mesimarja
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川д川おばけやしきのようです
6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 16:06:38.44 ID:kXlAg+eLQ
>>1
ありがとうございます

このスレは、

~~~~~~

541:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2010/12/30(木) 15:38:45.33 ID:kXlAg+eLQ
(前略)

今日も今日とて代理スレ立てを頼みたい

スレタイは自由に決めてくれ
即興・ながらで書いていく

スレタイに使うAAはテンプレ1か2の奴で


こっそり主張しておくと、ホラーっぽいのが書きたい


お願いします

~~~~~~


という試みのもとに立てていただきました
ながらで、ゆっくりゆったりじっくりのそのそ進めていきます


7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 16:10:06.52 ID:kXlAg+eLQ


※※※※※※※※※※※※※

もしかしたら、閲覧注意?

※※※※※※※※※※※※※





ながらだから、どうなるかは分からないけど




11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 16:22:31.24 ID:kXlAg+eLQ

川д川「……」

( ・∀・)「それじゃあ、失礼しまーす」

川д川「あ、はい……」

 引っ越し業者の人が、ぺこりと頭を下げて出ていった。
 彼を玄関先まで見送って、私は部屋の中へ振り返る。

 ちょっと古いアパートの一室、1DK。

 今日から私が住む部屋だ。

川д川「……」

川д川「なんだか、妙な感じ……」

 ねっとりした空気。
 湿気かな。

川д川「とりあえず、荷物片付けなきゃ……」





*****



13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 16:27:00.70 ID:kXlAg+eLQ


     いたい  いたい







             川д川おばけやしきのようです







   やめて ねえ
                  あ





 ぬちり

 ごとん



16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 16:36:35.37 ID:kXlAg+eLQ



川д川


 ぴちち。窓の外で、鳥が鳴いていた。

 まだ片付いていない段ボールが、部屋の隅に積んである。

 ぼうっとしたまま、思考。

 そうだ、昨日、ここに越してきたんだ。

川д川

川д川「……やな夢」

 初日から、嫌な夢を見た。


 子供の「やめて」と泣き叫ぶ声が、ひたすら聞こえてくるのだ。
 視界は真っ暗で。
 ……なんだか、とても、不快な夢だった。



21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 16:48:21.19 ID:kXlAg+eLQ

 顔を洗って、気分を変えよう。
 そう思い、ベッドから下りる。

川д川「……?」

 この部屋とキッチンは、木製の枠に型板ガラスが嵌め込まれた引き戸で
 遮られている。

 そのガラスの向こうを、何か、黒いものが過ぎった気がした。

川д川(見間違いかな)

