`)「無いから、大丈夫だ。心配すんな」

俺は必死に嘘を突き通そうとした。
あんな怪我しておいて、今更言えることではない・・・か。

(  ω )「・・・大丈夫じゃないお」

('A`)「・・・?」

(  ω )「・・・あんな痛々しい怪我、僕が大丈夫なわけ、ないお・・・・・・」

('A`)「それは・・・」

事故だったんだ。そう言いかけた時、

( ^ω^)「心配するお。誰だってあんなの見たら心配するお。絶対何かあったって思うお。
      僕は帰ってからずっと気がかりで仕方なかったお。怖かったお。
      心配したっていいじゃないかお。だってドクオは僕にとってとても大切なんだお」

( ^ω^)「・・・いつも、我慢してたお。沢山我慢したお。でも、もうそろそろ限界かもしれないお。
      ドクオもだっていっぱい辛いこと我慢してると思うお。でも、でも・・・・・・


( ´ω`)・・・ごめん・・・なさい」


(;'A`)「・・・えッ・・・?」

俺はこの状況がよく分からなくて、怖くなって、テンパって、逃げようとして、でも・・・
左足が、動かなくなった。

112 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 10:03:16.25 ID:CnjIgH690
いつの間にか俺は尻餅ついて、床にへたりこんでいた。ブーンがそんな俺の様子を立ったまま見ていた。
ブーンを見上げれば、表情は笑っているのに、笑っていなかった。冷たかった。
そんな表情を見て更に怖くなって、俺は腰を抜かしたまま手だけを頼りにずりずりと後退りをした。
・・・誰だ、これは。本当に、ブーンなのか?
ブーンは俺の親友だよな?大切な親友なんだよな?ならどうして、逃げる俺を追いかけるんだ。

手だけで逃げようにも、足で歩く人間の速さには勝てないわけで。
俺はいつの間にか壁を背にしていた。

(;'A`)「・・・あ・・・・」

トン、と背中に壁が当たる。

(;'A`)「・・・ブー・・ン?」

ブーンの暗い顔を覗き込む。見間違いでは、ないようだ。


(  ω )「ドクオ・・・・・ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん。ごめん」

ブーンは何度もそう言って謝ると、俺の目線の高さまで腰を下ろした。

(;'A`)「―ッ」

( ´ω`)「・・・ごめん、お」

何だ、これ。何だよ、これ。何なんだよ、これ。俺はブーンの顔を見ると無性に泣きたくなって、
まるで今から殺人が起こるかのような表情をしてしまった。
でもブーンは俺の肩を掴んでいた。

114 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 10:24:37.01 ID:CnjIgH690
ブーンの顔が近くなって、近くなって、近くなっていって、いつの間にか

(;'A`)「・・あッ!?・・・・・う」

(;A`)「・・・うう・・・」

(;A;)「ううう・・・」

ブーンの口が触れていることに気がついた。
・・・キス、されたのか?男に。ブーンに。嘘だ、そんなの。信じたくない。
次第に口に舌が入ってきて、悲しくて、分けわからないまま思考が絡まって、俺は思いっきり暴れた。

暴れて、暴れて、必死に抵抗して暴れたが、ブーンに勝てるわけもなく、俺は押さえつけられてしまった。

(;A;)「・・・嫌だ・・・・・・嫌だって!何でそんなことするんだよ、親友だろ!?」

押さえつけられたまま、俺はまだもがいて、必死に叫んだ。

( ´ω`)「・・・・・・僕は、親友として・・・見られたくなかったお」

(;A;)「!?」

つまりブーンは・・・俺のこと、親友として見てはいなかったのか?
俺は、嫌われていたのか?だから俺を押さえつけたりするのか?
・・・だから、冷たい笑いを見せるのか?

(;A;)「・・・俺のこと、嫌いだったのか?」

(  ω )「・・・・・・違う、お。違うんだお・・・」

118 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 10:44:57.09 ID:CnjIgH690
うつ伏せで押さえつけられていた俺は、もがき続けて何とか仰向けになることができたが、
今度は両手首を手で押さえられ、右足しか動かせなくなってしまった。
体の自由が利かないのは病院以来だったが、今は状況が違う。

(;A;)「ブーン!ブーン!!頼むから、お願いだから放してくれよ!!」

(  ω )「・・・ダメ、だお」

はっきりとそう言ったブーンが怖くて堪らなくて、必死に泣き叫ぶが、
その泣き声もまた唇によって塞がれてしまった。

(;A;)「ッ!ッ!!」

声にならない声をあげ、右足でブーンを蹴ろうとする。だが、思った以上に右足には力が無くて、
ブーンはびくともしない様子で舌を絡ませてきた。

(;A;)「・・・ッ!!!」

なんで、こんなことするんだよ。分かんないよ。
動けよ、左足。早く、動いてくれ。動けよ。動けったら。動け。
何で動かないんだよ。怪我は治ったんだろ?なら行けるだろ。助けろよ。俺を、助けろよ。

ブーンの口が一旦離れて、休む間もなくまたキスをされる。
俺は必死に口を閉じるが、ブーンの舌は強引に口を開こうとする。

・・・俺、まだ童貞なのに。キスだってしたことないのに。初めてのキスが男って、何なんだよ。

(;A;)「・・・う」

しかもそれが親友って、ありえないだろ。

120 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 11:06:25.22 ID:CnjIgH690
(;A;)「ううううう・・・」

体力の無い俺は長い時間暴れることは出来なかった。
力尽き、半場抵抗することを諦めたが、いまキスしているのが親友だと思うと、抵抗を諦めたくはなかった。

ブーンの口からやっと開放されたが、俺は咽てしまい、咳をした。
・・・気持ち、悪い。

( A )「ゲホッ・・・ガ・・ゴホッ・・・・う、うえぇ・・・・」

体に力が入らない。唯一融通の利く両手でさえ、動かせなくなっていた。
そんな様子を分かってか分からずか、ブーンは押さえつけていた手を離し、
俺の下半身へ目を向けた。

( A )「・・・うう・・・・・」

ブーンは俺のズボンを下ろし、人には見られたくない部分を露にさせる。

(;A;)「み、るな、よ。見るな。見るな・・・。見るな・・・!」

(  ω )「・・・・・大丈夫だお」

何が大丈夫だと言うのか。俺は全然大丈夫じゃない。

ブーンの手が、ゆっくりと俺の陰部に触れた。

(;A;)「ひっ・・・ひぃ・・・・」

思わず体が跳ね、仰け反る。

121 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 11:24:03.95 ID:CnjIgH690
( ^ω^)「・・・恥ずかしい?」

薄笑いをしたブーンは、俺の陰部を口に含み、舐め始めた。

(;A;)「・・・はぁぁ!?」

ビックリするのは・・・もう、慣れた。

相手にも同じものが付いているため、快感の部分をよく分かっているようだった。
でもそんなの嫌だ。男に舐められて快感感じて。

(;A;)「うっ・・・うああ」

精射なんてしたら・・・どうしようもなくなってしまう。

(;A;)「い、あ・・・やめ・・」

我慢したくても、

(;A;)「あ、あ、あ・・・ああ、・・・・・・・・・う・・・わああああああ」

休む間もなくやられ続け、我慢できなくなって、出してしまった。



ああ、やってしまった。どうしようもなくなってしまった。

(;A;)「ぐ・・・うぐ・・・ヒッ、ヒック・・・」

最悪だ。

125 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 11:38:06.85 ID:CnjIgH690
男をこんな簡単に泣かせる方法があったなんて。
俺は泣いて、泣いて、絶望感が襲ってきて力なく泣いた。

(;A;)「・・・・・ブーンのばかやろ。ブーンの馬鹿野郎・・・ヒック」

( ^ω^)「・・・馬鹿でいいお」


暫く黙りこんで、何を思ったかブーンは自分のズボンを脱ぎ始めた。

(;A;)「・・・おい、何してんだよ・・・?」

(  ω )「・・・」

ブーンは俺の机の上に置いてあったローションを取った。
それは・・・俺がいつもお世話になっているローションじゃないか。

( ^ω^)「・・・・・・これで、分かるおね?」

(;A;)「・・・え?・・え?」

まさか、そんな、おい。それだけはマジで勘弁してくれよ。

(;A;)「・・・ハァ!?おとこの、あれ、すんの・・・?洗腸もしてねぇのに、何言ってんだよ、お前・・・」

男には穴が無い。だが、排泄する穴はある。

( ^ω^)「・・・・・・」

(;A;)「・・・嫌だ。やだ、やだやだやだやだ!それだけは絶対に嫌だ!!」

128 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 11:57:10.39 ID:CnjIgH690
( ^ω^)「僕は、したい」

(;A;)「俺は絶対やりたくない!なあ、もうやめようぜ、こんなこと。いつものブーンに戻ってくれよ、なあ!」

顔は、本気そのものだった。俺は相変わらず泣いた。
・・・何で、こうなったんだ。どこからおかしくなった。どこで道を間違えたんだ。

(;A;)「やめ、て、ください・・・やめてください、やめてくださいやめてください!!」

不自由な体のまま、必死で謝る。

(;A;)「嘘言って悪かったから、心配かけさせて悪かったから、謝るから!何回でも謝るから!」

( ´ω`)「もうそれは、関係ないお・・・」

(;A;)「・・・・なんで・・・・だよ」

何腰抜かしてんだ、はやく逃げろよ俺。何で逃げねえんだよ。

そんなことはお構いなしに、ブーンは俺の穴にローションを塗りたくった。
これでもかというくらいに、指で中にまで塗りたくる。痛くて痛くて仕方なくて。絶えれないくらいに痛くて。

(;A;)「・・・う・・・ぐッあ゛ッ・・い゛ッ」

思わず鈍い声を上げてしまい、その後目の前が真っ白になった。



そこからは記憶が曖昧で、どうなったのかは覚えていない。
ただ、俺が起きたときには、ブーンはもう家にはいなかった。

129 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 11:59:52.25 ID:CnjIgH690
一部完
そのあと?まあぼちぼち書くからちょっと俺休むわ

149 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 18:09:34.94 ID:CnjIgH690
がんばってネタ考えてるけどあんま思い浮かばね

誰か次ドクオ受けで攻めは誰がいいか安価で教えれ
もしくはその他のかっぷるさん

>>155

155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/05(月) 18:38:00.15 ID:+lbgtApM0
結局ブーン

158 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 19:20:16.80 ID:CnjIgH690
つまり・・・どういうことだってばよ・・・?
またブーンとは予想外だった

ブーン書いた後ちゃんと社長も書くから安心汁

164 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 19:37:52.38 ID:CnjIgH690

