mesimarja
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( ^ω^)は九十九神を鎮めるようです
2 名前:トリがおかしいのは何故だ:2010/10/07(木) 21:12:18.51 ID:v5HnlgpkO
~『蓑鞋(みのわらじ)』の章~

俺の隣に腰掛けた小太りの男が、唐突に語り始めた。
( ^ω^)「つまるところ、幽霊だの霊魂だのは存在しないんだお」
('A`)「…」
( ^ω^)「人が死んだ場所だとか、その人が身につけてたモノだとかには、“念”が染み付くんだおね。
特にモノに染み付いた“念”は、九十九神なんて呼ばれてるお」
何なんだ、この男は。
俺は腹が痛くて病院に来たのだ。なのに何が悲しくて、こんな世迷い事を聞かされないといけないのか。
俺が席を離れようとした瞬間、つっけんどんな声が聞こえた。
ξ ゚⊿゚)ξ「何まどろっこしいことやってんのよ、ブーン」
振り向くと、白い着物に赤い帯を締めた女が立っている。
少々きつい目元だが、美しい女だ。
( ^ω^)「そう急かさないでお、ツン。こういうのは段取りが大切なんだお」
小太りの男―――ブーン―――が、着物姿の女―――ツン―――を宥めるように言う。
('A`;)「うっ…」
突然強さを増した痛みに、俺は思わず呻いた。
体を前に折り、脂汗を拭う。
どうして、いつまで待っても診察の順番が回ってこないんだ。誰かを呼ぼうにも、声が出ない。
苦しむ俺を見ながら、ツンが呟いた。


4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 21:13:50.62 ID:v5HnlgpkO
ξ ゚⊿゚)ξ「ねえ、あんた。変だと思わない?」
何でこの待合室、あたし達しかいないのかしらね。
俺は眼を見開く。
そう言えばそうだ。人の姿はおろか、足音すらも聞こえない。
眼だけで辺りを見回した。
真っ暗だ。明かりといえば、非常口を示す緑色の光しかない。
('A`;)「…さっきまで昼だったはずなの」
に、と言いかけた瞬間、体が真っ二つになるような激痛が走った。
俺は椅子から転げ落ちた。のたうち回り、くぐもった悲鳴を上げる。
何かが胃からせり上がってきた。思わず嘔吐する。
血だった。それも、半分凝固しかけたどす黒い塊だ。
ブーンは、そんな俺をにこやかに見下ろしている。
助けて、たすけてえええ。
声にならない泣き声を上げながら、俺はその足に縋り付いた。
( ^ω^)「…まだ気づかないんだおね」
ブーンは溜息をつくと、俺の襟首を掴んで持ち上げる。
まるで、ボロ切れでも扱うように軽々と。
そして俺は、玄関口の硝子戸まで引きずられていった。
ξ ゚⊿゚)ξ「…死の直前まで身につけてた衣服には、特に“念”が染み付きやすいのよ」
ツンの声が遠く聞こえた。
ブーンが俺の体を、硝子戸に突き付ける。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 21:16:47.29 ID:v5HnlgpkO
( ^ω^)「これがお前の姿だお、九十九神!」
硝子戸に映っていたのは。
破れ血に染まった背広と、革靴だけだった。
( A )「あ…」

アァアアアアアアア!

俺は絶叫した。
そして、思い出した。
眼前に迫る車。宙を舞う体。骨の砕ける音。アスファルトに叩きつけられ、視界を染める血、血、血。
( ^ω^)「お前は一週間前、事故に遭ってこの病院に運ばれたんだお」
ξ ゚⊿゚)ξ「だけど、即死だった」
( ^ω^)「そして、“念”は自分の死に気づかずに、ここに留まり続けていたんだお」
俺はへたり込んだ。硝子戸には、背広と靴が落ちる様しか映っていない。
ξ ゚⊿゚)ξ「…もういいのよ。痛いのも苦しいのも、これで終わり」
その声は、優しかった。
ξ ゚⊿゚)ξ「きわめてきたなきもたまりなければ きたなきとはあらじ うちとのたまがききよくきよしともうす」
歌うような声と共に、鈴の音が聞こえる。
俺の意識は徐々に、闇へ溶けていった。

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 21:21:55.44 ID:v5HnlgpkO
ξ ゚⊿゚)ξ「まったく、あんたは甘過ぎるのよ。さっさと祓っちゃえばいいのに」
(;^ω^)「ガミガミ言わないでおー」
白み始めた空の下を歩きながら、ツンはブーンの頭を小突く。
( ^ω^)「でも、ツンだって優しいこと言ってたお?」
ξ*゚⊿゚)ξ「やかましい白豚!」
ツンはブーンの鳩尾に、渾身の力でエルボーを叩き込んだ。
( ゚ω゚)「ギャーーーース!!!!!」
悲痛な叫びが、夜明けの街に木魂する。


~終~



11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 21:24:58.62 ID:v5HnlgpkO
期待保守ご閲覧感謝感謝。これにて今回の投下は終了です。
しかしトリが付けられないのは何故だ…
質問・ツッコミ等ございましたら受け付けます。

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 21:28:34.05 ID:FFuD5+uq0
もうちょっと読みたかったな…


20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 21:33:34.13 ID:v5HnlgpkO
>>14ありがとうございます。あわよくばあと何話か書きたいと思ってます。

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 21:34:27.58 ID:baSylt5+0
頑張って続きかけよ!
まけるな!

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/07(木) 21:35:31.84 ID:v5HnlgpkO
それでは、この辺で失礼します。お付き合いありがとうございました!

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