 引き戸を開けてみるが、何の変哲もないキッチンしかない。

 気のせいということにして、洗面所へ向かった。





*****




26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 16:59:11.14 ID:kXlAg+eLQ



(゚、゚トソン「それは、幽霊ですね」

川д川「トソちゃん、またそれ?」

 ――お昼。大学の、とある一室。

 部屋の四隅には、大量に積み上げられた本。その大半が漫画。
 中央に置かれたテーブルと、8つの椅子。

 そこに向かい合うように座っているのは、
 私、山村貞子と、

(゚、゚トソン「間違いなく幽霊でしょう!」

 どんと机を叩いて声を荒げる女の子、都村トソン。
 私はトソちゃんと呼んでいる。

(゚、゚*トソン「殺された子供の怨念! 部屋に住み着いた悪霊!
      これはもう確定的に明らかうっひょーwwwwwwwwww」

川д川「あ、うん」

 テンションが気持ち悪い。



30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 17:17:48.09 ID:kXlAg+eLQ

 ――ここは「オカルト研究会」の部室。
 オカルト研究会とはいっても、主な活動はメンバーが集まってぐだぐだするぐらい。

 一応言っておくと、私はそういったものには興味が無い。

(゚、゚*トソン「フヒッwwwこれはいかんwwwwwこれはいかんぞえwwwwwwwwww
      今度貞子の家に行かねばwwwwwwwwww」

 このオカルトマニアな友人に、道連れにされただけだ。
 テンション気持ち悪っ。



 ――トソちゃんは、出会いからして変だった。
 今年の春、入学式の日。

   ―― (゚、゚トソン『もしや……本物の幽霊の方ですか』 ――

 何でも、長い前髪をだらんと垂らし、
 周囲の人々から離れた場所に佇んでいる私の姿が、
 本物の幽霊に見えて仕方がなかったらしい。

 この髪型は昔からのものだし、人と話すのが苦手だから離れていただけなのに。
 ていうか失礼すぎる。それで仲良くなった私も私だけど。



32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 17:30:20.51 ID:kXlAg+eLQ

川д川「はあ……」

(´・ω・`)「どうしたんだい、貞子ちゃん」

川д川「あ。こんにちは、ショボン先輩」

(゚、゚トソン「こんにちは! ちょっと聞いて下さい、貞子の新居がですね」

(´・ω・`)「あ、そういえば引っ越したんだっけ。どうだった?」

 部室のドアを開けて現れた男の人。
 私達の一つ上の先輩、ショボン先輩だ。
 この研究会の一員でもある。

(゚、゚*トソン「それがwwwww幽霊がwwwwwwwwww」

(´・ω・`)「ほう、幽霊」

 ショボン先輩の目がきらりと光った、ように見えた。

(´・ω・`)「詳しく聞かせてもらおうか」

 トソちゃんの隣、私の左斜め向かいの椅子に、腰掛け、ショボン先輩は腕を組んだ。



37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 17:50:17.00 ID:kXlAg+eLQ

 夢の内容と「見間違い」について説明すると、
 ショボン先輩は、ふうん、と呟いた。

(´・ω・`)「夢は夢だし、引き戸の向こうのものだって、錯覚かもしれないよね」

(゚、゚トソン「先輩つまんないです」

(´・ω・`)「……貞子ちゃんは君と違うんだから。
      引っ越し早々不安になるようなことを言わないの」

(゚、゚トソン「でも、」

 溜め息をついて、ショボン先輩は後方に体を捻った。
 そこには、小さめの冷蔵庫がある。
 扉を開け、何かの箱を取り出す。

(゚、゚トソン「やっぱりそういうのは幽rむぐ」

 その箱からシュークリームを出して、ショボン先輩はトソちゃんの口に突っ込んだ。

(゚、゚トソン「こんなもので私が黙るとモグモグお思いですかモグモグ」

(´・ω・`)「黙っていられるなら、もう一つあげよう」

(゚、゚トソン モグモグ



40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 18:04:14.78 ID:kXlAg+eLQ

(´・ω・`)「貞子ちゃんもどうぞ。朝に買ってきて、ここで冷やしてたんだ」

川д川「あ、ありがとうございます」

(*^ω^)「みーんなー! 明日からはー?」

ξ*゚⊿゚)ξ「ふーゆやーすみー!! イェイイェイ!!」

 そこへ現れる、やかましい2人組。
 ショボン先輩と同学年で、男の人が内藤先輩、女の人がツン先輩という。

(*^ω^)「試験はどうだったかなー?」

ξ*゚⊿゚)ξ「さーんざーん! イェイイェイ!!」

(*^ω^)「冬休みの予定はあるかなー?」

ξ*゚⊿゚)ξ「ぜーんぜーん! イェイイェイ!!」

(*^ω^)「今年はもう恋人作るの諦めたかなー?」

ξ゚⊿゚)ξ「おいそれは言うな殺すぞ」

( ^ω^)「ごめん」



43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 18:17:45.87 ID:kXlAg+eLQ

 ツン先輩はとても綺麗な人だけど、何だかノリがおかしいせいで
 あまり男の人が寄ってこないらしい。

( ^ω^)「おっおー、いざってときは、僕がツンを嫁にしてあげるおー」

ξ*///)ξ「ばっ、馬鹿! あ、あんたに嫁ぐぐらいなら死んだ方がマシなんだからっ!!」

(*//ω//)「ぼ、僕の方こそお断りなんだからっ!!」

( ^ω^)人ξ゚⊿゚)ξ「ダブルツンデレめんどくさーい! はぁいっ!!」

(´・ω・`)「お前らさっさと口を閉じてシュークリーム貪ってろ」

(゚、゚トソン「口閉じたら食べられないじゃないですか」

(*^ω^)「おーん! シュークリームだお!」

ξ*゚⊿゚)ξ「べ、別に嬉しくなんかないんだからっ!」

(*^ω^)「ぼ、僕だって!」

(*^ω^)人ξ*゚⊿゚)ξ「ダブルツンデr(´・ω・`)「黙れ」

 ……元気な人達だなあ。



45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 18:30:17.51 ID:kXlAg+eLQ



ξ゚⊿゚)ξ「へえ、さっちゃん引っ越したの」

川д川「はい……」

( ^ω^)「結構中途半端な時期に引っ越したおねー」

川д川「……色々あって」

 シュークリームを食べながら、引っ越しのことを話す。
 これ、クリームがあまり甘くなくて美味しい。

ξ゚⊿゚)ξ「色々?」

川д川「……」

 ――引っ越しの理由は、あまり、話して気持ちのいいものではない。
 思わず口を噤んでしまう。

(´・ω・`)「ほーら巻き毛、このシュークリームにはチョコクリームが入ってるぞ」

ξ*゚⊿゚)ξ「よこせ!」

 何かを察してくれたようで、ショボン先輩がツン先輩の意識を私から逸らしてくれた。
 ありがたい。



50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 18:44:22.55 ID:kXlAg+eLQ

 ――それから、話は休みの間の活動についてへと変わった。

 研究会の会長である3年生の先輩は、この時期忙しいようで
 ショボン先輩が代役を務めている。