('A`)「・・・何かの間違いだよ、アレは。何かの間違いだったんだ」

俺は、そう信じたかった。あれは現実じゃないと。
だから、俺はブーンにメールを送ったんだ。

《ブーンは昨日の夜、俺の家にはいなかったよな?》

呆れられること承知で、俺は送信ボタンを押した。
もしかして、「いなかった」と返してくれるんじゃなかと意味の無い期待をして。

返ってきた言葉は、

《・・・・・・・・・ごめんお》

(;'A`)「・・・あ・・・・・・・・」

俺は現実を見せ付けられ、その場にしゃがみ込み、泣いた。


《・・・・・僕は、ドクオのこと、嫌いだなんて・・・これっぽっちも思ったことないお》

《じゃあなんであんなことしたんだよ》

《・・・・・・》

《・・・?》

《・・・今更、許してくれるはず、ないおね・・・あんなことしておいて・・・・》

166 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 19:53:12.77 ID:CnjIgH690
《許せるわけ、ないだろ》

《・・・許さなくていいから、これだけは分かって欲しいお》

《・・・・・何だ?》


《ずっとドクオのこと好きだったのに、ずっと一緒にいたのに、
 どうして、気付いてくれなかったんだお》


《・・・何言ってんだよ、親友なんだから好きだったに決まってるじゃん》

《それは親友として、だお?ずっとドクオが見て見ぬフリしてるんじゃないかと思って、辛かったお》

《好き、って、どういう風に好きなんだよ・・・》

《男が女を好きになる感覚だお》

《・・・・・それってもしかして、俺は女として見られてたってことか?》

《・・・・・・・それも違う、お・・・・》

《・・・俺には分からん》

《それが普通だお。僕が特殊なだけだお・・・》

《特殊って・・・男を好きになる、って?》

《・・・ごめんお》

169 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 20:09:17.86 ID:CnjIgH690
《ごめんお、ごめんお、ごめんお・・・》

それからブーンは謝るばかりで、俺の質問に答えなくなってしまった。
思い出したように、尻が痛くなる。やはり・・・忘れることはできないのだろうか。

《じゃあ、な》

俺はブーンのメールに返信するのをやめた。

どうしろって言うんだ。俺は、どうすればよかったんだ。

('A`)「・・・分かんねぇよ・・・」

借金に追われて、仕事に追われて、ブーンに追われて。・・・笑えない。
光が部屋に差し込んできて、いつの間にか朝になっていた。俺はとりあえず会社へ向かった。



はっきり言って、仕事にならなかった。ずっと昨晩のことばかりが頭に浮かんで、手が進まない。

( ・∀・)「・・・ドクオ、ずっと仕事し続けて疲れてるんじゃない?今日はもう帰ったほうがいいよ」

('A`)「・・・・・・」

今日は、本当に仕事が出来そうにない。社長にそう言われ、俺は会社を後にした。

('A`)「・・・・・・ぐおおおおおおおおおおおお」

頭を抱え込み、呻く。どうやら俺の黒い歴史になってしまったようで。

170 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 20:25:55.43 ID:CnjIgH690


あれから二日後。俺が仕事から帰ったとき、ブーンは俺の家の玄関前にいた。

(  ω )「ドクオ」

突然のことに俺はビックリして、思わず逃げようとした。あの記憶が蘇り、後退りしてしまう。
だが、ブーンは俺にとあるものを渡してきた。

(  ω )「・・・ごめんお。もう僕は・・・ドクオの家に来る資格は無いお。だから、このカギ返すお」

そう言って、スペアのカギを差し出す。

(  ω )「親友だと思わなくていいお。変態だと思っていいお。でも、僕はずっとドクオのこと心配してるから」

心配しているなら、あんなことするなよ。そう言いかけたとき、

( ;ω;)「・・・僕を殺してくれお」

(;'A`)「・・・・・・・・・・・はあ!?」

何を言っているんだ、こいつは。

( ;ω;)「殺してくれないなら僕は自殺するお!飛び降りて死ぬお!!」

(;'A`)「わ、わ、わ、ちょ、ちょい待ち!ちょい待ち!!」

ここは格安マンションだが、格安だからといって地上までの高さは結構な距離がある。
ここで飛び降りたら、本当に死んでしまうだろう。
飛び降りようとするブーンを見て、死なれては困ると、俺は必死にブーンを止めた。

180 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 20:56:05.80 ID:CnjIgH690

( ;ω;)「・・・すまんお、取り乱したお・・・」

(;'A`)「冗談でも死ぬとかはやめてくれよ・・・」

何とか引き止めることに成功し、一息おく。

(;'A`)「俺はブーンを許せないけど、死んだら後味悪過ぎだろ」

( ;ω;)「・・・ごめんお」

ブーンはその場で俺に土下座して、土下座して、謝り続けた。

(;'A`)「ちょっ・・・やめろって、顔あげろって!!」

( ;ω;)「ごめんお、ごめんお」

・・・もう、わけ、わかんね。
ああ、昔に帰りたい。この時、俺は本気でドラえもんの存在を望んだ。
タイムマシンに乗って昔をやり直すか、どこでもドアでこの場から逃げるか。
変な妄想が浮かんでいった。

181 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 20:57:40.21 ID:CnjIgH690
おいブーンネタ無くなって来たぞおい
これはまた交わらせた方がいいのか?
このまま終わった方がいい気がしてきた

182 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/05(月) 20:59:38.92 ID:8npr54x50
平行世界ってことにして社長√作ってくれ

183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/05(月) 21:00:26.17 ID:8uuYt+rw0
もう絶対あんなことしないなら許す→おおーん→はい次の方

184 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 21:03:22.04 ID:CnjIgH690
(;'A`)「もう絶対あんなことしないなら許す」

( ^ω^)「・・・」

おおーん



次の朝、何事も無かったかのように俺は仕事へ向かった・・・。

188 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 21:17:19.18 ID:CnjIgH690

( ・∀・)「はいおはようさん」

(ヽ'A`)「おはようございます」

( ;・∀・)「・・・ものっそいゲッソリだね」

そりゃそうだ。もう考えたくも無い。はい終了。昨日のことは何も無かったです。何事も無かったです。
俺は自分の持ち場につくと、ワカッテマスがこちらを見た。

( <●><●>)σ)A`)プニ

σ)A`)「・・・なにすんだよ」

( <●><●>)σ「ホントにゲッソリですん(笑)」

σ)A`)「怒るよ?怒っちゃうよ?俺」

ワカッテマスは俺を元気付けてくれたのだろうか。ビキってきたけど。
まあ少し元気になったけど。ビキってきたけど。

( ・∀・)「最近ドクオ元気ないけど、どったの?」

(ヽ'A`)「色々あったんですよ色々と」

( ・∀・)「・・・色々、ねぇ・・・・・」

社長は少し考えた様子で、俺にこう言った。

( ・∀・)「・・・今日、家に帰らないほうがいいよ」

189 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/05(月) 21:18:05.65 ID:oIQCEZPhO
>>184
マジかよww

190 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 21:19:32.49 ID:CnjIgH690
俺は本気だよ>>189

192 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 21:28:28.56 ID:CnjIgH690
('A`)「・・・は?」

( ・∀・)「だから今日ドクオ居残りな!」

(;'A`)「・・・・・・はあああ?」

社長にそう言われ、残業が終わっても俺は渋々ここに残ることになった。


( ・∀・)「・・・」

(;'A`)「・・・」

居残り中、社長は俺の席の隣に座り、向かい合う。暫く社長は俺を見つめてから、

( ・∀・)「ドクオ、さ。借金あるだろ?」

(;'A`)「・・・今更何ですか?まあそうですけど・・・」

( ・∀・)「それ、闇金だろ」

(;'A`)「・・・・へ?」

何故、社長が俺の事情を知っているんだ。闇金なんて言った覚えは無い。

( ・∀・)「知ってんだよ俺。今、外でお前が出てくるの待ち構えてる奴らがいるんだけど」

(;'A`)「えっ・・・ええっ!?」

ああ、だから「家に帰らないほうがいい」、そう言ったんだろうか。

195 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 21:38:18.99 ID:CnjIgH690
もしこのまま帰っていたら、俺はまた病院送りになっていたかもしれないだろう。

( ・∀・)「んでさドクオ」

「・・・」

まだ社長の意図はつかめないままだが、このまま出ることはできない、ということは分かった。
だからと言って、俺にはどうすることもできない。

( *・∀・)「ちょっと、俺の考え聞いてくんない?」

(;'A`)「・・・?」

( ・∀・)「まあ無理にとは言わないからさ。ただ聞いてくれるだけで十分だから」

(;'A`)「は、はあ・・・」

そして、社長は・・・とんでもないことを口にした。









( *・∀・)「俺の家系、実はヤの付く家族なんだよね」

( A ) ゜ ゜

201 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 21:52:42.47 ID:CnjIgH690
(゜A゜)「え・・・・え、え・・・うえええええええええええ!!?」

ヤの付くもの、ヤのつくもの、やのつくもの。

( ・∀・)「まあ所謂『極道』ってやつ?」

どう見ても社長は普通の人にしか見えない。

(゜A゜)「う、うそですよね?じょうだんですよね?」

( *・∀・)「そう見えないかもしれないけどホントのことだよ。ああでも安心して、この会社は
      俺個人で立ち上げたものだから、御家は関係ないからね」

極道。社長のどこを見れば極道と思うのか分からないほど普通なのに、極道だなんて。


( *・∀・)「でもね、俺の家系には困ったことがあってね・・・。・・・・・・実は俺、男に興味あるアレなんだ」

( A ) 。 。

うわあああああああああああああああああああああああああ。

そこから社長は、自分の家のことについて語り始めた。



―家にいるのは全て男で、子供を生むときじゃないと女はいないらしい。
男を産み続けるまで女は家にいるが、用済みになるとその女は消えるそうだ。
社長の父親は、社長のことを溺愛していたが、社長は女の子を好きになってしまい、父親は困ったそうだ。
俺はそれが普通だと思ったが、家系が家系なのだろう。突っ込む気にもなれない。

202 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 21:59:39.34 ID:CnjIgH690
―幼少期

( *・∀・)「とーさん、ぼくすきなひとができたよ!」

( ФωФ)「おお、そうかそうか!で、どんな男なんだ?」

( *・∀・)「・・・おとこ?ぼく、おんなのこをすきになったんだ!」

( ;ФωФ)「・・・なっ・・・・・・・・・・・なにいいいいいいいいいいいいッ!?」

―青春期

( ФωФ)「そろそろ男を好きになってきたか?」

( ・∀・)「・・・?俺、また女の子好きになった」

( ;ФωФ)「・・・なっ・・・・・・・・・・・なにいいいいいいいいいいいいッ!?」

―会社設立時

( ・∀・)「俺、会社立ち上げるよ親父!」

( ФωФ)「そうかそうか。そこで好みの男を捜すんだな」

( *・∀・)「おにゃのこいっぱい入れるんだ」

( ;ФωФ)「・・・なっ・・・・・・・・・・・なにいいいいいいいいいいいいッ!?」



206 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 22:08:41.76 ID:CnjIgH690
―社会人

