mesimarja
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ミセ*゚ー゚)リ剣に捧げた誓いのようです
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:43:03.03 ID:+O7C13V9O
【剣士の闘い】  

 夜更けの公園。
 街灯に照らしだされた規則正しい石畳と、整えられた樹木からは、整備の手の行き届き具合がうかがえる。
 流れる噴水の音も耳に心地よく、芝生の緑も目に優しい。都会に疲れた人達が、自然の癒しを求めて賑あう、ここはそんな公園だった。
 だけど、それはあくまでも昼間の話。こんな時間にここを訪れているのは私と彼等、三人だけのようだ。

(,,゚Д゚)「たかが木刀で、俺のテイルスウィングに勝てるつもりかよ」

川 ゚ -゚)「見た目で剣の強さが決まるわけではあるまい」

 年の頃は私と同じぐらい、十五歳ほどだと思われる少年と少女が対峙している。どうやら木陰から覗いている私の存在には気がついていないようだ。
 少年は自分の身の丈を越える、二メートルはあろうという片刃の大剣を片手で持ち、肩に担いでいる。
 かたや少女は両手で木刀を握りしめ、正眼の構えをとりながら剣呑な雰囲気を発していた。




2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:49:10.04 ID:+O7C13V9O
川 ゚ -゚)「もっとも、このしなやかな美しさを持つ風切り丸が、そんなただでかいだけの剣に見た目で劣っているとは思わんがな」

(,,゚Д゚)「俺のテイルスウィングをこき下ろすとは面白いじゃねえか。覚悟はできてんだろう、なあああっ!」

 掛け声とともに少年は地面をける。大剣の長さを生かした、相手の間合い外からの強襲。
 少女に背を向けるように一回転しながら、片手で持った大剣を水平に薙ぎ払った。

川 ゚ -゚)「やれやれ、猪剣士か。つまらぬ相手だ」

 剣で受けとめれば、仮に木刀じゃなくとも容易に身体ごと叩き斬りそうな、遠心力をまとった鋭い斬撃。
 唸りをあげる刃を前に少女は足取り軽く身を引く。空気を斬り裂く音ともに、刃先が少女の鼻先数センチをかすめていった。



3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:53:43.16 ID:+O7C13V9O
川 ゚ -゚)「今度はこちらから参るぞ!」

 大剣を振り払った硬直が解けきっていない少年に、少女が襲いかかる。
 一足飛びで間合いを詰めるその姿は、はたから見ている私でも追うのがやっとという、脅威の速さだった。おそらく対面している少年には、目にも止まらぬ速さだろう。

(,,゚Д゚)「しゃらくせえ!」

川 ゚ -゚)「甘い!」

 自分の有利な間合いを守るべく、少年は後ろに飛び下がりながら大剣を振るう。しかし、軌道を読んでいたのか、少女はそれをかいくぐってかわした。
 その攻防で生まれたのは、少年の絶望的なまでの隙。少女の木刀が吸い込まれるように少年へと突き刺さる。

(,,゚Д゚)「ぐううっ!」



6 名前:ミスで>>5の前にこっち:2010/07/18(日) 22:00:35.01 ID:+O7C13V9O
川 ゚ -゚)「ほう、胸元を一突きにしたつもりだったのだが、思ったよりはできるようだ」

 少年はかわせないと判断した瞬間、胸元へ伸びた突きを左肩で受けとめていた。皮膚を突き破られ、鮮血が滴るが致命傷だけは避けられたようだ。

(,,゚Д゚)「こんの野郎があああああ!」

川 ゚ -゚)「こんなにぷりちーな私のどこが野郎だというのだ!」

(,,゚Д゚)「はああっ! せえあああああ!」

川 ゚ -゚)「どれだけ威力があろうと、当たらなければ意味はない!」

 大剣とはいえ、繰り出されている剣閃は決して遅いものではない。もし私が少年の前に立てば即座に真っ二つだろう。
 だがそれですら少女の速さにはかなわず、じりじりと追詰められていく。