 研究会メンバーは、この場に居る私達5人と、不在の会長の、計6人だ。


(´・ω・`)「まあ、活動っていっても……これといって、ねえ」

( ^ω^)「わざわざ決めるようなこともないおー」

(´・ω・`)「とりあえず来たいときに来て、漫画読むなり、ぼーっとするなり、
      各自ご自由にって感じで」

ξ゚⊿゚)ξ「適当! イェイイェイ!」

(´・ω・`)「巻き毛、口の周りがクリームだらけだぞ」

ξ゚⊿゚)ξ「マジか。トソちゃん、いやらしく舐め取って」

(゚、゚トソン「ゴクリ……」

(´・ω・`)「見苦しいからやめろ」

( ^ω^)「見苦しいってwwwあなたwwwwwwwwww」



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 18:59:59.48 ID:kXlAg+eLQ

(´・ω・`)「っつーことで、話し合いおしまい!
      帰るなりぐだぐだするなり、好きにしたまえ諸君」

ξ゚⊿゚)ξ「そういやジョジョ読み掛けだったわ。ないとー! 41巻取って!」

( ^ω^)「だが断る」

(゚、゚トソン「――あれ、貞子、帰るんですか」

 立ち上がった私に、トソちゃんが声をかけた。
 頷いて返事をする。

川д川「荷物の整理、終わってないから」

(゚、゚トソン「手伝いましょうか」

川д川「大丈夫大丈夫」

(´・ω・`)「じゃあ、これ。まだ2個くらい残ってるよ」

( ^ω^)「買いすぎwwwww」

 ショボン先輩が、シュークリーム入りの箱を渡してくる。
 結構ですと断ろうとしたけれど、引っ越し祝いだと微笑んでくれた。
 ありがたく貰っておく。



55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 19:16:04.37 ID:kXlAg+eLQ



*****


川д川「ただいま……」

 アパートの階段を上り、2階へ。
 一番奥、201号室が私の部屋だ。

 鍵を開けて中に入る。
 ただいま、と言っても、返事をしてくれる人はいない。

 玄関から真っ直ぐ伸びる廊下。
 廊下の左側にトイレ、右側にお風呂と洗面・脱衣所。

 そして廊下の先にはダイニングキッチンがあり、その奥に普通の部屋がある。

 廊下を進み、ダイニングキッチンに置かれた冷蔵庫にシュークリームの箱を入れた。

 荷物を片付け終えたら、ゆっくり食べよう。



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 19:21:23.10 ID:kXlAg+eLQ
ちょ、ちょっとシャワー浴びてくるね……///

63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 20:01:22.98 ID:kXlAg+eLQ
ただいま

1レス1レスにかかる時間がいつにも増して長いな、ごめん
いつも書くの遅いけど

今日中に終わらせたいからさっさと展開進めていく

65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 20:08:22.86 ID:kXlAg+eLQ


*****


川д川「ふう……」

 とりあえず、大体のところは終わった。
 こんなもんでいっか。

 外はすっかり暗くなっている。

川*д川「シュークリームー」

 シュークリームの前に、手を洗おう。
 引き戸を開けて、キッチンへ――

川д川「……あれ」

 ――冷蔵庫の扉が、開いていた。
 さっき閉め忘れちゃったのかな。

川д川「電気代が……」

 何てこったい。
 引っ越したばっかりで、ちょっとボケてるのかもしれない。



67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 20:23:52.54 ID:kXlAg+eLQ

川д川「……あれー……」

 ――冷蔵庫の扉だけではない。
 シュークリームの箱まで開いていた。

 厚紙で出来た、ケーキ屋さんでよく見るタイプの箱だ。
 きちんと閉めていなかったのだろう。
 きっとそうだ。……多分。

川д川「……」

 箱を出す。
 中を覗き込んで――どくん、心臓が跳ねた。


     『2個くらい残ってるよ』


 箱の中のシュークリームは、1個だけ。




73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 20:33:58.70 ID:kXlAg+eLQ

 ショボン先輩の勘違い。
 そういうことにしておこう。

 念のため家中を見て回ったけれど、侵入者はいなかった。
 いられても困る。

川д川「……トソちゃんの馬鹿」

 トソちゃんの「幽霊」という言葉が、頭に過ぎる。
 ちょっと、恐い。

 残ったシュークリームは食べる気になれなくて、
 申し訳ないけれど、ごみ箱に捨てた。



*****


川*д川「ふんふーん」

 お風呂。
 湯舟はあまり広くないけれど、あったかいお湯が気持ちいい。

川*д川「はあ……」



76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 20:45:19.08 ID:kXlAg+eLQ

 こんなに伸び伸びとした気分でお風呂に入るのは久しぶりだ。
 前の家じゃ、

川д川「……」

 ……。

 ――前の家じゃ、覗かれているのではないかという不安で一杯だったから。



 私は、トソちゃんの言うように幽霊みたいな見た目をしている。
 他人に自分の瞳をさらけ出すのがどうにも苦手で、いつも前髪で隠しているのだ。

 こんな姿だから男の子と仲良くなったことはないし、
 寧ろ嫌われながら生きてきた。

 それなのに。

 今年になって、私に、ストーカーなんてものが出来た。

 そのストーカーは、前に住んでいたアパートの管理人さんの息子。

 立場を利用し、何度か私の部屋に忍び込まれたこともある。



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 21:11:40.44 ID:kXlAg+eLQ

 警察に言っても、証拠が無いだの何だのということで結局捕まえてもらえなかった。
 私は、たしかに私の部屋から出てくる彼の姿を見ていたのに。

 ――誰も助けてくれなかった。
 だから、引っ越した。
 前のアパートとはだいぶ離れた、この場所に。

 ここの管理人さんは女性だし、住んでいる人も、大体が女の人らしい。

 ……そうだ。

川д川「ご近所さんに挨拶しなきゃ」

 一応、挨拶回りのために洗剤を用意している。
 明日にでも行こう。

川д川「ふんふんふー……」

 10数えて、湯舟から出た。
 体が冷えない内に、部屋に――

川д川

 ぎくりとする。

 お風呂場のドア、磨りガラスの向こうに、一瞬だけ黒い影を見た。

 本当に一瞬。
 人間ぐらいの大きさの。

84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 21:22:01.40 ID:kXlAg+eLQ

川;д川「……!?」

 慌ててドアを開ける。

 誰もいない。

川;д川「……誰かいますかあ……」

 間抜けな声で問うも、返事は無い。

 ――錯覚。
 錯覚だ。
 今のは。

 おざなりに体を拭い、手早く服を着る。

 錯覚。気のせい。




 |><●>)


