mesimarja
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( ・∀・)それはとても愉快なお話達、のようです
4 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:38:11.98 ID:CpF/L2KaO

 【ぷろろーぐ】


( ・∀・)「暇だなぁ」

 淡いオレンジの光を放つ電球が照らす、バーの様な薄暗い店の中、一人の青年がぽつりとそう呟いた。
 眉までかかる黒髪と、整った顔立ち、白いパーカーに紺のジーンズ、歳はおよそ二十代前半。

 『モラモラ悩み相談室』

 相談、とはいっても、彼はここで様々な人の話を聞くだけ。
 ただ聞くだけ。
 それが、彼の趣味だった。

 カウンターの内側に立つ彼は一人、カクテルグラスに注がれた緑茶を飲んでいた。

( ・∀・)「緑茶はうまいな」

 独り言。
 これは彼の癖。
 そして返事をしたのは、扉。

 きぃ、と音を鳴らし開いた扉の向こうから、現れたのは――


5 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:39:10.21 ID:CpF/L2KaO



( ・∀・)それはとても愉快なお話達、のようです





6 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:40:21.19 ID:CpF/L2KaO

 【( ^ω^)のおはなし】


( ^ω^)「おいすーっ」

( ・∀・)「はいおいすーっ」

 現れたのは、小太りな青年。
 年齢は恐らく、店主の彼と同い年か、少し上くらい。
 白いシャツに赤いネクタイ、黒いジャケットに黒のスラックス。
 およそ一般的なスーツ姿のサラリーマンに見えた。


7 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:41:18.82 ID:CpF/L2KaO

( ^ω^)「お酒ありますか?」

( ・∀・)「無いです」

( ^ω^)「バーなのに?」

( ・∀・)「バーっぽいだけです」

( ^ω^)「収入あるんですか?」

( ・∀・)「火事で亡くなった両親からの莫大な遺産があるので平気です。スーツなんか着た事ねぇや」

( ^ω^)「それは辛……フ……ハハハ。もうキミに敬語はつかわねぇ」

( ・∀・)(この人、スーツぱっつんぱっつんだな。痩せろ)

( ^ω^)「じゃあ」

( ・∀・)「はい、どうぞ」


――僕の話を、聞いてくれお。

9 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:42:57.72 ID:CpF/L2KaO





( ^ω^)

 僕はブーン。
 ブーンはあだ名だけど、小さい頃から今までずっと、僕はブーンのままだお。

 小さい頃から今までずっと、ブーンのままの僕の隣には、いつも一人の女の子がいたお。

 ツン。
 それがその女の子の名前。

「ちょっとブーン! 服が裏表反対よ!」

 お節介で、世話焼きで、ツンの隣にいる時は怒られてばかりだったお。

「はいこれお弁当。え? ち、ちがっ! ひ、拾ったのよ! どこって……も、もももり、森で! 森で拾ったの! もういいから食べなさいよバカ!」

 そうやってよくわからない照れ隠しをして、ツンは僕に優しさをくれるんだお。


10 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:43:49.97 ID:CpF/L2KaO

 そんなツンを、僕はいつの間にか好きになっていたお。

 そういう目で見ると、ツンはとても綺麗な女の子だって初めて気付いたお。
 それに比べて、僕はちょっとぽっちゃりさんだお? ちょっとじゃない? うるさいお!

 時が過ぎるにつれ、ツンはどんどん綺麗になって、僕はどんどん自信が無くなって。

「どうしたの? ブーン、元気ないじゃない」

 ツンにそうやって心配される度、僕の心はキュッと、痛い様な、苦しい様な、そんな感覚に襲われるんだお。



12 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:44:59.10 ID:CpF/L2KaO

 何度も言うけどツンは本当に綺麗な女の子だお。
 だから当然、色んな男がツンに声をかけたんだお。

 頭は悪いけど、クラスで人気者だった彼。
 足が誰よりも速かった彼。
 勉強なら誰にも負けなかった彼。
 顔は良いけど悪い事ばかりしてるって噂になってた彼も。

 僕は、その誰にも劣る存在だったお。
 だから僕はずっと黙っていたお。
 好きだって、言える勇気が無かったんだお。

 だけど、ツンは誰とも付き合わなかった。
 ツンは、小さい頃から身体が弱かったから。
 小さい頃はまだそこまでではなかったけど、高校に入った頃から大学を出るまでの、人生の中で最も輝いているはずのその時間のほとんどを、ツンは病院のベッドの上で過ごしたお。


13 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:46:39.58 ID:CpF/L2KaO

 だから、だからなのか、ツンの周りには、僕以外誰もいなかったお。

「ツンのお見舞いに行った子が、風邪ひいたって」

 高校生の頃、そんな声が聞こえたあの日から、ツンの周りには本当に誰もいなくなったお。

 面白いもんだお、噂って。

「ツンの悪口言った奴が、階段から落ちたって」

「ツンの病気って、性病なんだって」

「夜、ラブホ街でツンの姿を見た奴がいるって」

 ツンの。ツンの。ツンの。

 皆揃ってにやにや笑って、噂を吐くんだお。
 だから僕は――



14 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:47:58.23 ID:CpF/L2KaO

( #^ω^)「うるさいお! ツンは頑張ってるお! 噂なんて――」

「なにアイツ、キモくね?」

「そういえばアイツ、いつもツンの周りをウロチョロしてるよな」

「ツンの性病ってアイツから貰ったものなんじゃねーの?」

( #^ω^)「うるさい! うるさいお!」

( #;ω;)「ツンは……! ツンは……!」

 そして、僕はいじめられたお。
 それは、いい。
 それ自体は、どうでもいいお。
 僕にはいじめなんかよりずっと、辛いと思う事があったから。

 こんこん。けほけほ。
 こんこん。けほけほ。
 ベッドの上で咳をするツン。その背中をさする僕。

 そんな僕に、ツンはいつも言うんだお。

「私は大丈夫だから、遊んできなさい」

 そう言うんだお。
 それが、辛い。


15 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:49:38.43 ID:CpF/L2KaO

 ツンはいつだって大丈夫、大丈夫って言うから。
 人に甘える事をしないから。
 それが、凄く辛かったお。


( ^ω^)「でも……」

 僕がそう言うと。

「じゃあ、外に遊ぶついでに、四つ葉のクローバーを見つけてきて? それを私に頂戴」

 ツンは、そんな事を言うんだお。



17 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:50:52.84 ID:CpF/L2KaO

 僕は馬鹿だから、そう言われて少し安心するんだお。
 四つ葉のクローバーを見つければ、ツンが喜ぶって。

( ^ω^)「わかったお! 見つけてくるから待ってるお!」

 そう言って、ツンのいる病室を飛び出た僕の背中を、ツンがどんな顔して見送っていたのかも知らずにね。

――治ってほしい。
 そう思うのは、厚かましいのかもしれないお。
 だから僕は神様に願ったお。

 ツンの病気を全部、僕に与えてください、そう願ったお。
 四つ葉のクローバー、必ず見つけるから、神様お願いしますって。
 高校生ながら、まったく子供地味た発想だったお。



18 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:52:27.31 ID:CpF/L2KaO

 必死になって探して、見つけて。
 僕は走って、ツンの元へ向かったお。

( ^ω^)「ツン! 四つ葉のクローバー見つけたお!」

 はしゃぐ様にツンにそう言った時、ツンは一度だけ笑って、そして、ごぽっと、血を吐いた。
 僕の目の前で、真っ赤な真っ赤な血を吐いた。
 それと同時、僕の頭の中で、何かが弾ける音がした。

( ;ω;)「ツン! ツン! 僕はツンが大好きだお! 好きなんだお! 僕がツンを助けるお! 僕が守るんだお!」

 苦しむツンをきつくきつく抱きしめて、僕は何度も何度もそんな事を言ったお。
 

19 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:53:46.51 ID:CpF/L2KaO

――ツンの容態が落ち着いた後、色んな人から沢山沢山怒られたけど、僕は後悔してないお。

「……バカ」

 ツンが、受け入れてくれたから。

「何もできないよ?」

「どこにも行けないよ?」

「他の人とは違うよ?」

「本当にいいの?」

 会う度にツンはそうやって、不安を口にする。
 それがとても嬉しくて。

( ^ω^)「ふんっ。お前は本当に不器用な女だおっ」

 たまに調子に乗ってそんな事を言ってみれば、なんかえらい目に遭ったけど。
 痛いとかそんな話じゃなく、お花畑とか河とか、見えたお。
 ツンには逆らえないお。



20 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:54:50.37 ID:CpF/L2KaO

 そして、時はどんどん僕の前を駆け抜けて。
 寒い時、涼しい時、暖かい時、暑い時。
 色んな時間を、ツンと一緒に過ごしたお。

「バッカねー。ポケモンと言えばヒトカゲでしょ?」

( ^ω^)「違うお! カビゴンだお! あいつ良い奴だお!」

「……あぁ、体型が、ね」

 ツンの調子が良い時は、くだらない話をして。



21 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:56:38.28 ID:CpF/L2KaO
( ^ω^)「ツン、また痩せたお」

「うるさいわね! ほっといてよ!」

( ^ω^)「……どうして病院の壁は真っ白なんだお?」

「知らないわよそんなの」

( ^ω^)「一面鏡張りにすればいいお。そしたら僕はどこからでもツンの姿がみアウチ痛いやめて殴らないで」

「気が狂うわよそんなの」



23 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 20:58:20.06 ID:CpF/L2KaO

( ^ω^)「なら壁一面に四つ葉のクローバーを貼付けるお」

「誰が拾ってくるのよ」

( ^ω^)「四つ葉探しのブーン、人は僕をそう呼ぶお」

「具体的に、誰が呼ぶのよ」

( ^ω^)「僕だお」

「えっ」

( ;ω;)「……だっ、だっでぼぐにば……ひぐっ、ともだぢが……えぐっ、いなびから」

「ちょちょちょっと! どこでトラウマスイッチ入っちゃったのよ。ほら、鼻かんで。ほんと馬鹿ね」

 調子が悪く、ツンの機嫌が悪い時は、知らず知らずに励まして。



24 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:00:51.41 ID:CpF/L2KaO

 そうやって、僕は自分の人生のほとんどを、ツンと一緒に過ごしてきたお。

 毎日、毎日、ツンと笑って、ツンに怒られて。

 そして、僕は就職して、今はもう普通のサラリーマン。
 そしてツンは、つい先日、退院する事が出来て――

( ^ω^)「ツン。結婚しようお」

「え?」

 高級なレストランとか、バラの花束とか、そんなのは、無い。
 あるのは、安物だけど精一杯頑張って買った指輪に、頑張って探した、四つ葉のクローバー。

26 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:02:15.82 ID:CpF/L2KaO

「本当にいいの? まだわからないよ? 他の人より、二人の時間は少ないかもしれないよ?」

( ^ω^)「いいお。僕にとってツンは、僕の人生そのもので、僕は誰よりもツンを愛――」

 僕が言葉を止めたのは、ツンが抱き着いてきたから。
 ギュッと、強く抱きしめて――



27 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:03:15.01 ID:CpF/L2KaO

( ^ω^)「つつつんつつんツン、く、くくくくく薬指って、どれだだだお? つんつんつつつんつんツンがいつつもとちち違うお、きききれきれ綺麗だお」

「……何言ってんの?……はぁ、ほんとにアンタって」


ξ*^ー^)ξ「私がいないと、ダメなんだから」

 祝福の鐘が鳴り響く教会で、僕とツンは、永遠の愛を誓ったお――




29 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:05:05.49 ID:CpF/L2KaO





( ・∀・)「……」

( ^ω^)「……」

( ・∀・)「えっ? あ、そういうこと?」

( ^ω^)「だお」

( ・∀・)「え、あれ? こういう場合って、死ぬんじゃないの? 流れ的に」

( ゚ω゚)「人の嫁勝手に殺すな埋めるぞコラ」

( ・∀・)「いやほんと悪かったごめんなさい」

( ^ω^)「許す。新婚の僕は心が広いから、僕はキミを許す」

( ・∀・)(うぜぇ)



31 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:06:13.78 ID:CpF/L2KaO

( ^ω^)「ま、とりあえず」

( ・∀・)「?」

( ^ω^)「祝え。な?」

( ・∀・)「おめでとう」

( ^ω^)「ありがとうだお」

( ・∀・)(やべぇナチュラルな笑顔すらうぜぇ)