( ・∀・)「親父・・・俺・・・好きな人ができたんだ」

( ;ФωФ)「・・・なっ・・・・・・・・・・・なにいいいいいいいいいいいいッ!?」

( ・∀・)「会社の社員のドクオって奴のこと、好きになったかもしれない」

( *ФωФ)「・・・お、と、こ?おとこか!?・・・・・・・・・・・・・・・・・ひゃっほおおおおおおおおおおおおうい!」


・・・こうして「男を好きになれ」「男を好きになれ」と言われきた社長は、父親による洗脳が完了した。

('A`)「話聞く限り全部父親が悪いじゃないか。っていうか社長は普通の人だったんじゃないですか極道ってだけで」

( *・∀・)「ドクオすきー」

無視された。さりげに言いやがるこいつ。

( ・∀・)「・・・まあそんなこんなの家系なんだけど、規模だけは大きいんだよね」

('A`)「・・・・・どのくらいですか?」

( ・∀・)「本気出せば警察潰せるくらいに」

('A`)「わお」

そんな家系で育っていたのか、この社長は。

( ・∀・)「・・・だからこそ俺から提案があるんだけど」

207 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/05(月) 22:10:29.42 ID:p/4iobCr0
でかすぎwwwwwwwwwwwwwwwwwwww


でかすぎwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

214 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 22:24:01.79 ID:CnjIgH690
('A`)「・・・」

( ・∀・)「俺が今家に連絡すれば、護衛が飛んできて待ち伏せしてる奴らをアーッさせることができるけど、
      助けるのに条件無しじゃつまらないでしょ?」

('A`)「え」

( *・∀・)「つまり、ドクオを助けてあげるから、抱かせろ」

('A`)「は」

・・・助けてくれるって言ったのか?抱かれる代わりに?
いやいやいやいやいやいやいや。いや、おかしいって。特に後ろ言葉。

('A`)「後ろの言葉は聞こえませんでしたが助けてくれるって言ったんですか?」

( *・∀・)「そうだけど条件のめ。だいじょうぶ親父から男とやる術を学んでいるから」

('A`)「いみがわからない」

( *・∀・)「やさしくするから」

('A`)「きこえない」

( *・∀・)「ね?」

つい最近ブーンにあんなことされたばかりなのに、出来るわけない。
そりゃ助けて欲しいという思いはあるが、何故抱く。

( *・∀・)「死ぬのと掘られるのどっちがいい?」

217 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/05(月) 22:27:03.95 ID:8npr54x50
死ぬか掘られるかってwww

最悪だw

223 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 22:36:16.55 ID:CnjIgH690
(;'A`)「その質問は極端すぎやしませんか!?」

( *・∀・)「んじゃ掘られる?」

(;'A`)「いやいやいあいあ」

( *・∀・)「んじゃ一緒に心中しよっか」

(;'A`)「男と男が心中って聞いたことありませんよ!!」

助けてくれると言っている。これは、ブーンのときとは違う状況・・・なのだろうか。
だが、純粋に助けて欲しいとは思うのだが、もう掘られるわけにはいかない。

( ・∀・)「・・・もしかしたら、闇金から金を返してもらえるかもしれないんだぞ?」

(;'A`)「・・・・・!」

金を、返してもらえる?

( ・∀・)「あの闇金、こっちの情報網も舐めてやがった。ま、眼中になかったのかもしれないけど。
      闇金なんてちっぽけなものだよ」

(;'A`)「・・・それ、どういう・・・」

( ・∀・)「多分俺らが潰すより法で裁いた方が合理的だし、俺が伝えた情報を武器に訴えれば、
      確実に勝てると思うよ。その間もちゃんと護衛するし」

(;'A`)「・・・」

いかん、少し揺らいでしまった。

235 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 22:48:09.52 ID:CnjIgH690
( ・∀・)「ホラ、抱くのに十分過ぎる条件でしょ?」

(;'A`)「社長がお金じゃなく、抱くことを執念にしていることにびっくり」

( *・∀・)「照れるからやめて」

('A`)「照れないでください」

( *・∀・)「だってドクオ好きだもん」

('A`)「好きなら純粋に助けてください」

( ・∀・)「・・・あれ?認めるの?」

(;'A`)「認めてないから!」

( ・∀・)「じゃあ・・・やろっか」

(;'A`)「やるって言ってねえーーーーーーーーーよ!!?」

そりゃカーチャンの残した借金が闇金だったら助けて欲しくもなるが、掘られるのだけはマジでもう勘弁。

(;'A`)「・・・掘られるのは痛いし本気で嫌です。キスだけ、とかはダメなんですか?」

( *・∀・)「えっ!?」

俺がそう言うと、社長は目をキラキラと輝かせた。怖い。こわい。

( *・∀・)「・・・んー、じゃあねえ・・・。護衛を付ける度にキスする、それならいいよ」

239 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 23:03:48.14 ID:CnjIgH690
('A`)「・・・そしたら助けてくれるんですか?」

承諾されてしまったことにかなり驚いたが、入れられるより数倍マシだ。
条件をのんでしまうのはかなり気がかりだが、社長の「助ける」という自信満々っぷりに、
少し安堵してしまったのだ。認めたくないけど。

('A`)(・・・ブーンごめんお前のことは色んな意味で忘れない)

そりゃキスだってかなり嫌だが、カーチャンが払い続けたお金を返してもらえるかもしれないんだ。
ここは意地でも我慢した方が身のためだろう。

( *・∀・)「いいの?いいの?ホントにいいの!?いただいちゃうよ?」

('A`)「あんだけ掘る掘る言っておいて何ですか。やるなら早くしてください。家に帰りたいです」

( *・∀・)「もー恥ずかしがり屋さんねえ」

(;'A`)「あんたホントに極道ですか?」


そして社長は座っていた椅子から立って、座っている俺にキスをした。
やはり男にされるというのは、よほどのことがないと慣れそうにない。

( *・∀・)「やわらかいね」

('A`)「うっせ」

一旦口を離してから、もう一度触れる。

244 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 23:25:39.91 ID:CnjIgH690
('A`)「・・・う・・」

・・・そうだ、俺は女とキスをしているんだ。もしくは俺は女だ。
そう考えるようにして、少しでも自分への負担を和らげようとした。
次第に舌が入ってきて、俺の舌と絡まろうとする。

('A`)「・・・うぁ」

他人の唾液が絡まるのは気持ち悪くて、咽そうになったが、それでも我慢した。


深いキスが続き、やっと俺の口から社長の口が離れてくれた。

( ・∀・)「・・・もうちょっとしたいけど、ここまででいいや」

('A`)「・・・?」

( ・∀・)「これ以上したら、俺本気モードになりそう」

(;'A`)「それは困る」

( ・∀・)「だめだー・・・俺本気になっちゃったかも。キス以上のことしていい?」

(;'A`)「マジで困りますって!!」

そう言うと社長は、ふー、と深いため息をついてから携帯を取り出した。どこかへ電話しているようだ。

(  ∀ )「・・・ああもしもし?俺だよ、モララー。外にコガネムシがいるから取り除いてくんないかなあ」

見れば社長の顔は社長ではなく、いかつい極道の顔になっていた。

246 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 23:34:53.39 ID:CnjIgH690
(  ∀ )「・・・そう、そう、調べてた奴ら。会社の外にへばり付いてて取れないからさー。
      わざわざご丁寧に待ち伏せしてくれちゃってんよ」

(  ∀ )「・・・あ?俺?会社の中。・・・大丈夫だってちゃんといるから。んじゃ」

通話が終わったらしく、社長は俺に向かってこう言った。

( ・∀・)「これで一安心だね!」

(;'A`)「・・・・・・」

あんたの顔の方が、よほど怖かったです。





暫くして、

『アッー!』

そう聞こえたが、俺は聞かなかったことにした。

249 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/05(月) 23:50:00.97 ID:CnjIgH690

社長は「もう大丈夫だと思うよ」と言って、俺を外へと連れて行った。
見れば、無残に下半身を露出した男たちがゴロゴロと転がっている。
ヒクヒクと痙攣している者、泡を吹いている者、「カーチャン・・・」と呟いている者。

(;'A`)「・・・・・うわあ・・・」

俺がもし闇金関係者で、社長家系の極道を敵に回していたら・・・。想像したくない。

( ・∀・)「帰りも一応護衛つけといたからね。・・・条件忘れんなよ?」

(;'A`)「・・・はい」

・・・俺は、やっかいな人に目をつけられてしまったのだろうか・・・。いや、今更か。

( ・∀・)「おい、ちゃんと護衛しろよ?」

『はッ!』

社長がそう言うと三人の男が出てきて、俺の周りを取り囲んだ。

(;'A`)「え?え?」

( ・∀・)「後、よろしくな」

『承知』

(;'A`)「ええええええええええええぇぇぇぇぇ・・・・・・・・」

SPのように囲みながら護衛するのかと思ったが、俺は三人の男に“担がれ”、家へと送り返された。

276 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 05:32:11.28 ID:ANAViwbj0
実のところおまえらは暗めの話と明るめの話どっちがいいんだってばよ?

277 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/06(火) 05:38:14.73 ID:BT/bZXNg0
明るめ

278 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/06(火) 05:39:16.35 ID:sn6pP+nU0
半ば

279 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/06(火) 05:51:34.00 ID:Gb8+iuap0
暗め

280 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/06(火) 05:51:53.05 ID:cIUUkLeH0
中間

281 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 06:15:17.56 ID:ANAViwbj0
そうか半々か把握

282 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/06(火) 06:18:18.35 ID:i8sjzQ/y0
暗めが好きだけど、この話は明るめであってほしい

283 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 06:42:17.52 ID:ANAViwbj0

(;'A`)「なんだったんだよアレ」

社長の護衛に無事家まで送り届けてもらい、ベッドに潜り込む。未だ動揺を隠せないままだ。
だっておかしいだろあれは。何でわざわざ担いだんだろうか。
というよりも社長がヤの付く人だってことは信じがたい。

('A`)「・・・」

またひとつ、俺の記憶に真新しい黒い歴史が刻み込まれた。

('A`)「うぐおおおおおおおおおおおおおおお・・・」

真新しい記憶だからこそ、消してしまいたい。俺はベッドの中で呻いた。

そう言えば最近、エロゲしてないな。・・・そりゃそうか。



朝が来て支度をして会社へ向かう。オフィスに入り、いつもの席に座る。
ふと社長の席を見ると、そこに社長はいなかった。

('A`)「あの、社長は?」

ξ゚⊿゚)ξ「社長なら今日大切な用事があるから、お休みだって」

珍しいこともあるもんだと思ったが、俺は気にせず黙々と仕事を続けた。
だって用事に昨日のことが関係していたらと思うと、少し憂鬱になるじゃないか。

284 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 07:03:51.11 ID:ANAViwbj0
そんなことを思っていると、隣の席のビロードが俺をちょいちょいとつついた。

( ><)「ドクオさん、ドクオさん」

小声で俺を呼ぶ。

('A`)「何だ?」

( ><)「ちょっとお願いがあるんです!」

ビロードは俺に事の由を話してきた。どうやら今度ワカッテマスの誕生日らしく、
誕生日プレゼントを何にしたらいいか迷っているらしい。

( ><)「兄者さんと弟者も誘ったんですが、同期のドクオさんにも一緒に選んでほしいんです!」

('A`)「まあ・・・そういうことなら喜んで」

( ><)「ありがたいんです!」

とりあえず、今日の帰りに行くことに。だが俺はまだ沢山仕事が残っているわけで。
残りの仕事に追われる俺だったが、出来るだけ早く終わらせようとビロードと兄者と弟者が手伝ってくれた。