 一瞬ちらりと見えた、壁から覗く子供らしき姿も。

 気のせい。



91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 21:40:31.09 ID:kXlAg+eLQ



川;д川「気のせい、気のせい、気のせい!」

 部屋に駆け込み、頭を抱える。

 トソちゃんがあんなこと言うから、気にしちゃうから、
 だから、変な風に考えちゃうんだ。

 そうでしょう。

 また、冷蔵庫が開いているのも。

 おかしなことじゃない。

 閉めたと思い込んでただけ。

 ずっと開きっぱなしだったんだ。

 何もおかしくない。

 ごみ箱が倒れていて、

 中からこぼれたシュークリームに、

 半分くらい、食べられたような跡があるのも。




95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 21:48:48.05 ID:kXlAg+eLQ

川;д川「何で、何で、何で……何でなの、やだ、やだ……」

 そうだ。
 鼠でもいるんだ。
 鼠。

川;д川「あ、あはは……」

 何をこんなに怯えてるんだろう。

 また、何か変なことが起きたら、警察に行こう。
 それでいい。大丈夫、大丈夫。

川;д川「……トソちゃん……」

 携帯電話を持ち、トソちゃんにメールを送った。
 『何してる?』
 いつもは、用事がない限り私からメールを送ることはない。

 でも、今はどうしても誰かと関わりたかった。



96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 21:57:22.33 ID:kXlAg+eLQ

 『テレビを見てましたよ』

 案外速く、返事が来た。
 体から力が抜ける。

川д川「……ふふ」

 トソちゃんの、その優しい感じのする文章が私を安心させてくれた。


 『面白い?』


 『面白いです』


 『どんなの?』


 『心霊映像の特集をやってますね』


 『話変えよう』




99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 22:10:41.54 ID:kXlAg+eLQ

 しばらくトソちゃんとメールでやり取りして、
 眠気を感じてきた頃に切り上げた。

 すっかり恐怖は薄れていた。
 きっと、引っ越しで疲れているのだろう。

川д川「おやすみなさい」

 でも、一応、念のため。
 電気をつけたまま、ベッドに潜り込んだ。





*****




103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 22:18:04.74 ID:kXlAg+eLQ


    ――……り
   ずり      ずず
      ず



川д川「……」

 暗い。
 まだ夜か。

 目を覚ましちゃった。
 もう一回、寝よう。

川д川「……」

川д川(――え?)

 あれ?
 どうして暗いの? 電気をつけたままにしていたのに。

 それに、


      ずり   ずり ずず ず


 この音は何?

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 22:26:42.43 ID:kXlAg+eLQ

川;д川「……っ」

 私は壁を向いている。

 その音は私の後ろから聞こえた。

 音の発生源は、部屋の中に居る。


      ずず ずり


 引きずるような音。

 鼠。
 いや、もっと大きな何か。

川;д川

 どくどく、心臓がうるさい。

 音は、近付いたり離れたりを繰り返している。
 部屋の中を、回っている?



110 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 22:35:11.33 ID:kXlAg+eLQ

川;д川

 息が、荒くなる。

 気になる。

 見たい。

 見たくない。

 怖い。

 何?

 何がいるの?


 振り返りたい。

 振り返りたたくない。




      ずり     ずり
  ずずずず    ず




113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 22:43:52.89 ID:kXlAg+eLQ



川;д川「――……っ!!」



 勢いよく、振り返った。





 暗い部屋。目をこらす。




 ――何もいない。
 音は、止んでいた。




117 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 22:52:56.63 ID:kXlAg+eLQ

 肘をついて、僅かに身を起こす。
 改めて確認したけれど、やはり、音の原因らしきものは見付からなかった。

川;д川「はあ……」

 ほっとしたような、余計不安になったような。

 長い長い溜め息をついて、下を向く。


 ベッドの下から顔の上半分だけを覗かせている女性と、目が合った。










*****




121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 23:06:13.93 ID:kXlAg+eLQ



川;д川


 気付くと、朝になっていた。

 ――夢だった?





*****



 夢――かどうかは分からないけど――が気になるものの、
 とにかく挨拶に行かなければならない。

 洗剤を持って201号室を出る。
 まずは隣、202号室。

 ぴんぽん、チャイムを鳴らす。

川д川「……?」

 もう一度。
 しばらく待ってみるけど、誰も出ない。

122 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 23:15:13.53 ID:kXlAg+eLQ

川д川「まだ寝てるのかな……」

 もう11時になりそうだけど。まあ、生活サイクルは人それぞれだし。
 あるいは留守なのかもしれない。

 その隣、203号室に行く。

 ぴんぽん。

    「――はあい」

川д川(良かった、いた)

从'ー'从「どうしました~」

 ドアを開けて、若い女性が出てきた。
 20代前半、くらいかな。

川д川「あ、私、201号室に越してきた者で……ご挨拶に、これ」

从'ー'从「あ~、ありがとうございます~」

 にっこり笑う顔が、とても可愛らしい人だ。



126 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 23:26:29.49 ID:kXlAg+eLQ

