mesimarja
気に入ったスレを集めてみました。
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( ^ω^)これが今のブーン系だ!のようです
1 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:05:59.52 ID:5ho+xzzk0
第一話「まんこ」


2 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:06:30.73 ID:5ho+xzzk0
因果応報って、知ってるかい。そう、彼は尋ねた。
わたしは知っていると首肯する。
知っている。授業で習ったことがある。

( ・∀・)「そうかい」

整った目鼻立ちの彼と会うときはいつもにわか雨が降っていた。
何回も、なんかいも、この公園で彼と会っている。
不審者なんだろうか。
でも、わたしは彼を好きで。

( ・∀・)「僕はね、死神だよ」

嘘を平気な顔をして吐く物だと思った。今時そんな事を間に受けるのなんて小学生でも無理だ。
わたしは首を横に振った。
恋をした相手は死神だったらしい。
信じてないけど。

( ・∀・)「まあ、信じなくても、構わないけれど」

ジーパンにTシャツでそんなこと言われても困る。
わたしと彼は並んでブランコに腰掛けている。
猫のトイレと化した砂場。錆びた鉄棒。塗装のはげた滑り台。
空気が抜けたタイヤ、バネがうまく跳ねない動物の遊具。

6 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:07:04.28 ID:5ho+xzzk0
( ・∀・)「因果応報ってさ、した事の報いをうけるのさ」

飄々と笑う。蝉の声は降り注ぎ、汗が吹き出る。
彼は、涼しいカオだ。

( ・∀・)「僕が死神になる前の話をしようか?」

まだその話、続けるの?
眩しそうに眇めた目を、わたしに向けて笑う。
二重の目尻が下がる。とても、きれいだと思う。

( ・∀・)「僕には愛する人がいたよ。二人で料理するのが好きだった。けれどね、僕は死んでしまった。病気だったからね。」

簡単な話だ。と淡白に話す。
訥々と語る。
横顔の美しさにわたしはいつも見とれている。

( ・∀・)「でもね、遺した彼女は強かったよ。立ち直ってくれた。それにね、お腹に子供がいたんだ。僕は気付かなかったけれど」

傾き始めた陽が作るフェンスの影が彼の顔にかかる。

( ・∀・)「一人で、その子を、育ててくれたんだ」

わたしは、つぶやく。
そんな、嘘聞きたくない。

8 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:07:42.77 ID:5ho+xzzk0
( ・∀・)「どうして?嘘だったら君にはなんの関係もないさ」

いやだ。
わたしは。
わたしは。
錆びたブランコの鎖がぎいぎいなる。
耳障り。手が、ざりざりする。

( ・∀・)「ねえ君、因果応報ってしってるかい」

知らない。知りたくない。

( ・∀・)「彼女を一人にした報いなんだ」

( ・∀・)「彼女に手紙を残したんだ。 誰を好きになってもいいよって。 天国に来たら僕に愛に来てねって」

嘘。
だから、わたしには関係ないの。
だってこんなにも。

( ・∀・)「けれど僕は死神さ、もう天国で彼女に会うことはない」

恋してるのに。

( ・∀・)「僕に合わなければよかったと思うかい」

10 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:08:14.65 ID:5ho+xzzk0
首を横に振る。
けれど、少しだけ思う。
会わなければ辛い思いもせずにすんだのに。
会わなければこんな気持ちも知らなかったのに。

( ・∀・)「僕は旧い君を殺す。 新しい君を生む。」

目の端にぎらりと光る何かを捉えた気がして身が竦む。
けれどわたしは彼の嘘を信じたことはない。

( ・∀・)「僕のことは忘れておしまい」

ね、と美しい顔が笑う。美しい刃物が踊る。
わすれたくないわすれないねえ、ねえ。
こんなに恋をしていたことを

( ・∀・)「ぼくのうそをしんじてくれてありがとう」

心のどこかが切り離されてしまう。


( ・∀・)「僕の愛しい×××」

にわか雨が、頬を、濡らし

とおく

セミの

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

12 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:12:29.88 ID:5ho+xzzk0
从´ヮ`从ト「おかえりなさい~このごろいつも雨に濡れてくるから風邪が心配だわ~」

ふわふわと笑うお母さん。
そうだったかな?いつも、濡れて帰っていたっけ?
宿題、もう終わったっけ?