( ^ω^)「キミも彼女作れ。な?」

( ・∀・)「そうだね」

( ^ω^)「じゃあ帰るお。愛しい嫁が「おかえり」って言ってくれるから、帰るお。可愛い嫁がいるから、帰るお」

( ・∀・)「うん」

( ^ω^)「キミも彼女作れ。ていうか就職しろ。な?」

( ・∀・)「」



32 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:07:50.97 ID:CpF/L2KaO

( ^ω^)「あ、この四つ葉のクローバーあげるお。じゃあまた縁があれば、だお」

( ・∀・)「」

 きぃ、と音の鳴る扉を開いて、お客は帰っていった。


33 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:08:41.03 ID:CpF/L2KaO

( ・∀・)

( ・∀・)

( ・∀・)「あ、やべぇ。なんか最後らへんうざすぎて覚えてない」

 カウンターに置かれた四つ葉のクローバー。
 それを手にとる店主。

( ・∀・)「結婚、ねぇ」

 呟いた瞬間、再度きぃ、と開いた扉。

( ^ω^)「言い忘れた」

( ・∀・)「ん?」

( ^ω^)「今日の夜、ハッスルします。嫁の身体や唇は甘い匂いがして柔らかいです。それでは」

 ばたんっ、と鳴らして閉まった扉。

( ・∀・)

 緑茶を、一口。

( ・∀・)「あ、なにこの緑茶うまい。うますぎてめっちゃ腹立つ。めちゃくちゃに腹立つ。緑茶の成分とか知りたいマジ知りたい」



36 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:10:02.34 ID:CpF/L2KaO
 長く続いた独り言は、一瞬、止まる。

( ・∀・)「……ま、あんなうざい奴は幸せになっちゃえばいいさ」

 ちぇっ。
 不機嫌そうにそう吐いて、彼はまた、カクテルグラスに手を伸ばす。





「ツン! ただいまだお! 今日のご飯はなんだお?」

「……ね、ブーン君? 気持ち良いこと、する?」

「な、なんだおツン。まだ早いお。まずはご飯――」

「ね、ブーン君? 時計の読み方わかるかな? 今何時かな? 暗いよね? ねぇ、もう外真っ暗だよね?」

「あ、ごめんだお。話し込んじゃ――」

「ね、ブーン君? ブーン君は首をどうされたら気持ち良い? 私がやってあげるよ。ねぇねぇブーン君ってば」

「ご、ごべんなざぁぁぁぁぁぁい!!」



 【( ^ω^)のおはなし:けっこんのじまん】


37 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:12:17.65 ID:CpF/L2KaO

 【( ><)のおはなし】


( ><)「こんにちはなんです」

( ・∀・)「はいこんにちはなんです」

 バーの扉を開いたのは、気弱そうな一人の少年。
 重たく見える少しボサッとした黒髪と、胸の部分に黒い文字で大きく[BOSS]と書かれた黄色いトレーナーに、黒のジーンズ。

( ・∀・)「何歳?」

( ><)「16歳なんです。高校一年生なんです」

( ・∀・)「若いね」

 本当に、若く見える少年。
 背も低く、中学二年生と言われても、違和感なく受け入れられる。


39 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:13:31.54 ID:CpF/L2KaO

( ・∀・)「まぁいいや、おやつぐらいならあるから、話す?」

( ><)「じゃあ、なんです!」

( ・∀・)「はい、どうぞ」


――僕の話を、聞いてほしいんです!



40 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:14:46.39 ID:CpF/L2KaO





( ><)

 俺の名前は、レオナルド・フォン・シュナイダー。
 おっと違ったぜ、この世界での名前は凍夜 刹那――トウヤ セツナ――
 俺は、ヤツを追っている。
 俺の親を殺し、更には愛するクリスチーナまで……。
 許さねぇ。絶対に俺はヤツを許さ――

( ・∀・)「はいちょっとカメラ止めて」

「だから俺は誓ったんだ。必ず、必ずヤツをこの手で滅すると。この、右腕に刻まれた光の」

( ・∀・)「あ、音声も止めてね」



41 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:15:44.95 ID:CpF/L2KaO
( ><)「なんなんです!? 今から僕の壮絶な体験談を――」

( ・∀・)「まず、さ。口調違くね?」

( ><)「……ッ! な、なにがだ、俺はな、愛するクリスチーナを」

( ・∀・)「声甲高いよ」

( ><)「うるさいんです!」

( ・∀・)「あれか、厨二病、ってやつか」

( #><)「おいお前同じ事もう一度言ったら刺すぞ! 先の尖った刃物で痛いとこ刺すぞ! 謝れ! ほら謝れやコルァ!」

( ・∀・)「うわぁ声たけぇいやいや悪かった悪かった。ごめんごめん」

( ><)「まったく。学校……奴ら……だって……とに……ぶち殺……て……ん……です」

( ・∀・)「あ、なんか俺今若者の心の闇に触れてる気がする」

( #><)「続きを喋らせるんです!」

( ・∀・)「あー、わかった。聞く。聞くから、ついカッとなって人を刺すとかやめろよ?」

( ><)ニヤ

( ・∀・)「あ、この人かなり危ない」


44 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:17:40.28 ID:CpF/L2KaO





( ><)

 ふぅ、邪魔が入ったぜ。
 とにかく俺は両親と愛するマーガレットを殺したアイツを、追っている。

 この右腕に刻まれた光の紋章を使って、ヤツを滅する。
 それが、俺の旅の目的。

 旅の途中出会った謎の人物からも、一振りの大剣を貰った。
 その名も[ストライダー・ブレイズ・キャノンソード]
 このストブレキャノンがあれば、ヤツを滅するのは簡単なこと。

 更にもう一振り、謎の人物から刀を貰った。
 その名も[妖刀・紅夜叉――ようとう・くれないやしゃ――]
 それらの武器を使って、俺は必ずヤツを滅する。


45 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:19:14.74 ID:CpF/L2KaO

 そして俺はついに、奴を見付けた。

( #><)「貴様はっ! ロマネスクっ!」

( ФωФ)「ッ! 貴様はッ!」

( #><)「俺の名は刹那! 忘れたとは言わせないぞ!」

( ФーФ)「忘れた、と言ったら?」

( ><)「貴様を、消し去るのみッ!」

( ФωФ)「我輩を、消す?」

( Ф∀Ф)「フハハハハハハハ!」

( ФωФ)「笑わせてくれる。いいだろう」

 全力で、相手になろう――


47 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:20:22.44 ID:CpF/L2KaO

( ><)「ッ!」

 ロマネスクが、消えた?
 そう気付いた時には既に、ロマネスクは――

( ФωФ)「フッ!」

 俺の目の前に居た。
 手には[神槍・グングニル]

 ロマネスクの目が一瞬だけ細くなった。
 マズイ、これは――

( ФωФ)「喰らえ! 必殺! ランサー・エヴォリューション!!」



48 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:21:17.60 ID:CpF/L2KaO
 無数に繰り出される連続突きの嵐を、俺は避け切れず――

 身体中から吹き出る鮮血が、暗い世界の宙を舞った。

(;><)「ぐぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」

 視界が、滲む。
 あぁ、最愛のカトリーナ。
 俺は、俺はこんなところで死ぬのか?
 教えてくれ、最愛のアンジェラ。
 俺は、俺は……。

――あきらめないでッッ!

 その声は!?
 まさか、最愛のレナ?

――そうよ! これを受け取って!

 眩しいくらいの光の中から現れたのは、剣。


50 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:22:20.20 ID:CpF/L2KaO

――聖剣・エクスカリバー。それがきっと、あなたを――

(;><)「待てッッ! 俺を置いて行くな! 最愛のビクトリア! ビクトリアァァァァ!」

 声は、返ってこなかった。

( ФωФ)「ほぅ、生きておるのか」

( ><)「……」

 右の手に握られた、エクスカリバー。
 これで、この剣で、ロマネスクを。

( ФωФ)「もう一度、だな」

 またフッと消えたロマネスク。
 そして俺の前に現れる。

( ФωФ)「これで終わりだッ! ランサー・エヴォ――」

( ><)「無駄だ」

 槍の尖端を掴み、捻る。

(;ФωФ)「ぐぁッ!」

 槍と共に身体を吹き飛ばされるロマネスク。



52 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:23:30.45 ID:CpF/L2KaO

 まだだ、まだ、足りない。

( ><)「ほら、来いよロマネスク。お前が全力を出したって勝てない相手が、ここにいるぜ?」

(;ФωФ)「言いおるわ」

( ><)「どうした? 来ないのか? 俺の右手はまだ」

――血を求めているぜ?

(;ФωФ)「くっ! 最大呪文・グランド・ブレス・シャイニング・スペシャル・スーパー・サンダー・ファイティング・クライン・ザ・キャノォォォォォォン!!!!」



54 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:25:19.46 ID:CpF/L2KaO

 その時、ロマネスクの右手、掌から、光が見えたんです!
 そして! 一直線に走る光の波動が僕の眼前に迫るんです!!

 でも!! でも!!
 僕はそれを、炎の魔神イフリートから貰った力で!!
 力でね!!
 跳ね返すんです!!!!

( #><)「喰らえェェェェェッ! アイシクル・レインボー・フラッシュ・アルティメット・フレア・ケアル・ベホイミ・トルネード・クラァァァァァァァァァッッッッシュッッ!!!!」

 それがぐわぁぁぁってなってぴかぁぁぁぁぁって、僕はついに!!
 ついに!!!!

 ロマネスクをやっつけたんです!!!!!!

 ウワァァァァァァァァ!!
 キャァァァァァァァァ!!
 ロマロマロマネスクゥゥゥ!!


55 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:27:11.61 ID:CpF/L2KaO





 ヒャッホォォォォゥ!!

 狂った様に叫び散らす少年が一人。

( ・∀・)「緑茶うめっ」

 緑茶の味に惚れ込んで二十数年。
 しかし、やはり緑茶は美味しいままだと感じる、店主が一人。

 やんややんや。
 やんややんや。
 二人しかいないのに騒がしい店内。


56 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:28:17.67 ID:CpF/L2KaO

ヽ( *><)ノ「ヒャッホォォォォゥ!! ヒャッホォォォォゥ!! キャァァァァァァァァ!!」

( ・∀・)「どうどう、どうどう」

( *><)「ハァッッ!! ハァッッ!! グッハァッッ!! ゼハァッッ!!」

( ・∀・)「肩どころか全身で息する人久しぶりに見た」

( *><)「ハァッ! なんです? フゥ! あ、わかった。馬鹿なんです? 馬鹿なんですね? やーいやーい馬鹿馬鹿バァカ! バァカ! バァァァァァアアアアアア!! ヒャッホォォォォゥ!!」

( ・∀・)「もう帰れよ」



58 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:29:52.12 ID:CpF/L2KaO





 ヒャッホォォォォゥ! と叫びながら帰った客。
 カウンターテーブルの上には、一冊の黒い手帳。

( ・∀・)「なにこれ? ネタ帳? うわぁいらねぇ」

 ほんと恐いな、と愚痴って、また緑茶を啜る店主。

( ・∀・)「あ、あいつの本名聞き忘れた。まぁいいや」

( ・∀・)「しかしあれだな」

( ・∀・)「色々突っ込みたいけど」

( ・∀・)「最愛の人どんだけおんねん」

( ・∀・)「あと、なんやぎょーさん武器あんねんから、一個くらい使えやドアホ」

( ・∀・)「おっと、汚い言葉遣いだ。失敬失敬」



59 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:30:48.48 ID:CpF/L2KaO
 なんだかんだ言いながら、しっかりと話を聞いていた店主。
 そんな彼の言葉は
、少年の耳には届いていない。

 ヒャッホォォォォゥ!!

 少年は人通りの多い街中で、ずっとずっと叫び続けていたから。
 いつまでも、いつまでも。
 甲高い声で――



【( ><)のおはなし:ちゅうにびょうのはっぴょう】


62 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:34:21.22 ID:CpF/L2KaO

 【('A`)のおはなし】

('A`)「……こんばんは」

( ・∀・)「はいこんばんは」

( ・∀・)(なにコイツ)

('A`)

( ・∀・)(ひょろいな。骨みたいだ)

 ひょろっひょろの身体。
 ブカブカの白い長袖のTシャツに、ダボダボの深緑のカーゴパンツ。
 顔立ちは、まるでビルに飛行機が突っ込んだような、それ。
 年齢不詳。国籍不詳。むしろ人類ではないのかもしれないぐらい、彼は酷い姿だった。



63 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:35:16.62 ID:CpF/L2KaO

('A`)「……ハァ」

( ・∀・)(うわ、息臭い)

('A`)「……話を」

( ・∀・)「はい」

('A`)「……じゃあ」

( ・∀・)「はい、できれば短めで、どうぞ」



――アタシの話を……聞いてください。

( ・∀・)(あた、あたし!?)