川д川「あの、お隣りにも行ったんですけど、留守みたいで」

从'ー'从「202~? あそこ、誰も住んでないよ~」

川д川「え……」

从'ー'从「私も最近越してきたけど、そのときから誰も住んでなかったな~」

川д川「あ、そ、そうなんですか……。えと、ありがとうございます」

从'ー'从「こっちこそありがとうねえ、洗剤切らしてたの~。
     これからよろしく~」

川д川「はい、よろしくお願いします!」

 ……そっか、人が住んでないのか。
 それなら誰も出ないわけだ。

 ――さて、1階と2階はそれぞれ3部屋ずつ。
 次は下の部屋へ挨拶に行こう。



130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 23:35:57.36 ID:kXlAg+eLQ

 階段を下りて、1階。

 103号室のチャイムを鳴らす。

('、`*川「はいよー」

 若い女性。
 203号室の人と同じくらいか、少し上くらい。

 同様に挨拶を済ませて、次の部屋へ。

 102号室は管理人さんの部屋。
 ここには既に挨拶をしているから、その先、101号室に向かう。

 私の下の部屋だ。
 迷惑をかけることになるかもしれないし、しっかり挨拶しなきゃ。

 ぴんぽん。

 ……沈黙。

川д川「……まさかね」

 ここも空いてるなんてこと、ないよね。
 ……。



133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 23:44:50.43 ID:kXlAg+eLQ



从'ー'从「ああ、101も、誰も住んでないみたいだよ~」

 203号室をもう一度訪ねて、101号室について訊いてみた。
 やはり、あそこも空いているらしかった。

从'ー'从「私より少し先に越してきてたみたいだけど~。
     すぐに出ていっちゃったみたい~」

川д川「……そうですか……」

 管理人さんを除き、このアパートには3人しか住んでいないのか。
 そして、私の部屋の周りは空室。
 ――どうして?

川д川「……」





*****




134 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/30(木) 23:57:48.39 ID:kXlAg+eLQ



川д川「……」

 部屋に戻り、ぼーっとする。

 何なんだろう。

 偶然とは思うけど、気になる。

川д川(……)

 時計を見る。
 お昼になったばかり。

川д川「……外、行こう」

 あまり部屋に居たくない。

 そうだ、大学に行こう。





*****




137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 00:06:49.60 ID:gJLkrR1iQ





 部室の鍵は開いていた。
 誰か、居るみたいだ。

川д川「失礼します……」

 ショボン先輩か、内藤先輩か、ツン先輩かトソちゃんか。

 ドアを開けると、こちらを向くように座る男の人が居た。


('A`)

川д川「……あ……」


 会長――鬱田先輩。




141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 00:19:38.12 ID:gJLkrR1iQ

 漫画に目を落としていた鬱田先輩は、私に気付くと顔を上げた。

 細く、ぼんやりした垂れ気味の目が特徴的な人だ。

('A`)「ええっと」

川д川「や、山村です。山村貞子」

('A`)「山村さん」

 鬱田先輩の目が、私の腰辺りを見た。
 数秒そのままでいたかと思うと、再び漫画を読み始める。

('A`)「ガキ」

川д川「はい?」

('A`)「ガキが」

川д川「……子供ですか?」

 む、と小さく唸って、鬱田先輩は頭を揺らした。
 頷いた、のだろうか。



146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 00:36:35.70 ID:gJLkrR1iQ

川д川「子供がどうかしましたか……?」

('A`)「何か、ガキと因縁とかある?」

川;д川「い、因縁?」

('A`)「何でもいいけど」

川;д川「……無い、と思いますけど……」

 親戚に小さい子はいない。
 せいぜい従兄弟が私より年下なぐらいだけれど、その子も、一歳か二歳しか違わない。

 私の答えに、鬱田先輩は片眉を上げて「そう」と返した。
 納得のいってなさそうな顔。

('A`)「じゃあ、周囲の環境で大きく変わったことは?」

川д川「……えっと、引っ越し、とか」

('A`)「はあ。そう。ふうん」

川;д川「?」

 何なんだろう。



149 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 00:45:59.52 ID:gJLkrR1iQ

('A`)「じゃあ、それかなあ」

川;д川「何がですか」

('A`)「そこで、やらかしちゃったのかもなあ。怒ってるし」

 漫画を眺めながら、もそもそ呟いている。
 彼は何事かを理解しているのかもしれないが、私は全く分からない。
 ちょっと、苛々してきた。

('A`)「うーん」

 ぱらり。漫画のページをめくる。
 漫画か私か、どっちかに集中してほしい。

('A`)「食べ物」

川д川「え?」

('A`)「食べ物、粗末にしなかった?」

川д川「……」

 した。
 昨日、シュークリームを捨てた。



152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 00:56:09.57 ID:gJLkrR1iQ

('A`)「あ、ちょっと残したとか、そういうんじゃなくて」

川д川「しました。シュークリーム、捨てました」

('A`)「……ほーん」

 鬱田先輩は、かりかり、頭を掻いた。
 呆れたって感じの表情。

('A`)「多分、その部屋、お化け屋敷状態かもね」

川д川「……」

 この人、何を言ってるの。

('A`)「どこ?」

川д川「……え……」

('A`)「その引っ越し先。どこら辺にあるの」

川д川「――……ごめんなさい、言えません……」



155 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 01:10:55.19 ID:gJLkrR1iQ

 鬱田先輩の口が、への字に歪む。

川;д川「……あ、や、違……教えないようにって、警察の人が……」

('A`)「え……俺、警察にマークされてんの?」

川;д川「そうじゃなくてそうじゃなくてっ」

 ストーカーを捕まえてこそくれなかったものの、
 警察は、いくつかアドバイスをしてくれた。

 ――引っ越したら、しばらくの間は誰にも引っ越し先を教えないように。
 どこから情報が流れるか分からないから。

川д川「だ、誰にも言っちゃいけないことになってて」

('A`)「……」

 溜め息。
 機嫌を損ねちゃった?