5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 21:58:56.34 ID:+O7C13V9O
(,,゚Д゚)「はあ、はあ、強いなアンタ。だが俺は絶対に負けねえ、こいつがある限りな!」

川 ゚ -゚)「まさか、剣技か!」

(,,゚Д゚)「後悔したって遅いぜ、吹き飛べよ! 力を貸してくれ、テイルスウィング! うおおおお! ガイア・スウィング!!」

 少年は大剣の先端を石畳に擦り合わせ、左から右へえぐるように地面を斬り払う。
 するとそこからは衝撃波が発生していた。衝撃波は石畳を飲み込むように巻き上げながら、少女の元へ走っていく。

川 ゚ -゚)「これはかわせそうにないな。つまらぬ相手という言葉は取り消そう」

(,,゚Д゚)「今さら降参しても、俺にもそいつはとめられないぜ」

川 ゚ -゚)「降参? まっさかー。本気をだしてやろうというだけだ。いくぞ風切り丸! 一太刀・旋風!!」

 木刀、風切り丸の周囲で肉眼でも見えるほどの風がうごめいている。
 少女がその風切り丸を袈裟斬りに振るうと竜巻が生まれ、衝撃波と激しい音をたててぶつかり合った。



7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:06:04.14 ID:+O7C13V9O
(,,゚Д゚)「あいつも剣技が使えるなんて! ちくしょおおおおおお!!」

 衝撃波をかき消した竜巻が少年へと襲いかかる。相殺されて幾分か勢いの落ちた竜巻であったが、それでも少年の身体は吹き上げられ、無数の風の刃に切り刻まれた。

川 ゚ -゚)「勝負あり、だな。さて」

(,,゚Д゚)「ま、待ってくれ! 都合のいい話だというのは十分承知だが頼む、テイルスウィングは見逃してくれ! こいつは俺のガキのころからの親友なんだ! なんでもするからさ、なあ頼むよ!」

川 ゚ -゚)「もし私が逆の立場だったとして、お前と同じことをいえば見逃したか?」

(,,゚Д゚)「それは……」

川 ゚ -゚)「そういうことだ。お前も剣士ならわかっているだろう。敗者の剣は折られる、それだけだ」

 少女は淡々とした感情の感じられない声音で告げる。そして傍らにあった大剣テイルスウィングを拾いあげ、剣の腹に風切り丸を叩きつけた。



8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:10:47.99 ID:+O7C13V9O
(,,゚Д゚)「あ、ああ、あああ……」

 テイルスウィングは叩き折られ、砕けた刀身からは鮮血が噴出する。

(,,゚Д゚)「う、嘘だろ、こんなの! しっかりしろ、モナー! モナーーーー!」

 少年は剣の切断面を必死に手で押さえつけるが、その程度のことで血がとまることはなく、溢れ続けている。
 やがて血が尽きたのか出血は勢いを失った。そしてテイルスウィングの全身にはひびが入り、砕け散って塵と消えた。

(,,;Д;)「お、俺が未熟なばかりに、モナーを死なせちまった……! うわあああああああ!」

川 ゚ -゚)「今ので百三十二本目。剣の極みはいまだ遠しか」

 親友の死に涙を流す敗者の横で、勝者は右手の甲にある痣へと目を落とし、狩った本数を確かめる。

ミセ*゚ー゚)リ「これが、剣士の闘い……」

 私は陰鬱とした気持ちで右手の甲の痣、剣士の証を見つめた。




9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:17:43.53 ID:+O7C13V9O
【暴走剣士と魔剣イフ】

 二十年ほど昔、日本で突如発生したウイルス性の病気があった。病名は剣の極み症候群。新生児の五十人に一人が発症し、その者は剣ないし剣士となってしまう。
 剣となった者は左手の甲に痣を持ち、その名の通り自身の身体を剣へと変形させることができる。
 そして剣士は右手の甲に痣を持ち、剣の力を最大限に引き出すことができる。
 どこかの偉い化学者の計算によると、このウイルスに対するワクチンはただ一つ。剣士と契約して、千本の剣を破壊した剣を作りあげることのみ。