三人が手伝ってくれたお陰で仕事が早く終わり、早速俺たちは色々な店に出向いた。

( ´_ゝ`)「あいつが喜びそうなのって何だ?」

(´<_` )「・・・これなんかは?へぇボタン」

( ;´_ゝ`)「俺はそれ好きだがやめとけ」

285 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 07:20:57.79 ID:ANAViwbj0
('A`)「じゃあアレだ、目薬」

( ><)「ワカッテマスの目が気になるのは分かりますが、多分怒られちゃいますよ」

( *´_ゝ`)ノ◎「見て!見て!これ、おっぱいボール!これとかいいんじゃない?」

(´<_`; )「・・・・・・」

(;'A`)「・・・・・・」

( ;><)「・・・・・・」

( ´_ゝ`)ノ◎「・・・・・・」


( ´_ゝ`)シ ミ◎ ポーイ


沢山の店を巡り、色々なプレゼント候補が上がったが、これといったものは無かった。
そもそも、ワカッテマスの趣味とか好きなものとかが全く分からない。

( ><)「僕にもあまり趣味とか話してくれないんです・・・」

('A`)「まあ、ゆっくり探そうぜ」

( *´_ゝ`)「これ!ホラ、おっぱいプリンとかは!?」

(´<_` )「お前もう黙ってろ」

('A`)「ジョルジュ並の執心・・・」

288 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 07:36:25.04 ID:ANAViwbj0
( ><)「ううん・・・無難に食べ物系にした方がいいんでしょうか?」

( *´_ゝ`)「モグモグ」

(´<_` )「ちゃっかりプリン買ってるし」

('A`)「食ってるし」

( ><)「乳首のとこだけなくなってるんです・・・」

とりあえず兄者は置いといて、一通り見て回った店の候補からさらに絞り込むことにした。

( ><)「ひよこ」

('A`)「にわとり」

(´<_` )「ハト」

( ><)「鴨」

('A`)「アヒル」

(´<_` )「ガチョウ」

('A`)「・・・これらの肉」

( ><)「なんでこうなったんですか?全部鳥です食品です」

(´<_` )「・・・・・もっと真面目に選ぶか・・・」

289 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 07:53:34.60 ID:ANAViwbj0
('A`)「・・・俺たち、プレゼント選びに向いてないな・・・」

(´<_` )「だな・・・」

( ><)「です・・・」

( *´_ゝ`)「だからおっぱいボールにし・・・」

(´<_` )「・・・・・・・・」

( ´_ゝ`)「ごめんもう言いません」

どれがいいのか本気で悩んで、真面目に候補を絞り込んでいたとき。
俺たちは急に声をかけられた。

( <●><●>)「そこで何してるんですか」


( ;´_ゝ`)「う」

(´<_`; )「わ」

( ;><)「あ」

(;'A`)「あ」

来てはいけないところでご本人が登場してしまった。

291 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 08:08:14.77 ID:ANAViwbj0
俺たちはかなり焦って、プレゼント選びをしていることを必死で隠そうとした。

( ;´_ゝ`)「おっ・・・おっぱいプリンいりますかッ!?」

(´<_`; )「ホ、ホラ!へぇボタン!へぇボタン!!」

(;'A`)「め、目薬いかがっすか!?」

( ;><)「何でもないんです!わかんないんです!!」

( <●><●>)「なに言ってんだこいつら」

ワカッテマスは俺たちの動揺っぷりに呆れていたようだった。
そりゃあ、こんなに焦る四人を見れば普通怪しむだろう。
だがワカッテマスは、まるで全てを見据えていたように、こう言った。

( <●><●>)「どうせ私の誕生日祝いの品でも選んでるんでしょう。それくらい分かってます」

図星です。


( ><)「あーあ、バレちゃったんです・・・」

内緒にしていたため、バレてしまったことにビロードは悔しそうにしている。

( <●><●>)「残念ですね」

('A`)「・・・ついでだからさ、好みのものとか聞いとこうぜ」

( ><)「・・・あ・・・そうなんです!ワカッテマスは、何が好きなんですか?」

293 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 08:22:55.04 ID:ANAViwbj0
( <●><●>)「それなら自分で買った方が早いと思うのですが」

その通りなのだが、これは誕生日プレゼントなんだ。俺たちが買わなきゃ意味が無い。

(´<_`; )「何でもいい!教えろ!何かあるだろ!吐け!吐くんだ!!」

( ´_ゝ`)「弟者おちつけ」

ワカッテマスは少し黙ってから、口を開いた。

( <●><●>)「・・・あるとしたら、友達。それだけで十分です」

('A`)( ><)( ´_ゝ`)(´<_` )「・・・・・」

(*'A`)( *><)( *´_ゝ`)(´<_`* )

(;<●><●>)「・・・な、なんですか!?不服ですか!?不服なんですか!?」

(*'A`)「ニヤ」

( *><)「ニヤ」

( *´_ゝ`)「ニヤ」

(´<_`* )「ニヤ」

(;<●><●>)「ちょっ・・・ニヤケ顔やめてくださいよ!」

不服なんかじゃない。そんな訳ない。俺たちは、嬉しかったんだ。

295 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 08:38:11.74 ID:ANAViwbj0
( *><)「なんというか嬉しいんです!だからこれから飲みに行くんです!
      みんなまとめて道連れにするんです!!」

「友達」、そう言ってくれたワカッテマスを見て、俺たちは気の早い誕生日“プレゼント”を送ることにした。
ビロードは俺たちを引き摺って飲みに連れて行こうとし、もちろん俺たちも飲みに行こうと賛成した。

('A`)σ)<●><●>)プニ

σ)<●><●>)「・・・何ですか」

('A`)σ「この前の仕返し」

テンションの上がったまま、俺は飲んでないけど周りは飲みに飲み、それから沢山つまみを食べた。
一緒に飲むことだけだが、これが誕生日プレゼントだった。



298 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 08:49:04.97 ID:ANAViwbj0
小さな飲み会が終わり、皆それぞれ帰って行く。

( ´_ゝ`) (´<_` )「じゃあ明日なー」

( ><)「さよならなんです!」

( <●><●>)「また明日」


辺りはすっかり暗くなっていて、俺は一人寂しく家へ帰っていった。トボトボと暗い道を歩いて帰る。
・・・が、帰る途中

( ・∀・)「・・・よっ」

社長が道に立っていた。
今日、用事があると言っていたらしいが、その用事が済んだのだろうか。

('A`)「・・・・今日用事があったんじゃないんですか?」

( ・∀・)「その用事が終わったからここにいんの」

('A`)「・・・」

何の用事だったのか聞きたかったが、やめた。

( ・∀・)「ドクオ」

('A`)「?」

( ・∀・)「そろそろあいつらの情報、ガッチリ掴みかけてるぜ」

300 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 09:05:22.68 ID:ANAViwbj0
それは嘘か真か。思わず俺は

('A`)「・・・え!?本当ですか!?」

そう言ってしまったが、自身満々の社長を見て、本当なのだと安心する。

( ・∀・)「そのためにわざわざ会社休んだんだぜ?」

('A`)「・・・本当にありがとうございます」

深々とお辞儀をする。

( *・∀・)「・・・忘れちゃいねぇだろうな?」

(;'A`)「・・・・・・・・・・・う」

そう言われて、思い出す。あの時俺は条件をのんだ。
しかも社長が自信満々に言えるほど調べ上げてくれているんだ。

( *・∀・)「そのためにがんばったんだもん」

(;'A`)「そのために頑張られても困ります」

( *・∀・)「条件のんだでしょ?」

(;'A`)「・・・・・・・・・・・・・・・・ううう」

俺は半場嫌々、社長の口を受け入れた。
・・・やはり俺は、これに慣れるということはないようだ。

301 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 09:06:09.79 ID:ANAViwbj0
第二部完
ちょっと休憩

355 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 20:13:26.71 ID:ANAViwbj0
ブーンの部分があまりにも暗いのでおまけ


('A`)「実は、キスは初めてじゃないんです」

( ・∀・)「・・・えっ!?童貞じゃないの!!?」

('A`)「ひどい。・・・いや、童貞なんですけどね」

(#・∀・)「誰!?誰だドクオとキスした女は!!?ころす」

(;'A`)「落ち着いてください!なんでそんなにむきになってるんですか!!?」

(#・∀・)「おしえろおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

(;-A-)「いや、女の人じゃなくて・・・・・。男で、親友なんです・・・・・・・・・」

( ・∀・)

( ・∀・)「・・・ピッああもしもし?俺、モララー。ドクオの一番身近な奴、洗い浚い調べてくれる?」

(;'A`)「ちょっ!ちょっ!!」




タイホモナー( ´∀`)ノ∞  (^ω^ )エッ?


||Φ|(|^|ω|^|)|Φ||

357 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/06(火) 20:16:42.61 ID:YrlxcvMaO
社長wwwwwwww

363 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 20:35:21.38 ID:ANAViwbj0
今日も会社。今日も仕事。あの約束をしてから残業の意味が無くなって来た気がするが、
俺は変わらず残業をやり続けていた。少しでも皆の役に立ちたいと、そう思えるようになったからだ。

(,,゚Д゚)「少しは休めよー」

(*゚ー゚)「あまり無理し過ぎると体に障るよ?」

('A`)「りょーかい」

それでも、無理をするなと声を掛けてくれる奴らがいた。

('A`)「・・・ありがたいなあ」

今日、社長はちゃんと会社に来ていた。パソコンの画面をじっと眺めて、眉間にしわを寄せていた。



('A`)「カーチャン・・・」

もしも借金なんて無かったら、カーチャンはどれほど幸せだっただろうか。
脅されながら、殴られて泣き叫ぶ母親を想像すると、心が痛んで仕方ない。
もしかしたら、密かに俺に助けを求めていたのかもしれない。
そう想像すればするほど、カーチャンとの思い出が鮮明に蘇る。

('A`)「ごめん、カーチャン」

今度、墓参りに行こう。

364 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 20:46:54.45 ID:ANAViwbj0




「・・・クソ、あの極道が絡んできやがったのか・・・」

「めんどくさいことになりそうですねぇ」

「一部の奴らは相変わらず『男怖い男怖い』ばっかりだしよお」

「絶対何か重要な情報手に入れてますよあいつら」

「・・・ああ。それは確実だ。しっかり護衛もつけてやがる」

「なんであんなヒョロヒョロな奴が極道なんかを見方につけてるんでしょうかぁ・・・?」

「知るかよそんなの。とにかく暴れれば警察が目をつけるだろうし、あいつらに情報は握られてるし・・・」

「・・・ではこちらも情報を握ればいいじゃないですか」

「知らないのか!?あいつら、すんげえ規模の極道だぞ!?」

「いえ、もうこちらにはうつ手はないので、道連れに・・・」

「・・・・・・・・・・・・・ああ、そういうことか・・・・・」






367 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 21:06:17.51 ID:ANAViwbj0
俺が仕事に集中しているとき、クーはツンを自分の方へと呼び寄せ、何かを話しているようだった。