川д川「ごめんなさい……」

('A`)「別にいいけど」



158 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 01:20:45.15 ID:gJLkrR1iQ

('A`)「まあ、頑張って」

川д川「……はあ……?」

 漫画を閉じて、鬱田先輩は腕時計を見た。
 「帰らなきゃ」と呟き、立ち上がる。

('A`)「それじゃあ」

川д川「あ、さようなら……」

 鬱田先輩が部室を出ていった。

 残ったのは、私1人だけ。

川д川「……」




 多分。

 ここで、私は間違ったのだ。



*****



163 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 01:33:14.74 ID:gJLkrR1iQ



 夕方。

 大学を出て、帰路につく。

 アパートのすぐ近くにある『VIPマート』で色々買い込んだ。
 明日のご飯に使う材料とか、好きなお菓子とか。
 帰ったら、すぐにお菓子を食べるつもりだ。
 少し気分が重い。好きなものを食べて元気を出そう。



川д川「ただいま……」

 ――おかえりなさい。
 そう聞こえた気がして振り返ったけれど、誰もいなかった。

 ……空耳、空耳。



166 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 01:44:31.33 ID:gJLkrR1iQ


 部屋に上がって、ダイニングキッチンへ。
 『VIPマート』の袋を床に置き、中身を冷蔵庫に移そうとして。

川д川「……」

 冷蔵庫が開きっぱなしなのに気付いた。

川д川「……壊れてるのかな」

 多分、そうだ。
 開きやすくなっているのかもしれない。

 まず、袋からお豆腐を出して――

川д川

 手が、止まった。

 開きっぱなしの冷蔵庫。
 その中、入れておいた食料と飲み物。

 全てが開封され、ぐちゃぐちゃになっていた。

 まるで。
 食い荒らしたような。



169 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 01:51:12.92 ID:gJLkrR1iQ

 力任せに扉を閉め、キッチンを出た。

 引き戸を開けて部屋に飛び込む。
 冷蔵庫を見たくなくて、キッチンと部屋を仕切る戸を、
 目一杯、全力で、叩きつけるように閉めた。

 何。

 あれは何。

 鼠に出来ることじゃない。

 あんなの。

 人間がすることだ。


川;д川「嘘、嘘、嘘、嘘!!」


 何で何で何で何で何で。


 後ろから。

 キッチンから。

 袋を漁るような音が、するの。

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 01:58:39.94 ID:gJLkrR1iQ

 がさがさ。

 ぴりぴり。

 ぐち、ち。


 あれは?
 お豆腐のパックを開けて、食べている音かな?

 ぐちゃぐちゃ、必死に食べてるみたい。

 あはは。


 がさがさ。ばり。ぱりぱり。
 びりびり。ぱきん。こりこり。


 お菓子を食べてる音もする。
 複数の音。

 あはは。そう。
 何人もいるんだね。



183 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 02:08:44.18 ID:gJLkrR1iQ

 物を食べる音に混じって、あの音がする。


   ずりずりずり     ずず  ずり ず


 何かを引きずる音。

 勝手に、首が引き戸へ向いてしまう。


川д川「ひ、あ」


 曇っているガラス。
 へばりつくような、真っ黒な影。

 人の形をしている、ように見える。

 赤ちゃんぐらいの身長かと思ったけど、
 どうやら違うみたいだ。

 太腿から上しか、体がないんだ。

 ずりずり。あの音は、そういうこと。



186 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 02:15:06.37 ID:gJLkrR1iQ

川;д;川「何で、何で」


 ストーカーへの恐怖が限界に来たから、ここに逃げたのに。

 何で、また、怖い目に遭うの。



 窓の外、上から垂れている長髪。

 視界の隅でゆっくり開いていくクローゼット。

 きしきし、引き戸が引かれる音。

 盛り上がる、ベッドの上の布団。


川;д;川「助けて……」



 警察は助けてくれなかった。


 また、誰も助けてくれないの?




188 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 02:18:07.01 ID:gJLkrR1iQ





 ぴりりりり。


川;д;川


 携帯電話の着信音。


 ポケットから、そっと携帯電話を取り出す。



    『都村トソン』



 液晶に映る名前。


川;д;川「トソ、ちゃん」




191 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 02:23:37.16 ID:gJLkrR1iQ


 震える指で、通話ボタンを押す。


川;д;川「……トソちゃん……」


    『――もしもし、貞子ですか』


川;д;川「トソちゃん、助けて、助けて」


    『あのう、鬱田会長から、貞子への伝言を頼まれまして』


川;д;川「トソちゃん」


    『貞子?』




193 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 02:27:53.60 ID:gJLkrR1iQ





    『何か、騒がしいですね、そっち。私の声聞こえてますか?
     すいません。後でまた、かけ直しますね――』




 ぷつん。




川;д;川

川;д;川「あ」

川;д;川「ああ、あ、あああ」






200 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 02:31:50.35 ID:gJLkrR1iQ










    からから


  ずり        ずりずりずり

      ずず ずり











202 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 02:36:52.51 ID:gJLkrR1iQ