ミセ*゚ー゚)リ「はあ……」

 国が千本の剣を破壊すること、つまり剣となった子供千人を殺すのは非人道的だという訴えがあり、千本破壊の剣を用意することはできなかったらしい。
 そこで苦肉の策として用いられたのが、剣を持った剣士同士の闘いによって剣または剣士が死亡したとしても、医療行為とされ法律では問われないというものだった。

ミセ*゚ー゚)リ「なんで私みたいなのが剣士になっちゃったんだろ」



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:23:03.24 ID:+O7C13V9O
 いつも通学に利用している電車に揺られながら、右手の甲に視線を向ける。

ミセ*゚ー゚)リ「どこかの誰かが千本狩りを達成して、ある日突然消えたりしないかな」

 なんて希望的観測を交えながら見てみるが、希望が現実に変わるのみ。そこには相変わらずの痣と、剣の破壊数を示す零という数字が存在していた。

ミセ*゚ー゚)リ「せめてもの救いは、剣か剣士にしかこの痣は見えないことかな」

 周囲に剣士がいないか確認していると、にわかに車両の後部が騒がしくなった。私はなにごとかとそちらに目を向ける。

ξ ⊿ )ξ「剣士剣士私と闘え剣士私と闘え闘え私」

 するとそこにはうつろな目をした少女が、ロングソードといった風情の剣を持って立っていた。

ミセ*゚ー゚)リ「あれは、もしかして暴走してる!?」

 暴走、それは私がもっとも恐れるもの。剣の極み症候群特有の戦闘欲に、逆らい続けた剣士の末路。剣士は闘わずには生きていけないという証明。



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:27:46.79 ID:+O7C13V9O
ξ ⊿ )ξ「闘え闘え闘え闘えぇぇぇぇ!!」

「君、公共の場で叫んだりしたら周りの人の迷惑だろう。だいたいなんなんだ、それは。ふざけていると車掌さんを呼ぶぞ!」

 少女が持っている剣を玩具だとでも思ったのか、一人の中年男性が注意をする。

ミセ*゚ー゚)リ「暴走してる剣士にそんなこといったって! 早く逃げて!」

ξ ⊿ )ξ「邪魔を……するなあああああああああ!!」

 私が中年男性に向かって叫んだのと、少女が剣を振りかぶったのは同時だった。間に合わない、このままではあの中年男性は死んでしまう。

(゚、゚トソン「なにをやっているんだ! 死にたいのか!」

 そこへ突如走って現れた女性が、中年男性に体当たりをして吹き飛ばした。それによって標的を失った剣撃は、座席の隅から出ている金属の柱を切り裂く。

「えっ、本物? ……うわあああ!」

 車両内は、蜘蛛の子を散らしたような騒ぎになってしまっていた。



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:32:34.81 ID:+O7C13V9O
ξ ⊿ )ξ「お前、剣! 私と闘え!」

(゚、゚トソン「いいだろう! 誰一人の犠牲者も出させはしない!」

ミセ*゚ー゚)リ「あの人は剣、なの?」

 女性の左手の甲には剣を表す痣が存在していた。
 胸中に安堵感が生まれる。暴走するような剣士は戦闘経験のない者ばかりだ。普通の剣と剣士を相手に勝てる確率は低いだろう。
 しかし、そんな計算は皮算用に過ぎないと思い知らされる。

(゚、゚トソン「はっ! せい!」

ξ ⊿ )ξ「剣、剣士がいない? ……相手にならない!」

(゚、゚トソン「くっ、危なかった……!」 

ミセ*゚ー゚)リ「もしかして、まだパートナーの剣士がいないの!? 誰か近くに剣士は!」

 周りを見渡したところで都合よく剣士などいはしない。そんな間にも女性は追い詰められていく。



14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:37:23.87 ID:+O7C13V9O
ξ ⊿ )ξ「剣士いない剣、興味ない! 死ねえええ!」