川 ゚ -゚)「ツン、ちょっとこれいいか?」

ξ゚⊿゚)ξ「何?」

川 ゚ -゚)「これ・・・で、・・・・で、・・・なんだが、・・・」

ξ゚⊿゚)ξ「・・・なにこれ?・・・で、・・・なんだから、・・・・たのかしら?まあ・・・に聞いてみて」

川 ゚ -゚)「そうか、分かった。ありがとう」

どうやら話が終わったらしいのだが、何故かクーは俺の方へと向かってきた。

川 ゚ -゚)「ドクオ君」

('A`)「・・・へ?」

川 ゚ -゚)「君はキーボードを打つのが早い。だからパソコンが得意と見たんだが」

('A`)「・・・いや、得意って訳じゃないけど・・・」

俺はキーボードを打つ早さで、パソコン操作が得意か不得意か見られたようだ。
少しの知識はあるが、得意というほどではないのに。

川 ゚ -゚)「そんなこと言わないでくれ。困っているんだ」

('A`)「はあ」

そう言って、クーは自分のパソコンの画面を俺に見せた。

371 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 21:25:33.88 ID:ANAViwbj0
俺はパソコンの画面を覗き込む。まじまじと画面を見つめていたが、とあることに気が付く。

('A`)「・・・ん?」

俺は画面ではなく、ディスクドライブの方に目をやった。
見れば、ディスクドライブトレーが開閉しているではないか。

('A`)「故障か・・・?」

そう思ったが、また画面に目を戻すと、ひとつ、またひとつとファイルが消えていく。
これは明らかにおかしいと思ったが、いつの間にかデスクトップにこう書かれた。

『楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい楽しい・・・』

川;゚ -゚)「!?」

(;'A`)「!?」

この症状、思い当たるものがある。もしかして・・・

(;'A`)(トロイの木馬?)

そうだとしたら、かなりまずいのではないだろうか。

(;'A`)(これまさか・・・バックドアか!!?)

俺は、焦って、焦って、焦りまくった。

374 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 21:37:31.44 ID:ANAViwbj0
(;'A`)「しゃっ・・・・社長!社長!!ちょっと来て!急いで来て!!ヤバイことになってます!!!」

( ・∀・)「あん?」

俺は急いで社長を呼び寄せた。俺の気迫に驚いた様子だったが、クーのパソコンを見て

( ;・∀・)「は・・・?なんじゃこりゃ」

瞬時におかしいと理解したようだった。

(;'A`)「だ、誰かに攻撃されているみたいですね」

( ;・∀・)「そんなの見りゃ分かる」

川;゚ -゚)「え、そんなにヤバイものなのか?これ・・・」

( ;・∀・)「下手したら全部データ消されるよ」

川;゚ -゚)「ええっ!?」

社長は、急いで皆に向かって叫んだ。

( ;・∀・)「おい皆!!パソコンに異変感じたらすぐ俺に言え!!とりあえずパソコンの電源切ってろ!!!」

俺と社長は皆のパソコンを見て回り、異変がないか確認していった。
どうやら異変があるのは、今のところクーのパソコンだけのようだ。

375 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 21:40:42.87 ID:ANAViwbj0
( ;・∀・)「ネットの回線ぶった切るぞ!!!!」

トロイのせいで、オフィスは慌しくなった。




「これは警告だ」

「前も何か警告したような気がしますがまあいいですね」

「まずは部外者攻撃しておけば、気が付くだろう」

「そうですねぇ・・・」






378 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 21:58:57.32 ID:ANAViwbj0

( ;・∀・)「・・・・・・・・ハァーーー・・・」

(;'A`)「・・・・・」

とりあえず何とか事態は治まりひとまず安堵したが、急にドッと疲れが来た。
そしてまずは攻撃者が誰なのか推測をする。

( ;・∀・)「こんな小さい会社をトロイなんかで攻撃してくるってことは・・・」

(;'A`)「それなら社長、思い当たる奴らがいるじゃないですか」

( ;・∀・)「・・・・・・・」

きっと、あいつらだ。まず初めに思いついたのは、闇金の奴ら。
・・・あいつら、小癪な手を使ってきやがる。

(;'A`)「でも何でわざわざトロイにしたんでしょうか?」

( ;・∀・)「・・・よく知られているからこそ、『気付け』ってことだったのか・・・?」

(;'A`)「・・・・・」

何なんだ、一体。

( ;・∀・)「俺もあまりパソコンに詳しくはないから、とりあえず応急処置したけど」

(;'A`)「あいつら、今度はトロイなんかじゃ済ませてくれなさそうですね」

382 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 22:14:24.08 ID:ANAViwbj0
( ;・∀・)「・・・すまん。まさかこんな攻撃されるとは思ってもみなかったから、事前に防げなかった。
      対応も遅れちゃったしな・・・。クーのパソコン、何個ファイルが消されたんだろ」

(;'A`)「いや、俺の責任でもありますし・・・」

そうだ。あの時あいつらは『情報網を舐めるな』と言っていた。そのくらい腕があるんだから、
これくらいのこと仕出かすという予想は、いくらでもできたじゃないか。

( ;・∀・)「とりあえず皆、今日はパソコンを使わない作業をしておいてね」

これは、戦いを申し込まれているのか?
それとも・・・あいつらはもう、諦めているのか?
分からないが、この場を混乱させたかったことだけは分かった。


「ポリッ」

「ポリポリ」

「・・・・なんで俺ら、キュウリ食ってるんですかぁ?」

「腹が減ったからだ」

「闇金らしからぬ・・・」

「いいだろ!キュウリ好きなんだから・・・あ、マヨネーズ取れ」

「自分で取れ」

「クソが」

387 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 22:37:07.03 ID:ANAViwbj0
川;゚ -゚)「ドクオ君、すまなかったな」

('A`)「何がですか?」

川;゚ -゚)「いや・・・大変なものだと気が付かず・・・」

('A`)「あれは仕方ないですよ。それに俺にも責任ありますし」

クーは、さっきのことを詫びる。だが、あれはクーの責任なんかではない。

('A`)「もう終わったことだし、ちゃっちゃと仕事終わらせましょう」

だから、クーにそう言った。

川;゚ -゚)「う、む・・・」

気が進まないようだったが、クーは渋々自分の席へと戻っていった。
そう。あれは、俺と闇金のゴタゴタのせいなんだ。俺のせいなのに、他の社員を巻き込んでしまった。

('A`)「・・・あいつらめ・・・・・」

俺は左足を動かしてみるが、前よりも大分動かしやすくなっていた。
でも、目の傷は目立つところにあり、嫌でも人に見せなければならない。

('A`)「・・・」

俺にあいつらを消せる力があれば、どれほど嬉しいことか。

392 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 22:53:44.83 ID:ANAViwbj0

仕事終わりの帰り、俺は小さな商店街へ向かった。安く野菜を手に入れるためだ。
ここのところまともな食事をしていないため、少しは栄養のあるものを食べなければと思ったのだ。

だが、とある店で誰かが騒いでいる。

<ヽ`∀´> 「ファッッッビョーーーーーーーーーーンッ!!」

('A`)

なんだあれ。

<ヽ`∀´> 「もっと安くするニダ。もっともっと安くするニダ。おきゃくさまはかみさまニダよ!!?」

(;∵)「そんなこと言われましても・・・これが限界です」

どうやら八百屋の店主に、野菜を安くしろと値切っているようだ。

('A`)「あれじゃまるで脅迫だな・・・」

かなり安い値段なのに、さらに値切れとは酷いものだ。
あれほどまでに値下げしているのだから、店主の家計も圧迫されているだろうに。

じっとその様子を見ていたが、俺は店主と目が合ってしまった。

( ∵)「・・・」

(;'A`)「・・・・・・」

これは、助けてとアイコンタクトされているのだろうか。

394 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 23:04:43.56 ID:ANAViwbj0
何かの間違いだと思って周りを見ても、この場には俺しかいない。

( ∵)「・・・・・・・」

(;'A`)「・・・・・・う」

どうやら、店主ははっきりと俺を見ているようだ。
仕方なく俺は騒ぐ客の方へ行き、たしなめる。

(;'A`)「あ、あのー・・・」

<ヽ`∀´>「ニダッ!?誰ニダ!?今取り込み中ニダよ!!」

当然、騒ぐ客に睨まれる。だがここで諦めたら負けだと思い、意を決してこう言った。

(;'A`)「ほら、これ、金太郎飴・・・いります?」

<ヽ`∀´>「・・・・・・」

持っていた金太郎飴を見せると、客が沈黙してしまい、ああもうだめだと思ったとき。



<*ヽ`∀´>「ニダーーーーーーッ!飴に顔が描いてあるニダ!面白いニダ!!」


(;'A`)「え?」

予想外の反応が返ってきた。

397 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 23:22:06.24 ID:ANAViwbj0
<*ヽ`∀´>「ありがたくいただくニダ!」

(;'A`)「・・・」

そう言うと、騒がしかった客はあっという間に去っていった。
これで良かったんだろうが、あまにも拍子抜けしていたので、俺はポカンとしていた。

( ∵)「あの・・・ありがとうございました」

その様子を見ていた店主は、俺にお礼を言ってきた。

('A`)「いえ、まあ、あの・・・なんというか、あっけなかったですね・・・」

すると店主は、俺に一つの野菜を差し出した。

( ∵)「お礼と言っては何ですが、これ、もらってください」

差し出した野菜は、カブだった。

('A`)「えっ・・・さっき値切られて困ってたのでは?」

( ∵)「それを助けてもらったんですから、お礼させてください。見たところ会社勤めの人のようですし、
    カブは縁起がいいでしょう」

('A`)「・・・すみません。ではありがたくいただきます」

店主は袋にカブを入れ、俺に渡してくれた。俺は袋を持ち、家へと帰っていった。

( ∵)「では。また今度、是非来てくださいね」


400 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 23:32:45.39 ID:ANAViwbj0
家に帰り、袋からカブを取り出す。そして店主にもらったカブを早速調理しようとした。
が、ふとカーチャンが野菜の中でカブが好きだったことを思い出す。

('A`)「・・・半分、お供えするか・・・」

俺は、包丁を手に取り、カブを切った。




「・・・ああー、どうしましょうかぁ、どんどん情報を取られてってますぅ」

「慌てるな、まずはあいつらの非道を徹底的に洗い出せ。どうせ俺らは捕まるんだからな」

「はぁーい」

「だが忘れるな、まだチャンスはある。あいつらを道連れにするチャンスがな」

「さっすがー、あんたも非道ですねぇ」

「だろ?」

「だな」






403 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 23:37:42.25 ID:ANAViwbj0
「でもあいつら、すっげー規模なんでしょー?」

「ふん、そんなこと関係ない。どうせあいつらだって警察に勝てるわけないんだ」

「それもそうですねー(笑)」

「(笑)」



―噂の極道

( ・∀・)「ぶえっきゅしゅ」

( ФωФ)「どうした?モララー」

( ・∀・)(誰かが俺の噂をしているな・・・)

( ФωФ)「?」

( *・∀・)(もしかしてドクオか!?)