65 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:36:35.35 ID:CpF/L2KaO





(*'A`*)

 アタシ、ドクオ。
 可憐で、美しくて、更に神秘的。
 アタシ、ドクオ。

 アタシには悩みがあるの。
 美しいアタシにだって、悩みの一つや二つくらいあるわよ。
 アタシ、ドクオ。

(*'A`)「あっはぁん。今日は何が見つかるかしらぁん」

 アタシの趣味は、ゴミ漁り。
 コンビニエンスなストアの裏口付近、いつも置いてあるゴミ袋。
 がさがさ、がさがさ。
 色々な物が見つかるわ。
 アタシ、ドクオ。


67 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:38:01.93 ID:CpF/L2KaO

 例えば、賞味期限の切れたお弁当。
 とても美味しいわ。
 アタシ、ドクオ。

 メスブタが下着姿で股を開いてる、アダルトな男性が好んで読むアダルトな雑誌。
 アタシ、乙女なのに。
 乙女なのに、股間から生えたワルサーP38がほんの少しだけ、反応しちゃうの。
 あぁはぁん、アタシったら、乙女なのに。
 アタシ、ドクオ。

 お金。
 時々見つかるのよ。
 そっと、懐にしまうわ。
 なぜゴミ袋の中にお金があるのかしら?
 美女にもわからない事はあるわよね。
 アタシ、ドクオ。



69 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:39:20.41 ID:CpF/L2KaO

 そんな生活を優雅に楽しむアタシだけど、ある日、こんなものを見つけたの。

(`・ω・´)

 ゴミ袋の中から出てきた、ゴミにまみれた――

(*'A`)(あらやだなにこの人超イケメン!)

(`・ω・´)

(*'A`)

(`・ω・´)

(*'A`)

(`・ω・´)「好きだ」

(*'A`)「アタシもッ!」

――この日から、アタシの春が始まったわ。



73 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:41:52.86 ID:CpF/L2KaO
 大好きな彼との毎日は、とても楽しかったわ。

(`・ω・´)「壷、買って。30万」

(*'A`)「買うわッ!」

 アタシにおねだりばかりする可愛い彼氏。

(`・ω・´)「絵、買って。200万」

(*'A`)「買うわッ!」

 大好きな彼の為なら、アタシなんだってできた。



75 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:44:49.57 ID:CpF/L2KaO

(`・ω・´)「家、買って。3000万」

(ヽ'A`)「買う……わッ!」

 だけど、美女なアタシにも、限界はあって。

(`・ω・´)「土地、買って。6億」

(ヽ'A`)「もう……もう、無理よ」

(`・ω・´)「あ、そう。じゃあ、はい」

(ヽ'A`)「なにこれ、拳銃?」

(`・ω・´)「死んで」



77 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:46:42.32 ID:CpF/L2KaO


――そして私は、彼の頭を弾いたの。


 それから一年。
 ほんとはね、自分が彼にとっての何なのか、なんて最初からわかっていたわ。
 アタシ、ドクオだから、わかるわ。
 でも、でも、それでもやっぱり私は――



79 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:50:01.17 ID:CpF/L2KaO





(*'A`)「イケメンが、好きなの」

( ・∀・)「はぁ」

(*'A`)

( ・∀・)

(*'A`)

( ・∀・)「あ、そういう感じ? めんどくさい流れになる感じ?」

(*'A`)「アナタ、イケメンだわぁぁぁん」



80 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:51:12.37 ID:CpF/L2KaO

( ・∀・)「あ、警察ですか。殺人犯が目の前にいます」

(*'A`)

('A`)「は? ちょ、待てやゴルァ」

( ・∀・)「うわ声低い」

('A`)「マジお前ぶん殴ってやるから、右ストレートでぶっ飛ばすから」

 右の拳を振り上げ、店主を殴ろうとした客。

('A`)「オルァァァ――」

 ぽきっ、と音がした。

('A`)「あ、やべぇ腕の骨折れた痛いマジ痛い」

( ・∀・)(ひょろすぎるだろ)


81 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:52:09.13 ID:CpF/L2KaO





 駆け付けた警察官にあっという間に連れていかれた客。
 店に残るのは、店主と、微かなゴミの匂いだけだった。

( ・∀・)「ん?」

 テーブルの上に、置かれた物。
 無意識に、それを手に取る店主。

[サガミオリジナル0.02 プレミアム]

( ・∀・)「」

 一点を見つめたまま、言葉を失う店主。
 その顔はまるで、悟りを開いたようで。
 ようやく店内から緑茶を啜る音が聞こえたのは、ロード・オブ・ザ・リング全編が見れるくらいの時間が経ってからだった。



 【('A`)のおはなし:せいへきのばくろ】

83 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:54:01.32 ID:CpF/L2KaO

 【ミセ*゚ー゚)リのおはなし】


ミセ*゚ー゚)リ「こんにちわぁ」

( ・∀・)「はいこんにちわぁ」

( ・∀・)(女の子だ。可愛い。付き合いたい)

 くりっとした大きな目と、みせりっとしたサラサラの髪の毛、白のブラウス、薄いピンクのロングニットカーデ、そしてみんな大好き黒のミニスカート、タイツに、ショートブーツ。
 お洒落でとても可愛い、女の子。

ミセ*^ー^)リ「ミセリですぅ。二十歳ですぅ。よろしくですぅ」

( ・∀・)(あ、駄目だ馬鹿だコイツ)

ミセ*゚ー゚)リ「じゃあ」
( ・∀・)「お、早速ですね。はい、どうぞ」



――あたしの話を、聞いてくださぁい。



85 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:55:59.53 ID:CpF/L2KaO





ミセ*゚ー゚)リ「あー、チョー喉渇いたしっ」

 あたしはミセリ。
 高校二年生の、女の子。
 今日も学校。
 あたしは学校が苦手。
 どうしてって?
 だって、ユースケがいるから。
 それに、タケルやマサト、ヒロキだっている。

 みんなあたしの、元カレ。

「なぁミセリ、明日の花火大会、一緒に行かね?」

 この人は、ハヤト君。イケメンでクラスの人気者。
 そんなハヤト君が、あたしを誘ったから。

ミセ*^ー^)リ「うん、いいよ!」

 あたしは即座に、そう返事をした。

「ふふふっ」

 どこかで誰かが笑う声を、聞こうともしないまま。


87 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:57:33.50 ID:CpF/L2KaO

「マジ!? ハヤト君に誘われたの!? やったじゃんミセリ!」

ミセ*^ー^)リ「えへへ」

 この子は、リサ。
 あたしの親友。
 裏では援交や薬物をやってるってウワサだけど、あたしは信じない。
 あたしが心を開けるのは、リサだけなんだから。

 ずっと変わらない友情だと、信じていた。
 信じていたのに。
 ハヤト君と行った花火大会が、全てをぶち壊した。



88 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 21:58:29.82 ID:CpF/L2KaO

「ちょりーっす。俺、タイガ。よろしくな」

ミセ;゚‐゚)リ「え、なに? ハヤト君は?」

「ハヤト? リサと遊んでんじゃね?」

ミセ;゚‐゚)リ「え?」

「可哀相にねぇ。まぁいいや、これから俺達が気持ち良くしてあげるから、さ」

ミセ;゚‐゚)リ「俺……達?」

「お、その子? 可愛いじゃん」

「へへ、俺もうギンギンだぜ」

「ばっかまだ早いよ。お楽しみは」

――これからなんだから、さ。

ミセ; ‐ )リ「い……」

「いやぁぁぁぁぁぁ!!」

 あたしは、レイプされた。



90 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:00:04.41 ID:CpF/L2KaO

――次の日から、あたしは学校へ行かなくなった。

 真っ黒だった髪を金色に染め、慣れない化粧をして、胸を
強調する服を着て、街を歩いた。


 ナンパ。ナンパ。ナンパ。
 そればかり。
 みんな、あたしの身体目当て。
 あたしの中身までを見てくれる人は、誰もいない。
 あたしは、一人だった。
 暗い、暗い、濁った水の底に、私の心は、沈んでいた。

「ねぇ」

 あなたが、声をかけてくれたあの日まで。


93 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:02:02.64 ID:CpF/L2KaO

ミセ*゚ー゚)リ「なに? またナンパ?」

「い、いや、違うよ。俺、(ここにあなたの名前を入れてねっ♪)って名前なんだ」

ミセ*゚ー゚)リ「(あなたの名前っ♪)君?」

「うん。(   )っていうんだ。ねぇねぇ」

ミセ*゚ー゚)リ「なぁに?」

 この人は、今までの人とは違う。
 きっと私の中身を見てくれる。
 そう、思った。



94 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:03:30.20 ID:CpF/L2KaO



「パンツ見せて」

ミセ;゚‐゚)リ「えっ」

――私はまた、レイプされた。





95 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:05:19.39 ID:CpF/L2KaO

「ヒヒヒ。気持ち良かったよミセリちゃん」

 カチャカチャと鳴るベルトの音が不快で、あたしは(あなたの名前)を睨みつけた。

「良い目だね。またヤろうね。ミセリちゃん」

ミセ; ‐ )リ

 それから数ヶ月経って、あたしは知った。

 あたしは、(あなたの名前)のせいで――

 妊娠、していた。

 許さない。
 絶対に許さない。
 (お前の名前)だけは。
 お前だけは絶対に、許さない。


96 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:06:40.56 ID:CpF/L2KaO

 だけど、この子は、産む。
 産む事にした。

――ねぇミセリ? 笑って。

 お腹の中にいるこの子が、そう言ってくれた気がしたから。

 あたしは、負けない。
 頑張って、頑張って。
 いつかきっと、幸せになってみせる。

 だから、見ててね、あたしの大切な、赤ちゃん。



98 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:08:00.84 ID:CpF/L2KaO




( ・∀・)(いや、なんで物語になってんの?)

( ・∀・)「……大変な人生だね」

ミセ*゚ー゚)リ「はい」

( ・∀・)「赤ちゃんは?」

ミセ*゚ー゚)リ「え?」

( ・∀・)「いや、だから」

ミセ*゚ー゚)リ「いませんよそんなの」

( ・∀・)「えっ」

ミセ*゚ー゚)リ「作り話ですから」

( ・∀・)「えっ」



100 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:09:07.32 ID:CpF/L2KaO

ミセ*゚ー゚)リ「あたしのこと、知りません?」

( ・∀・)「いや、知らない」

ミセ*^ー^)リ「大人気ケータイ小説作家、ミセリです」

( ・∀・)(なにこの子、最初とキャラが違う)

ミセ*゚ー゚)リ「アホな女子高生がよく釣れますよー」

ミセ*゚ー゚)リ「こんな話を信じちゃって、ねぇ? 知らない男の赤ちゃんとか、ねぇ?」

ミセ*^ー^)リ「ありえないですよねー」

( ・∀・)「あ……はは」

ミセ ‐ )リ「本当にそんな目に遭ったら、もっと……」

( ・∀・)「え?」

ミセ ^‐^)リ「帰ります」


101 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:10:39.36 ID:CpF/L2KaO

 明るい声と薄い笑顔を店内に残して、きぃ、と鳴る扉を開け、去って行った女。

( ・∀・)「むぅ、なんか複雑、かな?」

 悩む店主を一人、残して。


102 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:11:51.82 ID:CpF/L2KaO





 少しの時間が過ぎた後、店内に響くのはいつもと同じ、店主が緑茶を啜る音。
 そんな彼の目線の先に、それはあった。

( ・∀・)(なんでこんなの置いて帰るかなぁ)

 少し剥げた青いボディに、黒い四つのタイヤ。
 小さな小さな、車のおもちゃ。

( ・∀・)(わっかんないなぁ)


104 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:13:55.55 ID:CpF/L2KaO

 店主の脳内にこびりついた、振るっても振るっても離れない最後の笑顔。

ミセ ^‐^)リ

 薄っぺらい、笑顔。

( ・∀・)(なんでここに来たんだろうあの人)

 なにかあったっけ?
 小声で呟きながら店内を見渡すが、特に何もない。

( ・∀・)「女ってやつは、よくわからないな」

 言って、また緑茶を啜った。
 わからない事を考えながら飲む緑茶はいつもより味気無いと、店主は感じた。



【ミセ*゚ー゚)リのおはなし:いくつものうそとすこしのほんと】


105 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:15:46.84 ID:CpF/L2KaO

 【ミ,,゚Д゚彡のおはなし】


ミ,,゚Д゚彡「邪魔するぜ」

( ・∀・)「邪魔するなら帰って」

ミ,,゚Д゚彡「はいよぅっ!」

ミ,,゚Д゚彡「いや違うわクソが」

( ・∀・)(わ、いかついけどノリが良い)