*****





(´・ω・`)「あ、みんな揃ってるんだ。珍しい」

( ^ω^)「なんと、会長も居るんだおー」

('A`)「うぃ」

ξ゚⊿゚)ξ「でも、さっちゃんが来てないのよー。
      せっかくだから全員揃いたいのに」

(゚、゚トソン「この間から、電話が繋がらないんですよね……」



208 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 02:48:00.10 ID:gJLkrR1iQ

(´・ω・`)「何なら、みんなで貞子ちゃんの家に押しかけちゃおうか」

(゚、゚トソン「そうしたいんですが……貞子の新居、知らないんですよ」

( ^ω^)「おー、そうなのかお?」

(゚、゚トソン「何だか、しばらくは誰にも教えられないそうです。
     冬休みが明けるまでは大学にも知らせないらしいですし」

ξ*///)ξ「べっ、別に残念がってなんかないんだからっ」

(*//ω//)「ぼっ、僕も、心配なんかしてないんだからっ」

( ^ω^)人ξ゚⊿゚)ξ「ダb(´・ω・`)「次そのウザったいのやったら殴る」

('A`)「……そういや、ガキを見た」

(´・ω・`)「? ガキ?」

ξ゚⊿゚)ξ「子供って意味の? それとも、」

('A`)「子供って意味でもあるし、餓鬼って意味もある」



211 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 02:53:50.68 ID:gJLkrR1iQ

(゚、゚トソン「つまり、お腹を空かせた子供ってことですか?」

('A`)「んむ」

('A`)「餓鬼っつーか……餓鬼みたいに、飢えに苦しんでる子供。
    足が、付け根あたりから無くなってた」

( ^ω^)「……おばけ?」

(´・ω・`)「そっか、会長、『見える人』でしたっけ」

ξ゚⊿゚)ξ「寺生まれ!」

(゚、゚*トソン「え、お寺の人なんですか。寺生まれのDさんですか」

('A`)「そのガキが、くっついてた」

(´・ω・`)「誰に――」

ξ゚⊿゚)ξ「あっ!」

( ^ω^)「何だお?」



215 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:03:29.28 ID:gJLkrR1iQ

ξ゚⊿゚)ξ「会長の話で思い出した。この前、ネットで見たんだけど――」



 ――二十年ぐらい前、あるアパートで、子供の死体が見付かったんだって。

 がりがりに痩せ細った子供。
 その子は、両足が無かったの。

 それを見付けたのはアパートの管理人さん。
 ある部屋から異臭がするって苦情が来たんで、鍵を使って無理矢理入ったんだけど……、

 ……子供の親? そうそう、ここからが本題ね。

 その部屋に住んでたのは、子供と母親の2人だけ。
 母親は病気で働けなくって、食べるものにも困ってたらしいの。

 ん? ――もう、先にオチ言わないでよ!

 その通り。母親が、子供の足を食べてたんですって。




220 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:12:21.16 ID:gJLkrR1iQ

ξ゚⊿゚)ξ「それ以来、その部屋、色んな幽霊が出るようになったらしいわ。
      足を食べられた子供の霊は勿論、クローゼットに隠れてる男とか、
      隅で佇む女、他にもたくさん」

('A`)「……霊が、他の霊を引き寄せたって感じかな」

(´・ω・`)「なるほど。……ま、よくある怪談じゃない?」

ξ゚⊿゚)ξ「で! 実は、これって結構近所の話なのよ」

(゚、゚トソン「あ、何か聞いたことあるかも」

( ^ω^)「トソンちゃんも知ってるのかお?」

(゚、゚トソン「あれですよね。
     『VIPマート』の近くの――」

ξ゚⊿゚)ξ「正解っ!」

('A`)「……ふうん」

(゚、゚トソン「……そういえば、会長」

('A`)「ん?」



224 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:19:33.32 ID:gJLkrR1iQ

(゚、゚トソン「あの伝言、どういう意味だったんですか?
     『捨てたシュークリーム、可能なら皿に盛りつけ直して謝れ』、
     ……でしたっけ」

('A`)「あー……」

('A`)「……気にしなくていい。多分、もう遅いし……、
    ――あのとき、すぐに思いつかなかった俺が悪いんだ」

(゚、゚トソン「?」










*****




228 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:23:13.62 ID:gJLkrR1iQ










             川д川おばけやしきのようです





                    終







237 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:29:39.98 ID:gJLkrR1iQ

おしまい
たまにはバッドエンドだって書きたくなるんだ!


スレ立ててくれた人、読んでくれた人、レスしてくれた人、絵を描いてくれた人、
皆さんありがとうございました!

質問・指摘ありましたらお願いします


>>214
すげえ! 貞子可愛い、そして右端のコマにビビった
ありがとうございます!

>>223
ありがとうござ……こええ……雰囲気すげえ……

238 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:30:03.05 ID:DXh1qMDU0
とりあえず乙
次SS書くの予定してる?

239 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:31:22.40 ID:YDjpbA8v0
>>237
食われた?

241 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:33:01.87 ID:gJLkrR1iQ
>>238
明日(つか今日)、元気があったらまた書くかなあ
かなり短めで、ハッピーなのを
いや、分からんけど


>>239
食われた

249 名前:有り得たかもしれないエンド:2010/12/31(金) 03:42:00.01 ID:gJLkrR1iQ

    からから

  ずり        ずりずりずり

      ずず ずり



('A`)「破ァ!!」

色んなの「ギャアアアアアアアア!!!!!」ジュゥウウウ!