違います。

404 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/06(火) 23:43:40.15 ID:ANAViwbj0
第三部完
初めの雰囲気どこいった
んでもってちょい休憩

416 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/07(水) 00:11:15.16 ID:B17KudhS0

( ∵)「フヒヒヒ! カブじゃなくてこのナスが欲しいんだろぉぉおおおっ!!」

('A`)「あひぃぃっ! 違いまひゅぅぅっ! キュウリを、キュウリをくだしゃいぃぃっ!!」

( ∵)「素直な奴め、ご褒美だ! 大自然の恵みをくれてやるっ!」

ズブリ!

(*'A`)「あぁんっ! お野菜の旨味成分が入ってくりゅぅぅううっ!!」


417 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/07(水) 00:27:58.52 ID:MS/Jb6L20
くそふいた

440 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 10:26:32.26 ID:PguCn95G0

('A`)「・・・・・・」

俺はパソコンの前にへばり付き、とあるニュース記事を見ていた。
その記事は闇金が逮捕されるといったものであり、俺のことではないのに、その記事を見入ってしまっていた。

そう言えば最近闇金の顔を見ない。電話もあまり掛けてこないし、社長が絡んでいることを恐れているのだろうか。

('A`)「あんなに自信満々だったくせにな」

本当、笑える。
きっと、俺が今どこにいるのか何をしているのか分かるのだろうが、手出しはできないのだろう。
自分で解決しなければいけない問題だったはずなのに、いつの間にか人に頼っていて。
俺は情けない奴だ。



( ・∀・)「・・・親父」

( ФωФ)「何だ?」

( ・∀・)「昨日、俺の会社にトロイを仕掛けた奴がいたんだけど、やっぱり・・・」

( ФωФ)「あいつらの悪あがきでしかないさ。こちらの方が情報は上だ」

( ・∀・)「でもあいつら、何考えてんのかよく分かんないしな」

( ФωФ)「よく注意をしておけばいい。何にでも対応できるようにな」

( ・∀・)「・・・そうだね」

442 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 10:32:48.59 ID:PguCn95G0




「そろそろ動き出しますかねぇ?あいつら」

「ああ。俺らも動くぞ」

「・・・動いたときが、俺らの最後だと思ったほうがいいですかぁ?」

「その覚悟で行くんだ」

「・・・・・・何でこんなことになったんでしょうかねぇ」

「あいつらのせいだよ、全て、あいつらの。そして、それを呼び寄せたヒョロ男のせいだ」

「はあ・・・せっかくお金がこんなにあるのに」

「ここまで知られてたら、もう言い訳しようがないだろ」

「どっか遠くに逃げたい気分ですぅ」

「逃げたところであいつらに追われ続けるだけだ」

「・・・ハァー・・・」






443 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 10:52:13.54 ID:PguCn95G0
さっき社長から電話があった。

( ・∀・)「準備、整ったぞ」

それは、闇金の奴らの情報が揃ったという意味だ。
こんなにも早く情報を集め終えるなんて、流石と言ったところか。
今、社長が味方についているからいいものの、もし敵に回してしまったらと思うと・・・。


('A`)「・・・それにしても、何で・・・」

何で俺の家の前に、社長の車があるのだろうか。
前に見たときと変わらず、少し豪華な車がそこにあった。

( ・∀・)「ちっと俺の家に来てもらいますよっと」

俺は社長に引っ張られ、無理矢理車の中へと押し込まれた。

(;'A`)「うわっ、うわわっ、自分で乗りますって!」

( ・∀・)「まーまー、急いでるからすぐ発進させるよそれー」

(;'A`)「うわあああああああああああああああああああ」

社長の荒い運転の中、恐怖と葛藤しながら社長の家へと連れて行かれた。

445 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 11:10:18.57 ID:PguCn95G0


(ヽ'A`)「・・・社長、運転、荒い・・・」

ゲッソリとしている俺を見て、社長は何食わぬ顔で『ここが俺の家だよ』と、
車の中からとある家を指差す。

('A`)「・・・え?」

社長の指差す方向には、普通よりは大きいと思われる家が建っていた。

('A`)「案外小さいんですね?」

極道の家というと、厳ついニーチャン達が「押忍!」とか言いながら家主を迎え入れ、
中では仲間同士で喧嘩したり争ったりしているものかと思っていたが、意外だ。

( ・∀・)「うん、他にたくさん家があるからね。あまり目立たないようにしてるんだ」

('A`)「そうなんですか」

色々と事情があってのことなんだろう。

社長は車を門に通し、駐車できる場所へとめた。
俺は車から降りて、社長の家をまじまじと見つめる。ふと家の壁を見ると、何かが書かれていた。

('A`)「落書きしてある」

子供が書いたのだろうか?汚い字だ。

447 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 11:19:27.37 ID:PguCn95G0
『い、き、て、か、え、れ、る、と、お、も、う、な』
確かにそう書かれていた。

( ・∀・)「ああそれ、俺が6歳くらいの時に書いたやつかな?」

(;'A`)「えっ」

( ・∀・)「それ見た親父が何故か喜んでてさあ」

・・・見なかったことにしよう。


( ・∀・)「おーいフォックスー、フィレンクトー」

爪'ー`)y‐「へいへい」

(‘_L’)「お帰りなさいー」

社長が玄関の前で名前を呼ぶと、その名前を呼ばれた人たちが出てきた。

( ・∀・)「あの写真、ドクオに見せるから準備しといて」

爪'ー`)y‐ (‘_L’)「承知」

そう言うと、二人はまた家の中へと戻っていった。

('A`)「写真、ですか?」

( ・∀・)「まー見ればわかる」


448 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 11:35:08.71 ID:PguCn95G0
俺は家の中へと案内され、居室らしき部屋に通される。
そこにはいかにも極道、という感じのお方が座っておられた。怖い。
俺は恐怖からあまり目を合わせないようにしたのだが、向こうの方から話しかけてきた。

( ФωФ)「君がドクオか」

(;'A`)「ヒィッ!?」

( ФωФ)「そんなに怖がらなくともよい。ワシは君を歓迎しよう」

怖がるなと言われても、いかにも極道な人に話しかけられれば誰だって怖いだろう。

( ФωФ)「ワシはモララーの父親だ。息子が会社で世話になっとるな」

(;'A`)「は、はあ・・・いえ、こちらこそ」

ギラギラとした目がこちらを見つめる。

( ・∀・)「親父ー、あんまドクオを怖がらせんなよ」

( ;ФωФ)「ム?す、すまん・・・」

あれ?案外いい人なのか?

( *ФωФ)「だってモララーが好きな奴を連れてくると言えば父さんいろんな妄想しちゃうよ」

( ・∀・)「おいやめろ」

おや、珍しく社長がまともだ。やはり社長があっち系になってしまったのは、この人が原因のようだ。


452 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 11:47:49.45 ID:PguCn95G0
( *・∀・)「でも俺も妄想したりするけどな」

('A`)「おいやめろ」

さっきの言葉はどうしたんだよ、社長。・・・そんなこんなをしている内、先ほどの二人が帰ってきた。

(‘_L’)「持ってきました」

爪'ー`)y‐「これですよね」

( ・∀・)「ん、それそれ」

二人は手に持っている写真を社長に渡し、社長はそれを確認し、手に取る。

( ・∀・)「・・・ドクオ、これがあの闇金の“頂点に立つ”存在の二人だ」

そう言うと、手に取った写真を俺に見せてくれた。




―「バレましたかねぇ」

―「そりゃもうバレる頃だろ」

―「・・・・・・そろそろ、こっちの準備も整います」

―「いいタイミングだろう。ちゃんとやれよ」

―「ハァーイ」

455 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 12:02:18.45 ID:PguCn95G0
(;'A`)「・・・これ、本当にこの人たちなんですか?」

( ・∀・)b「間違いないよ」

一枚一枚の写真に映っている奴らは、あまり信じたくない人たちだった。



( ゚д゚ )    ( ∵)



(;'A`)「・・・・・・」

あれれ?おかしいな。おかしいな。

(;'A`)「・・・出来れば嘘でも嘘と言って下さい」

( ・∀・)「ホント、だよ」

嘘だ。絶対に嘘だ。これは嘘なんだ。増して店主とは一度顔をあわせただけなのに。

(;'A`)「・・・でも、( ゚д゚ )は二人いる気が・・・」

( ・∀・)「どちらも同一人物」

(;'A`)「・・・・・・嘘、だあ。( ゚д゚ )は病院と焼肉屋を掛け持ち?それでいて闇金業に手を出していた、って?」

もう・・・わけ、わからん。

462 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 12:13:11.76 ID:PguCn95G0




( ゚д゚ )「バレたぁー」

( ∵)「バレましたねぇ。楽しくなってまいりましたぁ」

( ゚д゚ )「いや楽しくねぇよ?」

( ∵)「あんたが焼肉と医者掛け持ちしてたのもバレてますねー」

( ゚д゚ )「さー楽しくなってまいりましたー」

( ∵)「さっきお前なんて言ったか覚えてる?」

( ゚д゚ )「きゅうり」

( ∵)「・・・・・・やっぱ死ね」

( ゚д゚ )「お断りします。殺すならあいつら殺せ」

( ∵)「もうどうでもいいって感じですねぇ」

( ゚д゚ )「法廷で会おう、ってか」






465 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 12:33:19.39 ID:PguCn95G0
( A )「・・・・・・」

馬鹿か俺は。そんな奴にもらったカブを、あろうことか被害者の母親に供えてしまったのだ。

( A )「・・・ゆる、せない」

俺は思わず写真を握りつぶした。

(;A )「クソ・・・クソ、クソ、クソ、クソ、クソ!!!!!」

( ・∀・)「・・・俺も信じたくないよ。だって平気で焼肉屋に通っていたし、ドクオは病院で担当医だったんだろう?」

( A )「・・・・・・俺、あの時本当に殺されるかもしれなかったんだな・・・」

何故、俺は殺されなかったんだろうか。医療ミスと装えばいくらでも殺せただろうし、
手の施しようが無かったと言っても殺せる。
・・・あの時社長や社員達、ブーンが来たからだろうか。

( ・∀・)「・・・俺、さ。警察に突きつけるんじゃなくて、本気であいつらフルボッコにしようと思うんだけど」

( A )「それじゃ目立つじゃないですか」

( ・∀・)「もういいわ俺。捕まってもいいから殺したい。
      あいつら警察に突きつけられると思ってるだろうし、チャンスだよ」

軽い口調だが、社長は本気のようだった。

( A )「・・・・・・“準備ができた”って、殺す準備、という意味だったんですか?」

( ・∀・)「・・・」

469 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 12:54:40.26 ID:PguCn95G0
社長は、否定はしなかった。