(゚、゚トソン「ここまでか……」

ミセ*゚ー゚)リ「待って! 剣士ならここにいるわ!」

 私の身体は考えるより先に動きだしていた。あの女性を助けたかったのか、それとも近くで戦闘を見たことによって、戦闘欲が当てられたのか。

ミセ*゚ー゚)リ「私が貴女のパートナーになります!」

(゚、゚トソン「気持ちはありがたいが、それは無理だ」

ミセ*゚ー゚)リ「えっ、なんでですか!」

(゚、゚トソン「私にパートナーがいない理由、それは私が魔剣だからだ!」

ミセ*゚ー゚)リ「魔剣かなにか知らないけど、今はそんなこといってる場合じゃないでしょ!」

 女性の手を引っ張って、呆然とこちらを見ている少女から距離をとる。



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:41:09.07 ID:+O7C13V9O
(゚、゚トソン「私は君のためを思っていってるんだ! 魔剣は剣士の生命力を吸い取ってしまう!」

ミセ*゚ー゚)リ「ごちゃごちゃうるさいなあ! それでも命の危険は、剣士より剣のほうが高いんでしょ! その剣が剣士を気遣ってどうすんの!」

(゚、゚トソン「なっ、うるさ!? ……いいだろう、そこまでいうのなら、私は今から君のパートナーだ。名前は都村トソン、剣の名は魔剣イフ」

ミセ*゚ー゚)リ「私はミセリ、よろしくね!」

 トソンの身体が光に包まれたかと思うと、次の瞬間そこにはバスタードソードが横たわっていた。

ミセ*゚ー゚)リ「これが魔剣イフ。ひゃあっ! なにこれ!?」

 剣の柄を握り締めると、そこから無数の触手が飛び出して、私の右腕に巻きついてくる。そのナメクジがはうような、不快な感触に私は震えた。
 気がつけば私の腕は、触手によって剣と固定されているようだ。



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:47:20.96 ID:+O7C13V9O
ミセ*゚ー゚)リ「トソンって触手プレイが趣味の変態さん?」

(゚、゚トソン(馬鹿をいうな! これは、なんというか、その……仕様だ! 自分の身体から触手が出るなんて、私だって恥ずかしいんだからな!)

ミセ*゚ー゚)リ「意外と恥ずかしがりやなんだね」

(゚、゚トソン(冗談をいっている場合ではない! 来るぞ!)

 トソンの言葉を受け少女へ目を向けると、剣を構えてこちらへ突進してきていた。

ミセ;゚ー゚)リ「ね、ねえ! どうしたらいい? どうしたらいいの?」

(゚、゚トソン(落ち着け! 剣士なんだ、闘いかたぐらいわかるだろう)

ミセ*゚ー゚)リ「だって、あの子を斬ったりしたら、いっぱい血とかでるし!」

(゚、゚トソン(そんなことを気にしていたら、血を流すのはこちらだぞ!)

ミセ;゚ー゚)リ「下手な位置を斬ったら、血以外にも色々な物が飛び出るかもしれないし!」

(゚、゚トソン(土壇場でそんなことをいって、さっきの意気地はどうした!)



18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:52:43.12 ID:+O7C13V9O
ミセ*゚ー゚)リ「だって……きゃっ!」

 問答をしている間に少女は目前へと迫っていた。

ξ ⊿ )ξ「剣士ぃぃぃぃぃぃ!」

 竹を割るかのごとく、真っ向にロングソードが掲げられる。
 命のやり取りという恐怖に私の身はすくんだ、このままでは迎撃どころか防御も回避も間に合わない。嫌な汗が額を流れ落ちる。
 結局なにもできないまま、ロングソードが振りおろされる。私は堪えきれずに目をつぶってしまった。

ミセ*゚ー゚)リ「…………あれ、生きてる?」

 いつまでもこない痛みに恐る恐る目を明けると、眼前でロングソードと魔剣イフが火花を散らすようにぶつかりあっていた。

(゚、゚トソン(とっさに触手で腕を操作した! だがこんなまどろっこしいやりかたで、いつまでも上手く防ぎきれるとは限らん!)