 背は低いが、体格の良い青年。
 男のくせに長い髪の毛、ナイフの様に鋭い目と、やたら筋肉質な身体をアピールする様な、ピッチピチの黒いTシャツ。
 左手に、紙袋を持っていた。



106 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:17:01.45 ID:CpF/L2KaO

ミ,,゚Д゚彡「相談があるんだけどよ」

( ・∀・)「え、相談?」

ミ,,゚Д゚彡「なんだよダメなのか?」

( ・∀・)「ダメじゃない。相談は初めてだから驚いただけさ」

ミ,,゚Д゚彡「はっ、テメェが頼りねぇから誰も相談したくねぇんだろ?」

( ・∀・)「そうかもな。甘えた声で俺に泣き付いてくるチビはいるけどな。俺の目の前に」

ミ,,゚Д゚彡「テメェが寂しそうなツラぶら下げてぽけーっとしてるからだろ? 優しい俺はな、わざわざ悩みを見つけてお前に言いにきてやったんだよ」

( ・∀・)「ほぅ。そりゃたいしたもんだ。道に迷わず来れたかな? 迷ったなら迷ったって言った方がいいぞ? 撫でてやるから」

ミ,,゚Д゚彡「けっ、一生言ってろ」

( ・∀・)「お前が死ぬまで、な?」


109 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:18:22.79 ID:CpF/L2KaO

ミ,,゚Д゚彡「はっ」

( ・∀・)「ふんっ」

 この場に漂うのは、険悪な空気ではなく、遊んでいる様なふざけている様な、そんなそれだった。
 この二人は初対面ではあるが、どうやらとても、性格の相性が良いらしい。

ミ,,゚Д゚彡「なかなかだな」

( ・∀・)「お前こそな」

ミ,,゚Д゚彡「じゃあまぁ、相談の前に一つ」

( ・∀・)「あぁ、どうぞ」



――俺の話を、聞けよ。



110 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:19:55.60 ID:CpF/L2KaO





ミ,,゚Д゚彡

 俺はフサギコ。
 フサギコふさぎ込むっ♪ なんつってな。よし、ツカミはばっちりだな。

 俺には、な。
 大切な人がいるんだ。
 誰よりも大切な人が――

「フサギコ、服買ってきたよ」

 俺の母ちゃんは、いつも同じ服を着ていた。

「フサギコはいっぱい食べて大きくなるんだよ」

 焼いた魚しか食卓に並ばないなんてザラだった。
 母ちゃんは俺にばっかり食べさせて、自分は魚の皮しか食べていなかった。
 俺の食べる米は白い、母ちゃんの食べる米は、いつも黄色かった。

 わかるだろ?
 うちは貧乏だったんだ。
 それも、かなりの。
 父ちゃんが、アホみたいな額の借金を残したまま、死んだから。


111 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:21:52.17 ID:CpF/L2KaO

 母ちゃんはとにかく働き倒した。
 頭が悪く、身体も弱かった母ちゃん。
 それでも、働き倒した。
 母ちゃんがどんな顔して眠るのか、俺は知らない。

「フサギコ、誕生日プレゼントだよ。あけてごらん」

 15歳の誕生日。
 いつもは小さなケーキだけなのに、その日は違った。
 縦長の箱、キラキラする水色の紙に包まれて、赤いリボンがついた、プレゼントがあった。
 ワクワクしたさ。
 初めてだったから。
 ワクワクしながら、箱の中身を出したんだ。

「どう? フサギコ? カッコイイでしょ」



113 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:23:19.95 ID:CpF/L2KaO

 緑色の体と、黄色い目、長い尻尾。
 額から角が生えていて、口を開いた姿の怪獣。
 怪獣の、ぬいぐるみ。

 俺は、な。
 ずっと我慢してたんだ。
 ゲームがしたい。
 キャッチボールがしたい。
 あの日友達から誘われたカラオケ、本当は行きたかった。
 ボーリングにも、本当は行きたかった。
 ずっと、我慢してた。
 欲しかった物も、全部全部全部全部全部全部、諦めてきた。

 その怪獣を見て、ずっと我慢していた俺の中の感情が、爆発したんだ。

ミ,, Д 彡「これ……なんだよ……母ちゃん」

「怪獣だよフサギコ。お腹の部分を押してごらん」


114 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:24:51.85 ID:CpF/L2KaO

ミ,, Д 彡「……」

 無駄にふわっふわな怪獣のぬいぐるみ。
 お腹を押してみた。

――ボア゙ア゙ア゙ァァァァァア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!

 鳴いた。
 すごくこわい鳴き声だった。
 そして俺は……。

ミ,#゚Д゚彡「ふっざけんなっ!!」

 キレた。
 いつもいつも、いつもいつもいつも!!
 ふざけやがってふざけやがって!!
そう叫び散らして俺は、俺は。

「フサギッ……きぁああああ!!」

 生まれて初めて、母ちゃんを殴った。
 右の拳で、三度、殴った。



117 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:26:42.17 ID:CpF/L2KaO

「ごめんね、フサギコ、ごめんね」

 なんで母ちゃんが謝るのか、意味がわからなくて――

ミ,,;Д;彡「ちくしょお、ちくしょお、金だよ。結局は金なんだよ。欲しい。金が欲しいよ」

 俺は、泣いた。

――それから時は過ぎ、18歳になった俺。
 中学卒業後、高校には行かず、体格の良さを活かして、鳶職に就いた。

 三年も働けば、それなりには慣れて、財布の中にもある程度の余裕が生まれた。
 カラオケに行けた。
 ボーリングにも行けた。
 合コンにだって、行けた。

 そうすると、心にも余裕が生まれるんだ。
 それと同時に、母ちゃんの背中の小ささを知った。



119 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:29:16.26 ID:CpF/L2KaO

ミ,,゚Д゚彡「もうケーキくらい自分で買えるよ母ちゃん」

 19歳の誕生日、またいつもの様に、食卓には小さなケーキ。

「バカだねこの子は、自分の誕生日に自分でケーキを買うなんておかしいじゃない」

 ウフフと笑う母ちゃん。
 それなりの給料を貰っているから、母ちゃんに毎月、給料の半分以上のお金を渡している。
 なのに母ちゃんは、その金を貯金に回しているらしい。
 自分の服を買って、美味いもん食えばいいのに。

「なにもあげられなくてごめんね」

 プレゼントは、無かった。
 母ちゃんの手は、少し、震えていた。

ミ,, Д 彡「……」



121 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:30:42.63 ID:CpF/L2KaO

 母ちゃんを殴ったあの日から、俺はまともに眠れなくなった。
 夢を見るんだ。
 悪魔の様な顔で笑う俺が、母ちゃんを殴る夢。
 何回も何回も、殴る。
 拳についた血を舐めて、俺はまた笑う。
 気色悪い笑顔で。

ミ,, Д 彡「……」

 心にびっちりこびりついて、どうしたって剥がれない感情。
 いよいよそれに耐え切れなくなって俺は。

ミ,, Д 彡「……グッ! グッアァァァアアアアアア!!……アアアアアアアア!!」

 右の拳に、包丁を刺した。
 抜いて、刺して、抜いて、刺して。
 三度、刺した。


125 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:32:20.07 ID:CpF/L2KaO

「馬鹿だね。ほんとに馬鹿だねこの子は」

 気が付くと俺は、病院のベッドの上にいて、右手には包帯。
 傍には、泣いている母ちゃん。

 それ以来、力の入らなくなった右手。
 コップを持つ事すら、時間をかけないと難しくなった。
 だけど、そうしたって、やはりまともに眠れる日はこなかった。

 母ちゃん、俺は、ただ俺は。
 謝りたいんだ、あの日のことを。
 けど、けどな母ちゃん。
 謝ろうとすると、口が動かないんだよ。
 どうしても恥ずかしくて、言えないんだ。
 たった一言、ごめんって言うだけなのに、さ。

 言えないまま、数年が過ぎて――

 ついに母ちゃんは、倒れた。



127 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:33:57.33 ID:CpF/L2KaO

 真っ赤な血を沢山吐いて、病院に運ばれて、即入院。
 仕事を抜け出して駆け付けた俺が見たのは、病室のベッドの上で、体中から管を生やして、苦しそうに息をする母ちゃんの姿。

ミ,,;Д;彡「母ちゃん! 母ちゃん! おい! 母ちゃん! しっかりしろよくそったれ!」

「君、ちょっと」

 白衣を着た医師に肩を叩かれて、静かな部屋に連れて行かれた俺。

ミ,,;Д;彡「なんだよオイ! テメェが母ちゃんを殺すのか!? 殺すのかって聞いてんだよ! なぁオイ!?」



129 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:35:34.98 ID:CpF/L2KaO

「なにをッ……落ち着け! お母さんは大丈夫だから! 助かるから!」

 医師の言葉も聞こえずに。

ミ,,;Д;彡「金じゃダメか? 手? 足? 心臓か? 欲しいなら全部やるから持ってけよ! そのかわり、母ちゃんを殺すな! 頼むから、さぁ」

「……ちょ、誰か! 誰か来てくれて」

 取り乱した俺は、とにかく色々叫んで、自分を取り戻したのは――

「本当に馬鹿な子だね、フサギコは」

 ベッドの上で、痩せた頬を少し朱くして、くすくす笑った母ちゃんの、その言葉を聞いた時。

ミ,,;Д;彡「母ちゃん、母ちゃん、ごめん。ごめんよぉ。ごめんよぉ母ちゃん」

 ようやく、ようやく謝れた俺。
 馬鹿だねぇ、馬鹿だねぇ。
 いつの間にか母ちゃんも泣いていて、なのに笑いながら、俺の頭を乱暴に撫で回した。

 今でも母ちゃんは入院しているけど、それなりに元気で――


130 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:36:48.53 ID:CpF/L2KaO

ミ,,゚Д゚彡「……」

 ある日、家に帰ってきた俺。
 誰もいない家。
 だけど、この日は違った。

「おかえりなさい」

ミ,,゚Д゚彡「え?」

ζ(゚ー゚*ζ

家の中に、可愛い女の子がいた。

ζ(゚ー゚*ζ「私の事覚えてる? 合コンで知り合ったデレだよ」

ミ,,゚Д゚彡「……あ」



133 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:37:55.84 ID:CpF/L2KaO

ζ(゚ー゚*ζ「私、フサギコ君が好き。付き合って」

ミ,,゚Д゚彡「えっ」

 母ちゃんが入院して、一人だった俺は、寂しかった。
 そんな俺を好きだって、言ってくれた。
 だから俺は――

ミ,,゚Д゚彡  ζ(゚ー゚*ζ

 この日――

ミ,*゚Д゚彡ζ(゚ー゚*ζ

 狼になった。

 デレは今でも大切な、俺にとっては誰よりも大切な、彼女。


135 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:39:48.45 ID:CpF/L2KaO

ζ( ー *ζ「ねぇフサギコ君、しよ?」

 だけど、一つだけ。

ミ,*゚Д゚彡「あ、ああ」

 デレは、デレは――

「やッ、やぁんッ! やん! やんやん! やんやん! やんやんやん!」

 喘ぎ声が、変だった。



137 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:40:48.05 ID:CpF/L2KaO





( ・∀・)「……」

ミ,,゚Д゚彡「で、相談なんだけどさ」

( ・∀・)「え、ちょっと待って、え? なにこれどういうこと? え?」

ミ,,゚Д゚彡「なにラリッてんのお前キモい」

( ・∀・)「……相談ってなに?」

ミ,,゚Д゚彡「彼女の喘ぎ声がやんやんやんなんだけど俺はどうしたらいい?(10)」

( ・∀・)「もう死んじゃえよお前」

ミ,,゚Д゚彡「あ? 喧嘩売ってんのかテメェ?」

( ・∀・)「母ちゃんの話、する必要あったの?」

ミ,,゚Д゚彡「いや、好感度的なアレで」

( ・∀・)「えっ」


140 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:42:10.87 ID:CpF/L2KaO

ミ,,゚Д゚彡「今だから言うけど、母ちゃんなんかどうでもいい」

( ・∀・)「えっ」

ミ,,゚Д゚彡「母ちゃん今、豪邸に住んで株転がしてるし」

( ・∀・)「株、えっ」

ミ,,゚Д゚彡「超元気」

( ・∀・)「ふぅん」


143 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:43:15.57 ID:CpF/L2KaO

 ちらりと、店主は目だけを動かす。
 対面の椅子に座る青年の足元、一つの紙袋。
 微かに見える、肌色や薄ピンクの服。
 どれも、若い子には向かない様な、デザインより暖かさや生地にこだわった、服。
 息子が、母親に贈る様な、そんな服。