( ・∀・)「俺は、警察に突き出すにしても俺らで処理するにしても、結局あいつらに罪は償えないと思ってる」

( A )「・・・」

( ・∀・)「だからさ、ドクオに決めてほしいんだよね。生かすか殺すか」

平気でそんなことを言えるのだから、社長は本当に怒りがあるだろう。

( A )「そんなこと決めれるわけないじゃないですか」

( ・∀・)「・・・言うと思った。けど忘れんなよ、お前のカーチャンはあいつらに殺されたも同然なんだぞ」

(;A;)「・・・」

殺された。そうだ、あいつらに。俺の大切な母親を・・・殺されたんだ。

( ・∀・)「多分あいつら、“自分達が警察に突き出される”ことを前提にして、俺達を道連れにしようとしてる」

(;A;)「・・・」

( ・∀・)「突き出しても、結局同じことだよ」

(;A;)「・・・でも、本気を出せば警察を潰せるって・・・」

( ・∀・)「ああ、潰そうと思えば潰せるさ。でも、本気を出せばの話だ。
      今、一家全員が結束出来る状態になってない。
      俺達の都合に合わせてられないんだろうよ。
      全国に散らばっている奴らを集めるには、一家が結束しなきゃ意味ないんだ」

472 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 13:11:04.07 ID:PguCn95G0
殺すなんて、急にそんなこと言われて、簡単に決められるはずない。
あの二人を殺すだけではなく、他にも沢山被害を出すかもしれないのに。

(;A;)「・・・社長が捕まったら、会社はどうなるんですか。・・・・・・そうですよ、皆はどうなるんですか」

( ・∀・)「・・・・・・」

(;A;)「職、無くなっちゃうじゃないですか。やっと手に入れた大切な職なのに」

( -∀-)「・・・・・・」

(;A;)「そんな犠牲いりませんよ!もっと他に方法とか・・・」

( -∀-)「・・・がんばって、もみ消す。今俺達に協力してくれる勢力を掻き集めて、消す」

(;A;)「なら殺さなくたっていいじゃないですか!感情に任せなくたっていいじゃないですか!!」

( -∀-)「・・・・・・」

(;A;)「警察に突き出してから道連れにあっても、それから揉み消せばいいじゃないですか!!」

( ・∀・)「・・・・・ドクオは、殺したくない、の?」

(;A;)「わっ・・・分からないから引き止めてるんです!!その後どうなるかなんて、
    情報なんかじゃ分かりっこないですよ!!!」

俺は次第に感情が入っていって、泣き始めてしまった。
やっぱり俺、みっともないな。人の家でこんなに叫んでおいおい泣くなんて。

( ФωФ)「とりあえず、そこまでにしておけ」

474 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 13:27:34.24 ID:PguCn95G0
( ・∀・)「!」

(;A;)「!」

その流れを止めたのは、社長の父親だった。

( ФωФ)「あまり感情的になりすぎるな。周りが見えなくなってしまうぞ」

( ・∀・)「・・・」

(;A;)「・・・」

社長の父親の言葉を聞いて、俺は急いで涙を拭く。

( ФωФ)「モララー。大切な人が傷つけられるのは、痛々しいものだろうな。
        だが、ちゃんと周りを見据えることも重要だぞ」

( ・∀・)「・・・」

( ФωФ)「ドクオ君は・・・そうだろうな、母親を亡くしてとても辛い思いをしたんだろう。
        もちろんあやつらにとてつもない恨みがあるものだと思う」

('A`)「・・・」

( ФωФ)「どちらも、間違っているなんてことはない。だが一つ問うていいかな?」

そして社長の父親は、俺と社長を順番に見てからこう言った。

( ФωФ)「あいつらにとって大切だろう『お金』を、何故利用しようと思わんのだ?」

476 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 13:42:09.08 ID:PguCn95G0
( ;・∀・)「あ・・・」

(;'A`)「へっ・・・?」

そうだ。闇金なんてやっているくらいなんだから、当の本人達は金の亡者なのだろう。
社長や俺は、変な方向に執着し過ぎていたのだろうか。いやきっとそうだ。
確かに父親の言うとおりだ。感情だけで周りを見て、冷静になったつもりで冷静ではなかったのかもしれない。

( ФωФ)「力も、お金も、どちらも利用してしまえばいいじゃあないか。それでこそ我々極道なのだから。
       感情だけで周りを見てしまって、見えなくなったか?」

何だかこの時、初めて見た時の父親の印象と異なり、輝いて見えた。



( ゚д゚ )「フン・・・もしムショに入っても、刑が終わるまで、それまで耐えればいいんだ」

( ∵)「帰った先にはお金が待ってますもんねぇ」

( ゚д゚ )「世間の目なんてどーでもいいわ。金だけが俺達の味方だ・・・ハァハァ」

( ∵)「キモッシネヘンタイ」

( ゚д゚ )「・・・そんなこと言うと、俺がお金をごっそり持ってっちゃうかもよ」

( ∵)「俺もだってそうだよ」

(#゚д゚ )「・・・・・・」

(#∵)「・・・・・・」

479 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 14:05:45.74 ID:PguCn95G0
( ゚д゚ )「・・・あ、電話」

( ∵)「こんな忙しいときにだれですかぁ?」

( ゚д゚ )「もしもし、なんだよこんなときに。・・・ああ?・・・ああ。・・・・・・・・ああ゛ッ!!?」

( ∵)「?」

(;゚д゚ )「・・・その情報、確かなんだろうな?」

(;∵)「何なに?」

(;゚д゚ )「あいつら・・・告訴しねぇの?そのためにあんなに情報探ってたんじゃねぇの?」

(;∵)「!!?」






480 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 14:07:00.96 ID:PguCn95G0
第四部完

多分いよいよ大詰め

486 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 14:41:34.87 ID:PguCn95G0

俺は、焼肉屋と医者を掛け持ちしていた。普通ならこんなことをするのは有り得ないだろう。
だが俺はやってのけた。俺にしか知り得ない情報を使い、自然にあのヒョロ男に馴染むことを考えた。
あの女の息子があいつだということが分かっていたからだ。

( ゚д゚ )「焼肉屋はもちろん許可を取った。医者もわざわざ免許まで取った」

そこまでしてでも、あいつら馬鹿共から金を毟り取りたかったのだ。
あいつの母親のときは、もっと単純に奪い取れたが、今度はそうはいかなかったようだ。
他にも金を毟り取っていった奴らは大勢いる。リストを見れば、真っ黒なほどに。

計画して、焼肉屋は上手くいった。だが、“医者”の方は、上手くいかなかった。

( ゚д゚ )「何故、あんなに早く治ったりしたんだあいつ」

本当は殺すためなんかじゃなかった。この病院に運ばれるということは事前に分かっていたので、
重症を負わせた上で入院させ、借金の金を毟り取りつつ、入院費も少しずつ金を毟り取る。
そうすれば確実に金が入り、しかも相手に信頼されるからだ。バレる確立は減っただろう。
だが、その予定より早く治ってしまった。止めようにも、他の医者から怪しまれるわけにはいかなかった。

怪我を負わせるため、会社にもう一度手下を送ったのに、何だあのザマは。
まさかあそこの社長がヤクザだなんて誰が想像しただろう。

あいつが病院を退院してからというもの、予定は狂いに狂っていった。

( ゚д゚ )「・・・クソ、こんなはずじゃあなかった。ベテランの俺が、こんなにも単純に・・・」

自信を持つというのはいいことだ。だが、それが常人離れし過ぎた自信なら、崩れるのは早いだろう。

( ゚д゚ )「予定を、変更する」

487 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 14:50:24.55 ID:PguCn95G0


俺はあの時、本当に助けを求めたのではない。
ただあの迷惑な客を脅してやろうか、殺してやろうかなんて考えていたとき、不運にもドクオが来てしまったのだ。
とりあえず俺はその場を凌ぎつつ、ドクオにバレないことを最優先にしたため、行動を制限させられた。

( ∵)「結局バレてるけどねぇ」

頂点二人が失敗に失敗を重ね、組織の形態は崩壊していった。
こんなにも単純なことで、あの極道野郎のせいで。

( ∵)「攻撃しかけても警告でしかないし、組織の一部は離れて行くしぃ・・・」

どうしてだ?こんなにもお金が欲しいのに、どこからおかしくなった?

( ∵)「・・・すべて、あいつらのせいだ・・・」

人のせいにすることしかできない。

488 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 15:01:52.91 ID:PguCn95G0


( ФωФ)「・・・さあ、何をしている。道連れなぞではなく、こちらが完全勝利を収めてやろうじゃないか。
        心配するな、もう金の手配と向こうの財産の把握はできている」

この父親、凄い人なのか凄くない人なのかよくわからなくなってきた。
だが今、俺に味方してくれているということは分かる。

( ・∀・)「じゃ、親父の言うとおりにしてみましょうかねドクオ」

('A`)「はい」

( ФωФ)「よし、それでこそ・・・だ」

と父親は言ったが、一息開けてからこう告げた。

( ФωФ)「・・・と言いたいところなんだが、多分もうあっちは大変なことになってるぞ」

( ;・∀・)「ゑ?」

(;'A`)「ゑ?」

親父さん、状況の説明をお願いします。
そう言ったが、社長の父親はニヤニヤしているだけだった。





490 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 15:10:38.42 ID:PguCn95G0
(;゚д゚ )「ああもう、また電話か、今度は何だ!?」

(;∵)「・・・」

(;゚д゚ )「あ゛あ゛!!?資産の一部が無くなっている!!!??
     おいまてちょっと詳しく説明しろ、おい、聞いてるのか!?おい!!!」

(;∵)「・・・やられちゃいましたぁ?」

(;゚д゚ )「クソッ・・・もしかして初めから資産狙いだったのか!?」

(;∵)「告訴は思わせ振りだったってこと?」

(#゚д゚ )「知るかーッ!!そんなことより多分あいつら俺らの本部に入り込んでるぞ!!!
     戦争だ、全面戦争だ!!うおおおおおおおおおおお金は渡さんんんんん」

(;∵)「・・・あれ?これ、ちょっとモニタ見てください」

(#゚д゚ )「何だよ!!?」

(;∵)「これ、あいつ、モララーじゃないですか・・・?」

( ゚д゚ )「・・・・・・・・・・は?」




493 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 15:18:28.25 ID:PguCn95G0


( ・∀・)「へえ、いいとこ住んでんじゃん」

(;∵)(;゚д゚ )「!!!」

( ・∀・)「何で俺がここにいるのかって聞きたいだろうけどそんなの後だ、ちょっとツラかせや」

(  ∀ )「・・・ナァ?ニーチャン等・・・」

(((;∵)))(((;゚д゚ )))






(  ∀ )「死刑と私刑、どっちがエエかはよ答え。面白いもん見せてやるよ」








498 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 15:31:05.13 ID:PguCn95G0