 トソンは触手に力を込めて相手を弾き返す。勢いのついた振りおろしを受けたせいか、魔剣イフの刃は少し欠けていた。



19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 22:56:54.25 ID:+O7C13V9O
ミセ*゚ー゚)リ「ごめんなさい、私のせいで……」

(゚、゚トソン(私のような魔剣と呼ばれる剣はスペックが高い。しかし、今回のような無理をすれば傷ついたりもする)

 一蓮托生のパートナーといいながら、剣士の不出来で傷つくのは剣だ。
 私のせいでトソンか少女、どちらかが傷つくというのならば――

ミセ*゚ー゚)リ「迷うことなんてない! トソン、今から全力であの子を倒すよ。たとえ殺すことになっても!」

 私は魔剣イフを両手で握りしめた。まるでずっと一緒に闘ってきたかのように手になじむ。

ミセ*゚ー゚)リ「はあああああああ!!」

 気合いとともに勢いよく踏み込む。左手を引き右手を押しだす、てこの原理を利用した魔剣イフの袈裟斬り。

ξ ⊿ )ξ「うぅぅ!」

 強烈な一撃、それを受けたロングソードは衝撃で刃が欠け散る。



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:00:47.84 ID:+O7C13V9O
ミセ*゚ー゚)リ「もう一つ! まだまだ! せいや!」

 逆袈裟、真っ向、横一文字、息をつかせぬ激しい連撃でロングソードはぼろぼろと欠けていく。受ち合い続けた刀身には亀裂が生じていた。

ミセ*゚ー゚)リ「いける、あと一息で!」

(゚、゚トソン(待て! なにやら相手の様子がおかしいぞ!)

ξ ⊿ )ξ「うがあああああ! 剣私の剣、プロミネンス! フレイム・ダンスぅぅぅぅぅ!!」

 突如少女のロングソードが燃え盛る。やがて炎は集束されて刃先を緋色に染めた。

(゚、゚トソン(これはまずいことになったな)

ミセ*゚ー゚)リ「剣技!? でもあの程度の腕前で剣技なんて使えるはずが!」

(゚、゚トソン(よほど剣士と剣の相性がよかったのか、暴走のせいで実力以上の力が引きだされているのだろう。とにかくやつと打ち合うな! 私ごと焼き斬られるぞ!)

ミセ*゚ー゚)リ「打ち合うなって、そんなのどうすればいいの!」



27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:04:57.98 ID:+O7C13V9O
 少女の太刀筋は本能のままといった感じで荒く、どうにか私でもかわすことができた。
 しかし、狭い車内でいつまでもかわし続けられるというわけではない。

ξ ⊿ )ξ「がああああああああ!!」

ミセ*゚ー゚)リ「どうする! どうしよう! どうすれば!」

(゚、゚トソン (落ち着け、なんだその三段活用は!)

ミセ*゚ー゚)リ「これが落ち着いていられますか! ピンチじゃん! マジで超やべぇじゃん! トソンは魔剣っていわれるぐらいなんだから、なんとかできないの! ビームだすとかさ!」

(゚、゚トソン (ビームなどだせるか! だが魔剣技を使えば、ただこれを使うとミセリの生命力が……)

ミセ*゚ー゚)リ「だから生命力とかいってる場合じゃないよ! 今この状況が命の危機なんだって!」



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:09:32.89 ID:+O7C13V9O
(゚、゚トソン (それもそうだな。いいか、私の能力は……!)

ξ ⊿ )ξ「うがあああ!」

 少女の熾烈な剣撃。高熱を帯びた刃先が、魔剣イフに向かって叩き込まれる。このままでは私はかわせても、トソンは助からない。
 しかし、剣と剣がかち合う衝撃はおとずれない。なぜなら刃がぶつかり合う瞬間、魔剣イフの刀身は消え去っていたからだ。

ξ ⊿ )ξ「あ、う?」

ミセ*゚ー゚)リ「ここだよ!」

 少女の側面、その虚空から消えていた刀身のみが現れる。魔剣イフは鋭く振りおろされ、ロングソードの腹を叩き斬った。

(゚、゚トソン (熱を帯びているのは刃先だけ。ならば剣の腹を斬ればいい)