( ・∀・)「……ふぅん」

ミ,,゚Д゚彡「なんだテメェ、ふぅんふぅんって、風雲児かテメェは。あ、やばいコレ面白いあはは」

 青年のつまらないネタを流して、店主は聞く。

( ・∀・)「緑茶飲む?」

ミ,,゚Д゚彡「あ、飲む飲む、もう喉カラッカラ。カラッカラ砂漠。カラッカラ砂漠の宝物、カラッカラ砂漠の宝物は空だっ――」

 ひたすら喋る青年を無視して、店主はカクテルグラスに緑茶を注いで、テーブルに置いた。

( ・∀・)「どうぞ」

 店主は、左手で。

ミ,,゚Д゚彡「……っ……あ、緑茶だ。飲もう」

 青年の、右側に。

ミ,,゚Д゚彡「ごくごく」


145 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:45:27.87 ID:CpF/L2KaO

 おかしな体勢をしながら、左手でグラスをとった青年。

( ・∀・)(……素直じゃねぇなぁ)

ミ,,゚Д゚彡「ごくごく」

( ・∀・)(めんどくさい奴)

ミ,,゚Д゚彡「ぷはーっ。よし、帰るわ」

 立ち上がった青年

 カウンターテーブルの上、ぽふっ、とした音がした。

(;・∀・)「え、ちょ、これを置いてい――」


147 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:52:55.09 ID:CpF/L2KaO

ミ,,゚Д゚彡「また来るよ」

 そう言って、青年は扉を開く。
 きぃ、と鳴る扉。

( ・∀・)「なぁ」

 そこで店主は、声をかける。

ミ,,゚Д゚彡「ん? お前も俺に告白する気? やべぇなデレいるのにな俺。ていうかお前男じゃん。告白とかすんなよ。ごめなさい、あなたとは付き合えません」

( ・∀・)「お大事に、な。お前の……と……ちゃんも」

 少し照れ臭いのか、所々が小声で。

ミ,,゚Д゚彡「……」

 その小さな声は――

ミ,,゚ー゚彡「……ありがとよ」

 どうやら聞こえてしまったようで。
 お礼を言って、青年は去って行った。

( ・∀・)「ちぇ」



150 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:55:06.92 ID:CpF/L2KaO




 緑茶を啜る音が聞こえる店内。
 この日はもう一つ、微かに聞こえる柔らかい音がある。

 もふっ。もふっ。もふもふもふ。

( ・∀・)「鳴らないなぁ」



151 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 22:56:18.76 ID:CpF/L2KaO

 緑の怪獣のぬいぐるみ。
 それのお腹を何度も押す店主。

( ・∀・)(あいつは何回押したんだろうな)

 電池、あったかな?
 そう呟いて立ち上がるも、やはり目線は怪獣へ。

( ・∀・)「また来る、ねぇ。やり方が子供っぽいんだよ。……ほんと、馬鹿みたいに」

――めんどくさい奴。
 店内に響いた独り言。
 それが生まれた場所には、照れ臭そうに微笑む店主の顔があった。



 【ミ,,゚Д゚彡のおはなし:たいせつなひと】


159 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:17:00.99 ID:CpF/L2KaO

 【川 ゚ -゚)のおはなし 】


川 ゚ -゚)「失礼する」

( ・∀・)「はい失礼してください」

( ・∀・)(うわ、めっちゃ美人)

 男子の憧れ、黒髪ロングのストレートに、綺麗さの中にほんの少しだけ幼さの見える顔立ち、スーツの胸元、白いシャツのボタンがはちきれんばかりの、巨乳。
 キュッとした腰と、プリッとしたお尻、スカートから伸びる、長くて色っぽい足。
 男子の憧れを集めに集めた、魅力的なOLさんの姿。



160 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:18:03.70 ID:CpF/L2KaO

( ・∀・)(彼女にしたい)

 店主がそう思うのも、無理はなかった。

川 ゚ -゚)(この人、カッコイイ。彼氏にしたい)

 同時に、女性もそう思っていた。

川 ゚ -゚)

( ・∀・)

川*゚ -゚)

( ・∀・)

川*゚ -゚)「じゃあ」

( ・∀・)「あ、はいどうぞ」

( ・∀・)(今の間はなに?)



――私の話を、聞いてほしい。



162 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:19:08.31 ID:CpF/L2KaO




川 ゚ -゚)

 私はクー。素直クールなクー。
 そんな私には趣味がある。
 ペンをとり、ノートを開いて、書く。
 ただ、書く。
 ひたすらに、書く。
 今日はそんな私の趣味を、紹介しようと思う。




川*>ー<)「クーにゃんの! ポエムポエマーポエミスト! 紹介しまーす!」



166 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:21:30.15 ID:CpF/L2KaO


 その1:わたあめ

 ねぇ教えて
 どうして空は青いのかな?
 わたあめみたいな雲があった
 私はそれを見て
 あぁ
 まるでわたあめの様だ
 そう思った
 なんか
 すごく
 良かった

――クーにゃんPOEM4冊目・P26から抜粋――




167 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:22:25.51 ID:CpF/L2KaO


 その2:ちりんちりん

 じてんしゃが好き
 ちりんちりんて鳴るベルが好き
 私はそれを鳴らして
 きこきこきこきこ
 ペダルをふむの
 風がきもちいい
 けしきがきれい
 私はいま
 しあわせ
 私はそのまま
 たんぼにはまった
 じてんしゃごとはまった
 いたかった
 とても
 いたかった


――クーにゃんPOEM8冊目・P67から抜粋――




169 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:23:24.58 ID:CpF/L2KaO


 その3:暗闇の底

 勇者(かれ)は笑う
 永遠(ふか)い闇(うみ)の間(なか)で
 勇者(かれ)は笑う
 旅路(みち)の彼方(むこう)に姫(キミ)がいたから
 銀色に輝る(ひかる)刃物(ナイフ)が
 魔女(わたし)の心(むね)を貫いた
 姫(キミ)と愛撫(だきあう)のは勇者(かれ)
 魔女(わたし)は孤独(ひとり)
 心(むね)から愛液(ち)を流し
 魔女(わたし)は孤独(ひとり)
 林檎(いのち)の灯(ひ)を昇天(イかせた) 魔女(わたし)はもう
 孤独(ひとり)じゃなかった




172 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:25:14.28 ID:CpF/L2KaO

――クーにゃんPOEM9冊目・P08から抜粋――



173 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:26:15.77 ID:CpF/L2KaO

 その4:金魚鉢

 クラスメイトのNくん
 私をきらいっていった
 クラスメイトのDくん
 私をきもいっていった
 クラスメイトのRちゃん
 私にぎゅうにゅうをかけた
 クラスメイトのMくん
 私にしねっていった
 みんなみんな
 金魚鉢にいれて
 怯えるみんなの頭の上に
 大量の硫酸を
 そんな夢を見る
 わたし
 ふ
 フフフ
 フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ

――クーにゃんPOEM11冊目・P81から抜粋――



178 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:45:51.86 ID:CpF/L2KaO

 その5:どかん

 わたしのがっこう
 せいとはみんな
 でんしゃつうがく
 もしも
 もしもそのでんしゃが
 どかんってなったら?
 どうなるのかな
 やってみたいな
 やってみようかな
 よし
 やろう
 アハハ


――クーにゃんPOEM18冊目・P129から抜粋――



185 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:50:58.08 ID:CpF/L2KaO

 その6:とおる

 クラスメイトのとおるくん
 いつも私を見ているわ
 どうしてかな?
 きっと
 私のこと
 好きなんだね
 待っててね
 とおるくん
 私をたくさん
 愛させてあげる
 うふ
 ウフフフフ

――クーにゃんPOEM27冊目・P01から抜粋――



188 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:54:15.48 ID:CpF/L2KaO


 その7:あかいあかいあかい

 とおるくんが
 しらないおんなとあるいていた
 どうして?
 わたしはきょう
 てくびをきった
 あかいあかいあかい
 ちがながれた
 あぁ
 あたたかいなぁ
 どうしてこんなに
 あたたたかいんだろう
 どうしてどうして
 あたたたたかいんだろう
 ふしぎだね
 あたたたたたかくて
 ふしぎだね
 あかいあかいあかいあかいあかいあかい
 あたたたたたたたたたたたたかい
 わたしの
 ち

――クーにゃんPOEM27冊目・P02から抜粋――



192 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/10/31(日) 23:57:58.05 ID:CpF/L2KaO





川 - )「フ……フヒ……フフフ……ヒヒッ」

( ・∀・)「あ……あはは」

川 - )「どうだ?……ングッ……私の……フヒヒ……ポエム」

( ・∀・)「お、面白かった! と、とても面白い!」

川 ┌ )「そ、そうか……フヒヒ……ジュルリ……ヒヒ……ヒヒヒ」

(;・∀・)(えらいことなっとる! この人えらいことなっとる!)


194 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:01:26.58 ID:CpF/L2KaO

川 ゚ -゚)

( ・∀・)「ん?」

川 ゚ -゚)「なぁ」

( ・∀・)「はい?」

川 ゚ -゚)「私と付き合え。彼氏になれ。抱け」

( ・∀・)「えっ嫌だ」

川 ゚ -゚)「えっ」

 ちきちき、と音がした。
 女性の手にある、細長い何か。
 ちきちき、と。



197 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:03:53.12 ID:CpF/L2KaO

川 ゚ -゚)「そっか、無理か、そっか。あぁそっかそっか。ふぅんそっかそっかそっかそっかそっかそっかそっかそっかそっかそっか」

 ちきちき、と鳴らして、現れた刃物。
 それを女性は自分の首筋にあて、力を込――

(;・∀・)「うわぁぁぁぁぁぁ!! やめろぉぉぉ!! 付き合う! 美人だし巨乳揉みたいから丁度いいし! 付き合うから、ね?」

川 ゚ -゚)

川*>ー<)「ほんと!?」

( ・∀・)「うわ、え、うん。ほんと」


202 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:07:32.85 ID:RC3PnoIfO

川*゚ -゚)「クーにゃん嬉しい!」

( ・∀・)「あ、はは。俺も嬉しいよ」

( ・∀・)(性格はアレだけど美人だから、彼氏ってことは揉めるし抱けるし、悪くはないな)

川*゚ -゚)「ね!」

( ・∀・)「え?」

川*゚ -゚)「読んで!」

 どさっと置かれたノートの山。
 軽く見ても、80冊はある。

( ・∀・)「えっ」

川*゚ -゚)「全部読んで!」

( ・∀・)「えっ嫌だ」

川*゚ -゚)

川 ゚ -゚)

川 - )「……そっかそっかそっかそっかそっかそっそっそっそっそそそそそそそ」

(;・∀・)「うわぁぁぁぁぁぁもうなんなんだこの子はぁぁぁぁ!!」


206 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:11:17.00 ID:RC3PnoIfO

 店主は、読んだ。
 頑張って、読んだ。
 美人と色々するため、美人と色々するため。
 あんな子っとイイナっ♪
 デキたら嫌だナっ♪
 うふふな未来を描きながら、必死で読んだ。

川 ゚ -゚)「あ、眠い。帰る」

 女性(彼女)は、店主が気付かないうちに、帰っていったが。
 カウンターテーブルの上に、大量のノートを残したまま……。



209 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:15:23.05 ID:RC3PnoIfO





 緑茶を啜る音。
 ページをめくる音。
 パタンとノートを閉じる音。

(ヽ=∀=)「よ、読んだ。読んだよクーにゃん。さぁ色々しよう? ね、クーにゃん。下着脱ごう。ね? おパンティー、脱いじゃおう。ね? ん? あれ……クーにゃん? く、クーにゃん!?」

 クーにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!

 そんな声が響く店内。
 女性の魅力に引き込まれた店主は、女性の魔力によりついにおかしくなった。

 彼が目を覚ますのは、もう少し先の話。
 今はただ――

 クーにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!