川д川「!?」

('A`)「ふん、もったいないおばけの成れの果てか……。
    懲らしめるだけなら命を奪う必要も無いだろう。
    ただの霊が命まで奪うのは、もはや悪霊でしかない」

川д川「Dさん……! 何故ここに!?」

('A`)「こっそり尾行した」



 __[警]
  (  ) ('A`)
  (  )Vノ )
   | |  | |
 寺生まれってスゴイ。改めてそう思った。

250 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:43:14.45 ID:BaOPijE00
バッドエンドその2wwwww

240 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:32:51.17 ID:zSeKh5UAO
他のSSはどんなの書いたの?

253 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:47:05.24 ID:gJLkrR1iQ

>>240

長編→( ^ω^)七大不思議と「せいとかい」のようです


短編→('A`)燃え尽きた後のようです

   ξ*゚⊿゚)ξふたりはなかよし(^ω^*)のようです

   (*'A`)ふたなりなかだし(゚- ゚*川のようです

   川 ゚ -゚)日和のようです(※乗っ取り)

   ( ^ω^)の川 ゚ -゚)ルなナイトのようです(※乗っ取り)

   ( ^ω^)が拳の王となるようです (※乗っ取り)

   ( ^^ω)クリスマスには間に合わなかったようです

   ( ∴)早く人間になりたいようです

   ('A`)ドクオには幼なじみがいるようです (※乗っ取り)

   ( ^ω^)ドラゴンボールのようです

   【+  】ゞ゚)は異世界で出会ったようです



242 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:34:01.70 ID:qg8JkIm50
ワカを初めてホラー絵で描きました
もう描かん

作者 ホラーは初めて?

247 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:39:32.77 ID:lmYuSj6MP

こういう代理系やながら系とか書くときってやっぱ代理たてお願いする前にある程度どういう話書くか決めて書いてる?
それともタイトル見てその場でパッと思いついたのを書いていってる?

258 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:52:28.36 ID:gJLkrR1iQ
>>242
ホラー……
ホラーというか、それっぽいのは、いつだったかシベリアに投下した、

( ^ω^)奇妙な夜道を歩いたようです

ってやつ。怖くはないけど


あと、夏に避難所でやってた納涼祭で、

・「お面の下の、ようです」
・( ^ω^)迫るもののようです

を書いた


ホラーは読むのは大好きだけど、書くのは向いてないようだ



>>247
完全に即興です
出だしは適当に。それから、書きながら展開やオチを考えてる

259 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 03:57:35.11 ID:GCpJKHq8O
最近ブーン系多いなーってスルーしてたけどせいとかいの人だったのかあああああああああ
だれかログ持ってないか…?ここ最近の短編のやつを特に!

262 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 04:22:36.07 ID:YDjpbA8v0
>>259
ξ*゚⊿゚)ξふたりはなかよし(^ω^*)のようです
http://bouquet.u-abel.net/tanpen/chum/001.html

 (*'A`)ふたなりなかだし(゚- ゚*川のようです
http://bouquet.u-abel.net/tanpen/chum/002.html

川 ゚ -゚)日和のようです
http://mesimarja.blog74.fc2.com/blog-entry-2654.html

( ^ω^)の川 ゚ -゚)ルなナイトのようです
http://hookey.blog106.fc2.com/blog-entry-1175.html

( ^ω^)が拳の王となるようです
http://boonsoldier.web.fc2.com/kobusi.htm

( ^^ω)クリスマスには間に合わなかったようです
http://boonsoldier.web.fc2.com/kurimani.htm

( ∵)早く人間になりたいようです
http://boonsoldier.web.fc2.com/naritai.htm

('A`)ドクオには幼なじみがいるようです
http://boonnovel.g.hatena.ne.jp/bbs/593?mode=tree

( ^ω^)ドラゴンボールのようです
http://logsoku.com/thread/raicho.2ch.net/news4vip/1293419380/

【+  】ゞ゚)は異世界で出会ったようです
http://フェレットルーム.com/?p=837

263 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 04:38:17.54 ID:gJLkrR1iQ
>>249
とりあえず、まとめて下さっているまとめさんを

ξ*゚⊿゚)ξふたりはなかよし(^ω^*)のようです
(*'A`)ふたなりなかだし(゚- ゚*川のようです
( ^ω^)の川 ゚ -゚)ルなナイトのようです
( ^ω^)が拳の王となるようです
→これらは花束さんのトップから見れるかと ttp://bouquet.u-abel.net/index.html

川 ゚ -゚)日和のようです
→mesimarjaさん ttp://mesimarja.blog74.fc2.com/blog-entry-2654.html

( ^^ω)クリスマスには間に合わなかったようです
( ∴)早く人間になりたいようです
→これらは芸さんのトップから見れるかと ttp://boonsoldier.web.fc2.com/


('A`)ドクオには幼なじみがいるようです
→ブーン系小説グループさん ttp://boonnovel.g.hatena.ne.jp/


( ^ω^)ドラゴンボールのようです
→多分まとめ無し

【+  】ゞ゚)は異世界で出会ったようです
→新規まとめブログ、ブーン系本舗さん ttp://blog.livedoor.jp/boonkei_honpo-youdesu/

まとめさん、ありがとうございますマジで
ここに挙げてないまとめさんにも感謝してますホント
俺の尻を捧げたいぐらい

264 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/12/31(金) 04:41:25.51 ID:gJLkrR1iQ
まとめさん探してる間に、>>262が書いてくれてた……しかもかなり丁寧に……
ありがとう、そして恥ずかしいビクンビクン

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