ミセ*゚ー゚)リ「やったー! 勝ったよ!」



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:12:09.67 ID:+O7C13V9O
 折れたロングソードから鮮血が飛び散る。

ξ゚⊿゚)ξ「わ、私は、暴走して? はっ! ぶ、ブーン?」

 意識を取り戻した少女の周囲を血で染めたあと、ブーンと呼ばれた剣は砕け散り、塵となって消え去った。

ξ;⊿;)ξ「あ、あ、ブーーーン! いやああああああああああ!」

 私は剣を斬っただけ、しかしその剣は人間だ。

ミセ*゚ー゚)リ「あの、私、ごめなさ――」

ξ;⊿;)ξ「謝らないでっ! ひっく……貴女が、悪いわけじゃ、ないのは……うう……わかってるの。……私だって……ひっく……貴女が、止めて、くれなければ……はあはあ……人を……」

ミセ*゚ー゚)リ「…………」

ξ;⊿;)ξ「はあ、はあ……ただ、これだけは忘れないでほしい。私達剣士に刻まれた数字は、人を殺した刻印だということを……」



33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:14:18.14 ID:+O7C13V9O
 右手の甲に視線を移すと、そこにある痣の数字、それが零から一へと変化していた。

ミセ*゚ー゚)リ「これが人殺しの刻印……」

 しかしそこに違和感を覚える。おかしい、痣が霞んでいる。

ミセ*゚ー゚)リ (違う! 痣が霞んでいるんじゃなくて、これは私の目が……)

(゚、゚トソン (お、おい! ミセリ? ミセリ!)

 トソンの声が遠くに聞こえる。私の意識は闇へ落ちていった。




35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:18:34.19 ID:+O7C13V9O
【剣に捧げた誓い】

 おぼろげな意識の中で優しい温もりを感じる。

ミセ*゚ー゚)リ(これは、誰かが私の頭を撫でてる?)

 ぼんやりとする意識を強引に起こし、なんとか目を明ける。

(゚、゚トソン「目覚めたか。心配したぞ」

 私は公園のベンチで横になっていた。見上げた場所にはトソンの顔、なぜか膝枕されている。

ミセ*゚ー゚)リ「これってどういう状況かな?」

(゚、゚トソン「覚えていないのも無理はないか。ミセリは闘いのあと、魔剣技を使った反動で気を失ったんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「それはバッチリ覚えてる。なんで膝枕されてるのかなって」

(゚、゚トソン「大切なパートナーを、適当に寝転がしておくわけにもいかんだろう」

ミセ*゚ー゚)リ「そっか、私達パートナーになったんだもんね」

 私はトソンとパートナーになって、そして剣を破壊した。



37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:21:29.53 ID:+O7C13V9O
(゚、゚トソン「私は魔剣だ。もし迷惑だというのなら、ミセリの前に二度と姿を現さないと約束しよう」

 このままトソンといれば、剣士達と殺し合いをしていくことになる。
 私の答えはすでに決まっていた。

ミセ*゚ー゚)リ「私は臆病だし、闘いなんて大嫌い!」

 ――それでも。

ミセ*゚ー゚)リ「そんな私と歩いてくれる? たくさんの人を殺していく、この修羅の道を」

(゚、゚トソン「血塗られた道も、ミセリとともにならわるくない」

 私達は互いをみつめ笑い合う。

ミセ*゚ー゚)リ「身剣一体! いかなるときも貴女とともに」

(゚、゚トソン「身剣一体! いかなるときも貴女の剣として」

「闘うことを誓う!」

 それが私達の剣に捧げた誓い。




24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:03:21.50 ID:DBgikKBq0
もうちょい改行したら読みやすくなるのに
もったいない

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/07/18(日) 23:25:51.27 ID:+O7C13V9O
(゚、゚トソン「剣に捧げた誓いのようですはこれにて終わりだ」

(゚、゚トソン「私みたいな魔剣に支援してくれた人、読んでくれた人に感謝する」

(゚、゚トソン「>>24の言葉は今後の剣技の中に生かさせてもらいたいと思う」

(゚、゚トソン「では機会があればまた合おう」



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