 この声が、響き続けるのみだった――



 【川 ゚ -゚)のおはなし:かれしになってくれ】

212 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:19:32.65 ID:RC3PnoIfO

 【/ ,' 3のおはなし】


/ ,' 3「良い店じゃの」

( ・∀・)「はい良い店です」

 杖をついた老人が、店の扉を開けた。

/ ,' 3「ふむ、良い音じゃ」

 きぃ、と鳴る扉が気に入ったのか、開けたり閉めたり。

( ・∀・)(あ、この人すごいまともな人だ)



216 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:22:45.93 ID:RC3PnoIfO

 白髪まみれな頭と、口元と顎に白い髭。
 皺だらけの顔に二つ見える、細い目。
 その目はどこか、寂しそうで。

/ ,' 3「話していいかの?」

( ・∀・)「おう、話せ」

/ ,' 3「なんじゃいきなり態度でかいなお主。まぁええ、じゃあ」

( ・∀・)「おう、どうぞ」



――息子の話を、させてもらう。

( ・∀・)(息子?)



218 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:26:19.24 ID:RC3PnoIfO




/ ,' 3

 わしには、二人の息子がおった。
 それは可愛い、双子じゃった。

「はやくこいよ!」

「まってよー!」

 とても仲の良い、双子じゃった。

 妻を早くに亡くし、わしは男手一つで二人を育てた。
 だから、わしにはわからぬ、二人にしかわからない苦しみがあったじゃろう。
 だけど二人は、文句どころかワガママも言わず、素直で、元気で。



220 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:29:30.95 ID:RC3PnoIfO

「ほらおとーさん! ごはんだよ」

/ ,' 3「む、作ったのか?」

「ふたりでね! ハンバーグだよ!」

/ , 3「そうか、そうか……」

「あー、おとーさんなくのー?」

「ないてないではやく食べてよー!」

/ , 3「うむ、うむ……」

 形は悪かったが、それはそれは美味しいハンバーグじゃった。
 わしが勝手に、塩を足してしまったがの。



222 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:32:47.12 ID:RC3PnoIfO

 そうして、二人一緒に素直なまま、すくすくと成長してくれた。
 しかし、やはりどこかで必ず、問題は生まれるのじゃ。

「ダメだなぁ俺達」

「そうだなぁ」

 高校生になって、その問題が大きな大きな壁となった。

「赤点ばかりだ」

「俺も」

 二人は、一人だと何をやっても上手くいかなかったのじゃ。
 運動もダメ。勉強もダメ。
 努力は、した。
 それでも、ダメなのじゃ。

 重たい物を持つ時も、二人。
 勉強する時も、二人。

 二人一緒で、ようやく一人前。
 それを証明するかの様に、運動会の二人三脚では、アホみたいに速い記録をたたき出して、少しだけ世間を騒がせた。

「ほんと俺達、一人じゃダメだよなぁ」

「ほんとだよなぉ」


223 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:36:40.02 ID:RC3PnoIfO

 軽い口調でそう言う二人じゃったが、わしは知っていた。

 夜、二人一緒の部屋の中で、二人が話していた事を。

「俺達はさ、いいよ。別に何を言われても」

「近所の人が言ってたな」

「あそこは、母親がいないから、あの双子はあんなにダメなのよ……か」

「そう。きっと、父さん知ってるよ、それ」

「悔しいだろうな、父さん」

「あんなに、頑張ってるのにな」

「悔しいな」

「あぁ、悔しい」


225 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:40:04.94 ID:RC3PnoIfO

/ , 3

 頭の悪い馬鹿息子二人は、頭が悪いからか、そんな事を話しおるんじゃ。
 二人でやっと一人前なのに、優しさだけは一人一人が一人前じゃ。
 本当に、馬鹿な息子達。

 ギリギリじゃったが、なんとか高校を卒業できた二人は、二人揃って小さな工場に就職した。
 少ない給料は、失敗ばかりするから更に減って、残るのは雀の涙ほどじゃった。なのに――

「なぁ父さん、今日給料出たから、これやるよ」

 毎月毎月、給料日には二人して、わしにプレゼントをくれるんじゃ。

 ネクタイ、時計、スーツ、酒。

 自分の物も満足に買えんのにわしの物ばかり。
 どれだけ涙を堪えるのが大変か、お主にわかるかの?
 大変じゃよ。
 ほんとに。


228 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:46:16.14 ID:RC3PnoIfO

 わしはただ願った。
 優しい馬鹿息子達が、元気で、幸せに暮らせるようにと。

 一人じゃ何もできない馬鹿二人でも、優しい馬鹿でも、苦しみがないよう、笑っていられるよう、毎晩毎晩、神様に願った。

 本当に馬鹿な二人じゃったが、体だけは丈夫だった。
 馬鹿だからか、風邪もなかなかひかない。
 だからわしがただ、心配性なだけじゃったのかもしれん。

 しかし、息子の幸せを願わない親がどこにおる?
 だからわしは、願う事を止めなかった。

 なのに、なのに、じゃ。


232 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:49:04.44 ID:RC3PnoIfO

 ある日の夕方、街の片隅にある豪邸から、火の手があがった。
 一気に、一気に燃え盛った。

 原因は知らん。
 知りたくもない。

 その豪邸の近くには、息子達が勤める小さな工場があった。
 馬鹿な二人じゃから、残業なんてさせてもらえないんじゃろう。
 二人一緒に、仲良く帰り道を歩いていたそうじゃ。

 そこからは、よくある話じゃ。
 誰かが、こう言った。

「まだ人が残ってる!!」



234 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:51:38.60 ID:RC3PnoIfO

 そう聞いて、賢い人間なら、戸惑うじゃろう。
 しかし、馬鹿な息子二人は――

「俺達が行く!!」

「ああ、行こう!!」

 そう言ったそうじゃ。
 馬鹿な息子二人は、本当に本当に馬鹿じゃった。
 そしてそれ以上に、優しかった。
 消防車を待てばいいものを。
 本当に本当に、馬鹿で優しい息子達じゃ。

 駆けていく二人の背中を、賢い人達の誰もがただ、黙って見送ったそうじゃ。
 止めることもせず。
 声をかけることすらせず。
 ただボーッと突っ立って、見てるだけだったそうじゃ。
 賢いくせに、大馬鹿どもが。


237 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:54:05.09 ID:RC3PnoIfO

 馬鹿息子達がそんな事をしとるのをなぁーんにも知らんかったわしは、仕事を終えて、帰り道を歩いている最中、たまたま、それを見掛けた。

 人だかりの中、毛布にくるまれ、運ばれていく、馬鹿息子二人の姿。

 僅かに残った意識の中、苦しそうに、苦しそうに、息をしてな。



238 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:55:51.99 ID:RC3PnoIfO

/ ;' 3「おい! おい!」

「あ……父さ……ん」

「ふひひ……熱かっ……たぁ」

/ ;' 3「……このッ! 馬鹿息子どもがっ!」

「褒め……てよ……子供、助けた……んだぜ?」

「馬鹿……だけどさ……今日は……褒めて……よ」

/ , 3「……ッ!……この……このっ!」

「な……あ、父……さん?」

「俺達……」


(;  _ゝ )「流石だった……よな?」( <_  ;)

 そう言って、意識を失った二人。
 病院に運ばれる二人の姿を見るわしは、ただ泣くことしかできなくて。



240 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 00:57:06.12 ID:RC3PnoIfO


――それが、馬鹿息子二人と過ごした、最後の時間だった。




243 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 01:02:37.50 ID:RC3PnoIfO

/ , 3

 墓の前で、わしは一人。
 どうして、どうしてと、泣くばかり。

 なぜ、お前達なんじゃ。
 なぜ、わしじゃなかったんじゃ。
 順番が違うじゃろう?
 わしは許さんぞ。
 親より先に死んだ、馬鹿息子二人を。

 誰が褒めてなんぞやるものか。

 順番が違うんじゃ。違うんじゃよ。
 息子二人が泣いて、わしは笑うのが、普通なんじゃ。
 どうしてわしが泣かなくてはならない?
 どうしてあの二人は最後まであんな風に笑っていられた?



245 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 01:05:50.59 ID:RC3PnoIfO

 なんもかんも、わしにはわからん。
 どれだけ老けたって、わからんものはわからん。
 わかりたくもない。

 家に帰れば、わしは一人じゃ。
 じゃが、毎日家の扉を開ける度――

「おかえり、父さん」

「ハンバーグ、作ったよ」

 そう聞こえるのを、わしは今でも期待しとる。
 期待、してしまうんじゃ。
 それの何が悪い?

 神様は、おるのか?
 どうしてあんなにも優しい二人を、連れていった?
 馬鹿な事は、そんなにも罪なのか?
 優しさすら、罪なのか?

 のう、神様?
 いじわるなんかせず、わしを、連れていけ。
 そして、二人を返してくれ。
 お願いじゃ。
 裂かれてもいい、消えてもいい、それでもいいから、お願いじゃ。


246 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 01:06:49.57 ID:RC3PnoIfO



 わしは、な?
 ただあの二人が幸せであればそれで、それで……。

 それで、よかったのに――





249 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 01:08:27.94 ID:RC3PnoIfO





 シンと静まり返る店内に、二人。

/ , 3

 一人は、誰にも見えないようにそっと涙を零して。

(  ∀ )

 もう一人は、俯いて、カウンターテーブルのどこを見ているのか、視線を宙にさ迷わせる。

(  ∀ )「……その、二人の写真とか、さ、ある?」

/ , 3「ん?」

(  ∀ )「見たいんだ」

/ ,' 3「……あるぞ」

 一度だけ鼻を啜って、懐から黒い手帳を取り出し、そこに挟まれた一枚の写真を取り出す老人。

【(*´_ゝ`)(´<_`*)】

 ボロボロの写真の中、よく似た笑顔の二人。



251 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 01:10:46.68 ID:RC3PnoIfO

/ ,' 3「チビの時じゃが、よー似とるじゃろ?」

(  ∀ )「なぁ、じいさん、コレ、くれよ」

/ ,' 3「はっ、何を言っとるんじゃおま――」

(  ∀ )「くれ。いや、ください。ください。お願いします。お願いですから」

 どうしてそんなに……。

/ ,' 3「……」

 老人はそう言いかけて、止めた。
 ふぅっと一つ、ため息。

/ ,' 3「何が何だかわからんが、写真はやらん。が、このままわしが持っていたら、もっとボロボロになる。だから綺麗にして、この店に飾れ。それなら良い」

 この青年の姿が、あまりにも、あまりにも痛々しく見えたから、老人は、写真を譲った。

(  ∀ )「ありがとう。ありがとうございます」

 ふんと鼻を鳴らして、老人は言う。

/ ,' 3「また来るからのっ! 写真を見に」



253 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 01:12:05.54 ID:RC3PnoIfO

 少し乱暴に扉を閉めて、老人は帰っていった。

(  ∀ )「……ごめんなさい」

 店主がそっと呟いたその言葉を、聞こうともせずに――




255 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 01:13:15.84 ID:RC3PnoIfO





――大丈夫か?

――俺達が助けてやるからな!

――なんせ俺達!

――流石なんだからな!



 【/ ,' 3のおはなし:やさしいばかむすこふたり】



273 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:10:51.14 ID:RC3PnoIfO

 【(  ∀ )のおはなし】


( ∀ )

 ごぉっと、風が吹く音。
 真っ赤な炎が、うねって、俺の周りを飛んでいた。

 ただ、遊んでいただけだった。
 夜に父さんの書斎に忍びこんだ。
 父さんが大切にしていたデュポンライターのコレクション。

 それで俺は、遊んで――



274 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:11:53.55 ID:RC3PnoIfO
 火が回るのは、本当にあっという間だった。
 煙、煙、煙。
 苦しくて、立てなくて、息ができなくなって、俺は倒れた。

「モララー! モララァァ!」

 父さんが、俺の名を呼んで、床を這って近付いてくるのがうっすら見えた。

 足を切ったのか、歩けない父さんは、床に倒れた俺に覆いかぶさって――

「お前は父さんが守るから! 絶対に!」

 絶対に、絶対にって、何度も何度も言っていた。

(;ー∀・)「か、母さんは!?」

 大きな父さんの体の下で、俺は必死になって声を出した。

「あいつは、くっ……あいつはもう……ダメだ」

 えっ?
 そう聞こうとしたけど、声が出なかった。
 大きな大きな柱が、父さんの背中に倒れてきたから。

(;ー∀・)「父さん! 父さん!」


276 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:12:45.86 ID:RC3PnoIfO

 父さんは、返事をしなかった。
 もう二度と、口を開くことはなかった。

(;ー∀・)「く……」

(;ー∀・)「ご………ごめ」

(;ー∀;)「ごめんなさいッ! 父さん! 母さん!」

 父さんの体の下で、ずっとずっと謝り続けた。

――ん?