「大変なことになっている」。そう父親が言ってから、社長は父親に何かを教えてもらったようで。
突然どこかへ飛び出して行き、俺は取り残された。

('A`)「あの、社長はどこへ・・・?」

( ФωФ)「きっと爆発させたいんだろう。聞かないでやっとくれ」

('A`)「・・・はあ・・・」

当の社長は、闇金本部へ殴り込みに行っていた。

('A`)「・・・それにしても、社長の親父さんは全てを分かっていたんですか?」

そうだとしか思えないような対応振り、先ほど拝見させていただきました。

( ФωФ)「分かっていたなら初めからそうしているさ」

('A`)「・・・」

それはそうなのだが、あの顔は全てを見据えたような顔だった。
社長はあいつらについて調べていて、俺はその準備が整うのを待っていて、
その間に、この父親は何をしていたんだろうか。

( ФωФ)「年を取ると、不思議と見据えたような感覚になるものさ」

('A`)「そんなもんですかねぇ・・・」

あっち系を除いて、不気味というか、不思議というか、一番謎なのはこの人なのかもしれない。

500 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 15:41:25.64 ID:PguCn95G0



( . )( д )

( ・∀・)「・・・親父に感謝しないとなあ・・・。俺もまだまだ若いわ・・・」

( . )( д )

( ・∀・)「独り立ちしようと会社立ち上げたのに、結局親父に頼ってる」

( . )( д )

( ・∀・)「さて、この二人どうしてくれよう?」

( . )( д )

( ・∀・)「・・・え?俺フルボッコにしただけだよ?やましいことしてないよ?」

( . )( д )

( ・∀・)「・・・・・・」

( . )( д )

( ・∀・)「・・・・・・ムカつくからもっかい殴ろ」





501 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 15:50:21.61 ID:PguCn95G0


( ・∀・)「ただいまー」

( ФωФ)「帰ったか」

暫くして社長が帰ってきた。何かをやりきったという顔をして帰ってきたようだった。
・・・が、何かおかしい。何かを引き摺っているのだろうか。
社長の手に持っているものは、ロープ。そのロープの先には、

( . )( д )

あの二人がまとめて縛られていた。

( ・∀・)「結構あっけなかったからお土産としてお持ち帰り」

ポイと二人を投げ、父親に渡す。

( *ФωФ)「フフフ・・・ドクオ君を苦しめた罰として、ワシがお前達をそめてやろう・・・!」

( ・∀・)「うわあー親父もしかして本気モード?」

父親はそう言い残すと、奥へと二人をずるずる引き摺っていった。




アッー



506 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 16:10:44.40 ID:PguCn95G0
あの後、闇金の組織は壊滅してしまったらしい。大量のお金が一気に減ったことに原因があるようだ。
そして社長と父親は、あいつらから奪い返したお金を、借金の分だけ俺に分けてくれた。
よく分からないまま終わってしまったため、俺は借金を返済、お金を取り戻したことが実感できなかった。
でも、ちゃんとお金が戻ってきている。これで本当に一件落着・・・なのだろうか。



いつもの会社、いつものように仕事。俺は、未だに昨日のことが信じられないでいる。
あれほどまでに社長が計画してきたものを、あっさり超えてしまう父親は一体何なのか。

だがオフィスに入ったとき、そんな思考は一気に吹っ飛んでしまった。

『借金返済おめでとー!!』

(;'A`)「うお!?」

オフィスに足を踏み入れるなり、待ち構えていた社員達がうるさくクラッカーを鳴らす。
とっさのことで耳を塞ぎ忘れてしまった。耳が痛い。

(;'A`)「な、なに?これなに!?」

( ・∀・)「借金返済、したんだよな?」

確認するように社長は俺に問う。
・・・ああそうか、闇金に付け狙われていたことを隠すためか。

('A`)「・・・はい」

気遣いに答えるべく、俺はそう答えた。
やはり実感はできないが、世間的にはそうなのだろうか?

508 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 16:18:16.16 ID:PguCn95G0
( ・∀・)「今日は飲み会だぞ!・・・もちろん、たまには違う店で」

('A`)「そうですね」

社長はまた気を使ってくれたのだろう。あの焼肉屋はもう無いだろうが、
いつもの場合だと間違いなくあそこへ行く。だからこそだろう。
あの辛い日々はなんだったのか。本当に夢じゃないかと思ったが、紛れも無い現実だった。





( ФωФ)「・・・フフ、そりゃそうだろうね」

( ФωФ)「普通はおかしいと思うよ」

( ФωФ)「でもね、愛する息子の為なら、一芝居でも二芝居でもうつよ」

( ФωФ)「息子が好きになった人だって守るよ、でも・・・」





( ФωФ)「そのために少し、情報を餌としてあたえただけだから、ね・・・」






510 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 16:30:25.04 ID:PguCn95G0

ξ*゚⊿゚)ξ「酒ー!」

川*゚ -゚)「今回は肉無しか・・・」
  _
(*゚∀゚)「代わりにお寿司なんだぜ」

(*´・ω・`)「モグモグ」

(*゚Д゚)「ショボンお前・・・玉子の寿司だけ食いやがって・・・」

(*゚ー゚)「かっぱ巻き!」

( *´_ゝ`)「これは何だ!?」

(´<_`* )「わさび」

( *><)「甘エビなんです!」

(*<●><●>)「ふっ・・・皆さんおこちゃまですね・・・」

ワイワイと飲み会は進み、丁度皆がほろ酔いになってきたころ。

( *・∀・)「おい皆ー俺さー、ドクオと結婚するんだー」

(;'A`)「ハァッ!!?」

社長も酔っているのか、突然そんなことを言い始めた。

( *・∀・)「アハハーかわいい反応するなあ、おもすれー」

511 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 16:39:03.55 ID:PguCn95G0
('A`)「みなさーん、この人は酔ってますので気にしないでくださーい」

社員は一瞬ビックリしていたようだったが、俺の一言で「ああなんだ」と思ってくれたようだ。
社長の言動は無視され、ワイワイと飲めや歌えやが続く。
その隙を見計らい、俺は社長に突っ込んだ。

(;'A`)「ちょっと社長、急に変なこと言い出さないでくださいよ」

( *・∀・)「えー?だって俺本気だよー?」

(;'A`)「マジで酔ってるよこの人・・・」

( *・∀・)「ぴゃー」

(;'A`)「頼むからもうやめて!俺のプライド傷つけないで!」

社長の言葉を抑えるのに必死だったが、社長はいつの間にかコテンと横になり、寝ていた。

('A`)「・・・ふー」

危ない危ない。もし社長や社員が酔っていなかったら・・・。いや、考えるだけにしておこう。


( * ∀ )「帰った約束のキスしろよ」

(;'A`)「!?」

眠ったかと思っていた社長が、突然そんなことを言い出した。

( * ∀ )「絶対だぞ」

512 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 16:45:27.61 ID:PguCn95G0
俺の日常、今すぐ帰ってきてくれ。お願いします。俺は男との恋愛は嫌です。
そう願ったが、きっと無謀なことだろう。今の社長に逆らったら、とんでもないことになりそうだ。

飲み会が終わった後のことは皆さんのご想像にお任せします・・・。











( ФωФ)「計画通り」







―終わり( ∵)( ゚д゚ )

513 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 16:47:59.60 ID:PguCn95G0
オワタ\(^o^)/
gdgdでオワタ\(^o^)/

本編gdgdなので後でおまけ書く

515 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 16:49:04.44 ID:PguCn95G0
※分かり辛いかもしれませんがこれは終わりました

とりあえず支援感謝。支援してくれた人たちありがとう

525 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 17:10:52.80 ID:PguCn95G0
おまけ1


||Φ|(|^|ω|^|)|Φ||

||Φ|(|^|ω|^|)|Φ||

ガシャッ||Φ|( ^ω^ )|Φ||オ?

イマノウチニ ニゲルオ(^ω^ )Ξ || | |    | | ||


('A`)                        ドクオダオ!(^ω^ )Ξ

('A`)              ドクオー(^ω^ )Ξ

('A`)( ・∀・) 「!」 (^ω^ )Ξ

('A`)(  ・∀)=○)^з^ )・∵

('A`)(  ・∀)=○                  Ξ(.;.;)^ω^ )


Ξ(.;.;)^ω^ ) || | |    | | ||

||Φ|( ^ω^ )|Φ||ガシャン

||Φ|(|^|ω|^|)|Φ||オッ

以下無限ループ

527 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 17:18:18.05 ID:PguCn95G0
おまけ2


( ゚д゚ )「どうしよう、俺・・・」

( ∵)「?」






( ゚д゚ )「お前のこと、ヘーベルハウスにしか見えなくなった」



       /|
       |/__
       ヽ| l l│<ハーイ
       ┷┷┷




( ゚д゚ )「な?」

( ∵)「つまらんこと言ってると殺すぞ」

528 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/07(水) 17:22:37.97 ID:Jts0Qu8K0
そしてブーンは伝説へ

531 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 17:26:02.10 ID:PguCn95G0
おまけ3


( ´_ゝ`)ノ◎「ついにおっぱいボール買った」

(´<_` )「捨てろ」

( ´_ゝ`)ノ◎「・・・・・・」

ノ◎「オトジャサン、ソンナコトイワナイデ!ワタシヲアイシテ」

(´<_` )「捨てろ」

( ´_ゝ`)ノ◎「・・・・・・」

ノ◎「ラメェ!オッパイサワッチャラメェ!」

(´<_` )「捨てろ」

( ´_ゝ`)ノ◎「・・・」

ノ◎「・・・ヤラナイカ」

(´<_` )「捨てろ」

( ´_ゝ`)ノ◎

ノ◎「オ(´<_` )「捨てろ」

さよならおっぱいボール・・・( ;_ゝ;)シ       ミ◎<アー

532 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 17:33:06.02 ID:PguCn95G0
おまけ4


口癖で対談

( <●><●>)「分からないことは分かってます」

( ><)「だから分かってることが分からないんです!」

( <●><●>)「それが分からないことも分かってます」

( ><)「その分かることも分からないんです!」

( <●><●>)「・・・分かってます?」

( ><)「分かんないんです!」

( <●><●>)「だからあなたが分からないことは分かってます」

( ><)「分かることが分からないんです!」

( <●><●>)「それぐらい分からないことも分かってます」

( ><)「分かってるなんてことが分かんないんです!」

( <●><●>)「だからわかry」

( ><)「それでもわかんなry」

以下略

533 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 17:36:27.81 ID:PguCn95G0
おまけ5


(´・ω・`)「僕ら出番少なかったし、とりあえずやらないか」
  _
( ゚∀゚)「お断りします」

(´・ω・`)「それをお断りします」





アッー





(´・ω・`)「お味はどうだい?」

( ゚∀。)「な・・・何かに目覚めました・・・」

洗脳完了

534 名前: ◆tM5W0xm6xc :2010/07/07(水) 17:39:42.94 ID:PguCn95G0
はいはい終わり終わり
おまけもシュールにgdgdなんだぜ

これにて「借金ができたようです」終了
保守はしなくてもいいがお好みで
ではまたいつか会おうジュワッチ

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