――誰かいるのか!?

――大丈夫か?

 その声を聞いたのか、二人の男が、俺の近くに現れた。
 狂った様にごめんなさい、ごめんなさいと謝り続ける俺を、二人は助けてくれて。



277 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:14:22.02 ID:RC3PnoIfO

 だけど、だけど。

――こりゃマズイ。

――逃げ道が……あちゃー。

――なぁ、この子だけでも……さ。

――父さんには悪いけど、そうだな。

――じゃあ、完全防御だ。ATフィールド並みのやつ。

――あぁ、火の粉一つ、この子に触れることは許さない。

――できるか?

――できるさ。いや、やるんだ。必ず、な。

――そうだな。やろう。必ず、やれる。

――なんせ俺達!

( ´_ゝ`)「流石なんだからな!」(´<_` )

 そこで、俺は意識を失った――



279 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:16:04.51 ID:RC3PnoIfO





( ・∀・)「ね、遊ぼう」

 その日以来――

「うわぁ、悪魔の子だ! 逃げろー!」

 俺は一人になった。

「いくら財産があっても、あんな子を引き取るのはねぇ」

 総じて俗に言う“お金持ち”ばかりだった一族は、お金よりも安全を選んだ。

( ・∀・)

 まるで隔離するかの様に、親戚が借りた小さな家で、ずっと一人。


281 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:18:00.57 ID:RC3PnoIfO

( ・∀・)「緑茶、おいしいや」

 独り言ばかり。
 笑うことも、泣くことも、なんにも無くなった。
 常に半笑いの表情が、俺にとっての“無表情”になった。

 俺は、家を燃やした。
 四人の大人を、殺した。
 俺が殺した。

 頭の中を駆け巡る思いは、そればかり。

(;ー∀ー)「僕がいなければ、僕がいなければ」

 そうやって、眠れない日が続いた。



284 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:20:59.43 ID:RC3PnoIfO

 どこかで、誰かに、話を聞いてほしい。
 聞くだけでいいから、誰かに話を聞いてほしい。

 毎日毎日、そんな事ばかりを考えて。

( ・∀・)「僕はさ、人殺しなんだ」

 誰もいない壁に向かって、そう話した。

( ・∀・)「きっと怒ってるよね」

( ・∀・)「僕に、人から好かれる権利なんて、無いよね」

 壁は、何も答えてくれなかった。



286 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:22:31.27 ID:RC3PnoIfO





( ・∀・)「暇だなぁ」

 それが口癖になる頃は、既に成人していた。
 友達はいた、彼女だって、いる時はいる。

 だけどいつも俺は、人との間に壁を作っていた。

 友人が一人事故で死んで、誰もが泣いている中、俺は一人半笑い。
 気色悪いと、知らない人に殴られた。

 半笑いの無表情で、彼女に「愛してる」と言った日は、気持ち悪いと鞄で叩かれた。

( ・∀・)「わからねぇんだもん」

 それが、全てだった。



287 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:24:14.94 ID:RC3PnoIfO

 だけどある時、ふと気付いた。

( ・∀・)「話を聞こう」

 そう思った。
 それはどこか壊れてしまった自分の為であり、また、かつての自分の様な人がどこかにいるなら、話を聞いてあげよう、そんな風に、考えた。
 今は使われていない小さなお店を買い取って、なんとなく話を聞くにはバーだろうと、内装をバーっぽくした。
 更に街中の至る所に、ビラを貼りまくった。

『モラモラ悩み相談室! 無料で貴方の話を聞きます!』

 最初は、散々だった。
 なにも知らないから。
 本当に俺は何も知らないから。

「なにここ?」

 扉の開く音がしても――

( ・∀・)「あ、えっと」

 戸惑うばかりで。


292 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:31:32.95 ID:RC3PnoIfO





( ・∀・)「緑茶がうまい」

 また数年経って、慣れた様な、慣れていない様な。
 時々は、人が来る。

「こんにちは」

( ・∀・)「はいこんにちは」

 俺は、表情を知らなかった。
 人が来た時、どんな顔をすればいいのか、なんて言えばいいのか。
 わからなかったから、いつも言葉を返すだけ。

 そんな自分が気持ち悪いと、やはり逃げる人もいたけれど、時々は、話をしに人が来る。


293 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:35:54.12 ID:RC3PnoIfO

 困っていること。
 飼っているペットのこと。
 好きな人のこと。
 悲しかったこと。
 子供のこと。
 自分のこと。
 ひみつのこと。

 数年の間、沢山の話を聞いてきた。
 そして、少しだけ、少しだけ感情を取り戻した様な気がしていた。

 あのじいさんが、やって来た日までは――


294 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:36:46.44 ID:RC3PnoIfO





(  ∀ )

 写真立ての中、一枚の写真。

【(*´_ゝ`)(´<_`*)】

 朱い頬をした、双子の写真。
 小さかった自分を助けた時、二人は大人だった。
 これはいつの写真だろう?
 どんな風に、生きていたんだろう?

 もしも自分を助けなければ、今頃は――

 本当に、本当に。

 ごめんなさい。



【(  ∀ )のおはなし:ほんとうにごめんなさい】


295 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:38:03.12 ID:RC3PnoIfO

 【みんなのおはなし】


(  ∀ )

 朝になっても。
 昼になっても。
 夜になっても。

 店主はずっと、動かない。
 写真を受け取った日から、既に三日は過ぎていた。
 ただ黙って写真を見つめて、何も言わずに。

( ^ω^)「なにしてるお?」

(  ∀ )「……ん?」

( ^ω^)「死んだのかお?」

(  ∀ )「……いや、生」


296 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:41:17.30 ID:RC3PnoIfO

( ^ω^)「死んでるなら、殺すお」

(  ∀ )

(  ∀ )「えっ」

 太った青年は、懐からバットを取り出し、それを思い切り振り上げて――

(  ∀ )

( ;・∀・)「えぇぇぇぇぇ!?」

( ^ω^)「よいしょおぉぉぉぉぉお!!!」

 バットは、店主の顔を掠め、ゴンッと音を立てて床の一部を破壊した。

( #・∀・)「お前なにしてんだよイキナリッ!」

( ^ω^)「イキナリ、じゃないお、もう三日連続で、来てるお」

( ・∀・)「えっ?」


297 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:45:30.66 ID:RC3PnoIfO

( ^ω^)「ぽけーっとして、ずっとぽけーっとして、僕の嫁の自慢も聞きもせず」

( ・∀・)「そうなの?」

( ^ω^)「だお」

 まぁ聞きたくないけど、と言いかけたが、太った青年の言葉がそれを遮った。

( ^ω^)「さ、話すお。キミの話」



298 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:48:38.14 ID:RC3PnoIfO

 それは長い間、店主が聞きたくも聞けなかった言葉で――

( ^ω^)「少しぽっちゃりさんだけど、僕の耳がキミの話を聞くお」

――僕の話を聞いてくれたお礼だお。

 それが嬉しかったのか、店主は一度、ハッと口だけで笑って――

( ・∀・)「ぽっちゃりどころじゃ、ないだろ」

 ムッと怒る青年の言葉を無視して、店主は語る。

( ・∀・)「俺、さ」

( ^ω^)「ほんほん」


302 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:56:09.52 ID:RC3PnoIfO

 ぎこちなく――

( ・∀・)「――が、――でさ」

( ^ω^)「ほんほんほん」

 何かを吐き出す様に――

( ・∀・)「それで……俺は」

( ^ω^)「なにそれちょべりぐぅ」

 言葉を探す様にして――

( ・∀・)「――だったんだ」

( ^ω^)「ぐーすかぴーすか」

 全てを、話した。


304 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:57:52.65 ID:RC3PnoIfO

( ・∀・)

( ^ω^)「ぐぐぐーすすすーかかかーぴぴぴー」

( ・∀・)「えっ寝てる」

( ^ω^)「話はわかったお」

( ・∀・)「あっ起きてた」

( ^ω^)「就職、するお」

( ・∀・)「えっ話の脈絡って知ってる?」

( ^ω^)「バーテンダーになるお」

( ・∀・)「あっこの人もうダメ――」

 ん? と一言。

( ・∀・)「バーテンダー?」


305 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 03:59:34.91 ID:RC3PnoIfO

( ^ω^)「キミの今している事を、仕事にするんだお」

( ・∀・)「なんで?」

( ^ω^)「自分の行動を思い返してみるお。キミは人の話を隅々まで聞いてるお。それは普通の人ならとっても難しいことだお。だけどキミは、それが当たり前にできてるんだお」

( ・∀・)「?」


306 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:00:41.79 ID:RC3PnoIfO

( ^ω^)「ま、始めるお」

 ドンッと音を立て、カウンターテーブルに置かれた大量の本。

( ^ω^)「読め」

( ・∀・)「えっ嫌――」

 嫌だと言いかけて、店主は思い出す。
 もっと沢山の、しかも内容がえらい事になってる本の山を、自分は読んだことがある、と。

( ・∀・)「いけるかも、しれない」

( ^ω^)「頑張るお」



309 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:02:34.44 ID:RC3PnoIfO

 時間をかけて、勉強して、時々――

川*゚ -゚)「モラたん! 読んで!」

( ・∀・)

川*゚ -゚)

( ・∀・)

川*>ー<)

(ヽ=∀=)「クーにゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!おっぱい揉ませてっ!! おパンティー脱ごう? ね?」

川*>ー<)「いやんもぅモラたんのえっちぃ。手首切っちゃうぞっ」

(ヽ=∀=)「えっ」

川*>ー<)「えいっ」

(ヽ=∀=)「えっ待って痛いなにこれ赤いし痛いしはんぱなくいたぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」

 なんかえらい目に遭って。


310 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:05:00.94 ID:RC3PnoIfO

 また時々――


ミ,,゚Д゚彡「ようクソムシ」

( ・∀・)「お、ミジンコ並に脳みそ弱い奴ゃないか。怪獣取りにきたのか?」

ミ,,゚Д゚彡「ああ、ミトコンドリアのカスが怖い怖いって泣くもんだからよ」

( ・∀・)「あぁ怖い怖い。ほら、持って帰れよ。チンカスの切れ端、粗末な股間を慰めてもらえ」

ミ,,゚Д゚彡「うわ右手に投げるなっ! ……あーあ床に落ちちゃった」

( ・∀・)

ミ,,゚Д゚彡

( ・∀・)

ミ,,゚Д゚彡「……また来るから、洗っとけよ。まったく、今日は怪獣を引き取りにきたのに」

( ・∀・)(こいつほんとめんどくさい)

 めんどくさい奴とじゃれあって。



311 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:07:44.21 ID:RC3PnoIfO

 またまた時々――

ミセ*゚ー゚)リ「こんにちわぁ」

( ・∀・)「あ、ねぇ君、この前の話アレ何――」

ミセ*゚ー゚)リ「ほら、パパだよ」

「パパー!」

( ・∀・)「えっなにこの子」

ミセ*>ー<)リ「あなたの子っ!」

( ・∀・)「えっ」

ミセ*゚ー゚)リ「あなたは、息子と生き別れになったパパ。息子と離れて寂しいあなたは、形見の車をお店に飾るの、そしてついに、可愛いミセリちゃんのおかげでパパと息子は再会して、だから、ミセリと結婚しよっ♪」

( ・∀・)「えっ嫌だ」


312 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:09:31.20 ID:RC3PnoIfO

ミセ*゚ー゚)リ「あ、じゃあお金ちょうだい。最近ケータイ小説人気無いの、だから生活費ちょうだい」

( ・∀・)「まぁ親子養うぐらいの金ならいくらでも」

ミセ*>ー<)リ「やったね! さぁ帰るよ息子よ!」

「うん!」

( ・∀・)「息子よ! って。女ってほんとこわい」

 女の怖さを体感して。


315 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:11:57.21 ID:RC3PnoIfO

 そしてそして時々は――

( ><)「ついに現れやがったか! 貴様は俺の愛刀・ペリカンソードの錆にしてくれるっ!」

( ・∀・)「ははっ。貴様には無理だ。なぜなら」

――俺は、増えるんだぜ?

( ><)「なにっ」

( ・∀・)(・∀・)(・∀・ )

( ;><)「なッ! なんだとッ!」

 こうなったら――


316 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:13:04.49 ID:RC3PnoIfO

( ・∀・)「待って、俺を話に登場させるのやめて、あと剣の名前ダサい」

( ;><)「ダサッ……ちきしょうなんです! 覚えてやがれ!」

( ・∀・)「はいはい覚えてる覚えてる」

( #><)「街中でお前の親見掛けたら、できるだけ残酷な方法で毛穴という毛穴から血出させてやるからなっ!」

 チクショオォォォォォォォッッ!――

( ・∀・)「俺もう親いないし、あいつほんと危ない」

 若者の心の闇に触れて。



318 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:15:45.43 ID:RC3PnoIfO

 そしてそして――

(*'A`)「イケメンくぅぅふぅぅぅん」

( ・∀・)「あっ帰って」

('A`)「は? なにこの扱いの差? マジお前今から――」

( ・∀・)「えい」

('A`)「あっ待って体のどっかがぽきって鳴ったぽきって痛い帰る帰る帰るからやめてマジやめて」

( ・∀・)「また来たら今度は大事な所ぽきっていわすからな」

 凄まじい勢い邪魔な、ゴミの香り漂うオカマを成敗した。

320 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:17:55.48 ID:RC3PnoIfO

 あっという間に時は過ぎて、店主は、本当にバーの店主になって――

『モラモラ悩み相談室』

 そこは、本当の意味でのバーになった。

( ・∀・)(名前まんまかよ)

 ま、始まりがコレだからいいか、な――



321 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:19:30.70 ID:RC3PnoIfO





 少しだけ賑わう店内に、バーテンダー姿の青年が一人。
 そこに、訪れる一人の老人。

/ ,' 3「良い店、じゃの」

( ・∀・)「……あ」

/ ,' 3「扉も、良い音じゃ」

 それはいつかと同じ様に、きぃ、と鳴る扉を、開けたり閉めたり。

/ ,' 3「話はの、聞いた。まさかお主がの」

( ・∀・)「あの、あの……本当に、ごめ――」

/ ,' 3「許さん死ね馬鹿このうんこたれ」

( ・∀・)「えっ」


327 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:31:53.43 ID:RC3PnoIfO

 ふぉふぉふぉと笑って、老人は言う。

/ ,' 3「裂いてやろうと思った。殺してやろうと思った」

( ・∀・)「……」

/ ,' 3「しかしの」

【(*´_ゝ`)(´<_`*)】

――お主の後ろ、馬鹿二人がいるから、の。

/ , 3「あの二人の前で、そんな事はできんわい」

 言って、一滴だけ、涙を流した老人。

( ・∀・)「……」

 店主は何も言えず、しかししっかりと老人を見つめ。

/ ,' 3「強く、なったようじゃな」

( ・∀・)「少しは」

/ ,' 3「もっともっと強くなれ」


330 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:34:36.88 ID:RC3PnoIfO

――お主の中には、息子二人が生きておる。

( ・∀・)「じいさん……」

/ ,' 3「おじい様じゃ! 馬鹿者が!」

 そして、老人は立ち上がる。

/ , 3「今日は飲まんっ! また来るから、息子二人と酒を交わしに来るから、腕を磨いておけっ! 馬鹿者が」

 そう言って、また乱暴に、しかし扉を閉める時だけは、きぃ、という音が聞こえる様にゆっくりとした動作をして、老人は去って行った。

( ・∀・)「酒……か。頑張る、頑張るよじいさ……おじい様」

 店主はそう呟いて、仕事を再開した。



 【みんなのおはなし:はなしをきいてくれたから】

331 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:38:12.02 ID:RC3PnoIfO
少しすみません。
誤字だらけだorz


最後
【みんなのおはなし:きみがはなしをきいてくれたから】
にしたのにorz
めっちゃ悔しい。

投下前に読み直す→修正する→投下→さる→えっ→待つ→焦る→ようやく投下→修正できてない→あっ

これがとても多いです。
誤字など、お目汚し本当にすみません。

支援などありがとうございます。

では、えぴろーぐ投下します。

333 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:40:30.60 ID:RC3PnoIfO

 【えぴろーぐ】


( ^ω^)「こんにちはだお、いつまで経っても嫁とラブラブな僕が来たお、聞け。な?」

( ><)「ぐッ……あの時、龍に喰われた右腕が……まさかここはあの秘密番号【シークレットナンバー】のアジトか! ならば俺の炎殺剣で――」

(*'A`)「イケメンくぅぅふぅぅぅん! あなたのピーをピーにしにきたわぁぁぁ!」

ミセ*゚ー゚)リ「可愛いミセリは愛しのダンナに会いにきた。でも私達は運命に弄ばれた、可哀相な天使達。パパ、生活費ちょうだい」

ミ,,゚Д゚彡「よう生ゴミにも劣るキチガイ。今日こそ怪獣を引き取りにきた。さぁ返せ。あ、でも今日は胃の調子が悪いからやめとこうかな」

川*>ー<)「モラたん! 読んで! 読まないとモラたんの股間にあるソレをちきちき、って鳴るアレで輪切りにして食べちゃうぞっ!」

/ ,' 3「酒、そろそろ飲んでもいいかの? 馬鹿息子二人は元気かの?」

( ・∀・)「いらっしゃいませ、お客様方。あっ、一人は帰って、帰らないとぽきって鳴らすよ」



336 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:43:10.43 ID:RC3PnoIfO

 一人がキャアっと言って逃げた後、一瞬、おぉっと声があがり、直後にウーンと皆が唸った。


( ・∀・)「なに?」



「表情が悪い」





337 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:45:22.04 ID:RC3PnoIfO

 皆が、口を揃えてそう言った。

( ・∀・)「あ、それなら――」

――色んな話を聞いて、ほんの少しだけ強くなれたバーテンダーがいる――


「えー、そんな顔?」


 まだまだ課題はあるけれど。


――沢山の笑顔と――


「まぁ、それはそれで、いいんじゃない?」


――愉快なお話が集まる、そのお店――



338 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:46:53.48 ID:RC3PnoIfO

「こんにちは」

 きぃ、と鳴らして扉を開いた、客が一人。

 その先に――



( *・Åー)「いらっしゃいませ、お客様。ご注文をどうぞ」



 新米バーテンダーの、とても愉快な笑顔? があった――





339 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:48:40.76 ID:RC3PnoIfO



( *・Åー)それはとても愉快なバーテンダーとお話達、のようです



 【おしまい】



342 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 04:55:53.59 ID:RC3PnoIfO
 【あとがき】

まさかまさか、間の2時間を抜いても、完結までに6時間もかかるとは思いませんでした。
眠たい中、支援、感想など本当に本当にありがとうございます。

終盤、さる連発で泣きそうになりました。
次回からは少し投下速度を落とそうと思います。

前回の【意地っ張りが見る粉雪】は、初めての投下という事もあって「読んでもらいたい」という思いが強かったですが、今回は書きたい事を書きたいだけ書きました。楽しかったです。

質問などありましたら、残っている間はちょくちょく覗きに来るので、気軽に書いてください。

では、またどこかで。
ありがとうございました。

えっ

350 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 05:54:25.71 ID:RC3PnoIfO
 【追記】

私は仕事で絵本や舞台、映画などの脚本や台本を書いてまして、ギリギリご飯を食べていけるくらいですが、まだまだ浅いため&自分の好きな世界観が幼稚というか絵本調でがっちりハマッてしまっているため、話の展開や表現が似たり寄ったりになります。

ブーン系はまだ二作目ですが、設定やネタは沢山あっても、表現や世界観という意味では既に限界を感じました。

だから次回も粉雪や今作と似た様な世界観の話になりますが、近い内に書くつもりですので、その時はよろしくお願いします。

乙が凄い嬉しいです。こちらこそ乙です。
それではまたどこかで。
ありがとうございました。

356 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 06:24:00.80 ID:RC3PnoIfO
俺、作者じゃないけど、この作者さ、シューとモララーとフサギコが大好きなんだよ。

なのにこの作者、今作にシュー登場させるのすっかりこってりじゃがりこ風に忘れてやがんのwwwww

シュシュたんシュシュ言ってんのに忘れるとかwwwwあwwwりwwwwえwwなwwwwいwwww

あっ眠い寝よう。
まぁ俺作者じゃないからID見んなよ。
シューの存在忘れてたとか悔しいので、次はシューが大活躍する話を書こうと今決めました。
おやすみなさい。

えっ

355 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 06:18:14.17 ID:qz8X+RJlO


フサギコが未だによくわからない…

357 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 06:29:48.45 ID:RC3PnoIfO
>>355
フサギコはかなーり素直じゃない青年です。
デレの話を最後に出すことによって「この話は嘘だよ」ってアピールしたかったわけです。
でも、母ちゃんに服を買ってたり右手が使えなかったり、モララーにはバレていて。

素直じゃないフサギコは自分と相性の良いそんなモララーの存在が嬉しくて、母ちゃんから貰った怪獣を店に置く→モララーに会いたいなんて言えないから、怪獣を引き取りに「また来るよ」というわけです。

締めの【たいせつなひと】は、話中ではデレになってますが、本当は母ちゃんなんですね。
フサギコ、良い子。

わかりにくくてすみません。

358 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 06:45:20.81 ID:HTnwK6qS0
フサギコの解説ついでにミセリの話がよくわかってない俺に解説頼めませんか

359 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 06:56:58.41 ID:RC3PnoIfO
>>358
ミセリはわかりやすく言えば物凄く計算高い女の子です。
実はミセリには知らない男との間にできた子供がいて、話の後、ミセリは“車のおもちゃ”を置いていきます。
モララーはそれの意味がわからない。

で、終盤の話ですが、また現れたミセリは“自分で作った話”を子供に聞かせて、モララーがパパだと仕立てあげます。
その時に、車のおもちゃを引き合いに出すわけです。

でも実はただ生活費が欲しいだけっていう、本当に計算高い女の子です。
ミセリ、とんでもない女。


360 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 07:00:49.97 ID:RC3PnoIfO
ほんのり潜ませた設定ですが、モララーの元へ来た人々は、みんなキャラが濃いです。
それはつまり“普通の人なら”逃げ出す様なキャラばかりです。
だけど、ブーンが言った様に人の話を隅々まで聞くのが当たり前なモララーは、全ての話を無意識ながらもきちんと聞きます。

だからこそ、皆がモララーの元へ集うというわけです。

質問ありがとうございました。
描写力や表現力をもっと磨きます。

361 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 07:06:52.88 ID:RC3PnoIfO
含みを持たせる表現が大好きですが、なかなか難しいですね。

では、本当に寝ます。落ちるまではちょくちょく覗きにきますね。
ありがとうございました。

379 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/11/01(月) 17:09:10.04 ID:m/Yg8necO

ドクオの落とし物ってあれなに?

380 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 17:18:05.68 ID:RC3PnoIfO
まだ残ってた、嬉しい。

>>379
川*>ー<)「コンドームだよ!」

387 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 18:52:39.33 ID:RC3PnoIfO
今自分で読み返していますが、誤字脱字めっちゃ多いですね。ほんとすみません。
それ一つで萎える人もいるので、ほんとに気をつけます。

例えば>>31でブーンが「就職しろ」と言ったのは>>305の様な思いがあったからです。
そういう小さな伏線を至る所に潜ませていますが、やはり客観的に見ると伝わりにくいですね。
私は心理描写が多過ぎる作品が嫌いで、書く時も心理描写をできる限り少なくするのが好きです。
例えばアリスに出てくるチェシャ猫の様に、“読み手に悟ってもらう”また“読み手により印象が変わる”タイプのキャラを作り出すのが好きなのですが、ファンタジー要素の無い話でそういうキャラを作るのはなかなか難しい事に気付きました。
書いて楽しかったけど、少しだけ悔しさが残りました。

まぁしかし、関西生まれ厨二病育ち、痛そうな奴は大体友達だった私は、クーやビロードの話が1番書きやすかったです。
長文失礼しました。


402 名前: ◆DUPgl7ajSA :2010/11/01(月) 23:09:25.74 ID:RC3PnoIfO
プロといっても脚本や戯曲、台本なので、小説はド素人です。
自分の世界観や表現をゴリ押しで書いているだけで、純文学を書けと言われたらわたしハゲちゃいます。
本当に好き放題書いてますから自分はとても楽しいですが、実力は卑下ではなく純粋にまだまだだと思っています。
まぁ何を目指すわけでもないので、自分と読み手の方が、軽いノリで一晩でも楽しめばそれでいいと、個人的には思います。

沢山の感想ありがとうございます。

日付変わった深夜から、若しくは明日の夕方辺りから次の作品を投下しますので、このスレは落としちゃって構いません。

そしてこっそり粉雪を検索したら、まとめてくださった方がいて凄く嬉しかったです。ありがとうございます。

それではまた。


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