从´ヮ`从ト「あら~、どうしたの?きょとんとして」

だいじょうぶ。なんでもない。

13 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:13:07.38 ID:5ho+xzzk0
でもね

从´ヮ`从ト「あらら~泣かないで、おねがいよ~何があったの?」

わからない。なみだがとまらない。

从´ヮ`从ト「今日は父さんの命日だからかしらね?わるいお父さんだわ~」

メッ、と仏壇を叱っているお母さん。
お父さんの遺影。

从´ヮ`从ト「ほら、今日はあなたの好きなカレーよ~福神漬もあるから、たくさん食べてね?そしたら元気になるわ」

从´ヮ`从ト「生きる、基本だからね~」

なんでだろう?
もう小さい子供じゃないの。でも。

从´ヮ`从ト「よしよし」

すこしだけ、抱きしめて。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

14 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:13:38.64 ID:5ho+xzzk0
( ・∀・)「ひとつだけ僕はウソをついたよ」

( ー∀ー)「みんなの未練を消すのが僕の報いなんだ」

( ・∀・)「いつか、彼女には会えるのさ」

( ・∀・)「君を育て終えて、幸せに眠りについたあとに」

( ・∀・)「僕が、彼女を一人にした報いを受けたあとに」

( ・∀・)「君に会わなければ君の未練を消すこともなかったなんて、そんな、皮肉も僕の、」

( ・∀・)「ごめんよ、僕のーーーーー」



ひと夏の恋のようです

15 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:14:20.35 ID:5ho+xzzk0
以上です。小ネタ挟んだけどわからなくてもわかるように書いたつもりです。分かりづらい書き方でごめんね!狸娘好きすぎ

第一話「まんこ」終

18 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:16:37.43 ID:5ho+xzzk0
第二話「厨二病」

21 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:19:34.96 ID:5ho+xzzk0
創作板代表の作者である内藤ホライゾン(27)は、「作者の哲学」を追い求めている。

ブーン系の頂点を狙う上での意識改革とは、どのようなものなのだろうか。


( ^ω^)


先日のVIP転載禁止騒動後から密着取材を続ける中で日刊ブーン系に語った、独占企画の2回目。

強気な姿勢の裏側に潜める「孤独」。そしてブーン系を再建しようとする、内藤の奮闘に迫った。

22 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:20:06.09 ID:5ho+xzzk0
内藤が通う創作板の総合スレッドから車を少し走らせれば、そこはもうしたらばだ。

作品スレの山からの新着レスが、スレッド一覧へと流れていく。


閑散とした雰囲気が漂う創作板。


( ´ω`)「……」


車で総合スレから出てくる彼の表情は、どこか冴えなかった。

23 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:20:37.82 ID:5ho+xzzk0
投下期限は刻一刻と近づいているのに、
スレッド順で50以下に沈む彼の作品スレと同じように執筆意欲が上がってこない。

現地の某スレは「キーボードを持たない作者」などと、
創作板の中堅どころと呼ばれる男を、連日のように叩いていた。


( ^ω^)「ある程度の苦労はすると分かってスレ立てしてきたわけですから。
      で、案の定なわけですよ」

24 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:21:14.14 ID:5ho+xzzk0
( ^ω^)「まあ、だから俺にとっては、想定内の苦労ですけどね。
      案の定、叩かれて。 まあ、そうなるわな、と」


最終投下から1年が過ぎた。
何年も前から完結を公言し続けるブーン系の(自称)エースは、
ブーン系の頂点どころか、創作板で不動と呼ばれる存在にすらなっていない。


( ^ω^)「(周囲は)アルファが来るのと勘違いしていたんちゃうかな、と。
      そういうところ(勘違い)があるから、まずは、俺を分かってもらう作業からになっているんでね」


去年まで多く開催されていた創作板の祭は短編すら投下なし。
またシベリア祭りも、予告だけで逃亡した。

まだブーン系の主流である創作板で認められていない。
大丈夫なのか?
こんな状況でブーン系の頂点に手が届くのか?

それでも内藤は自分が置かれた状況を分析した上で、創作板に作者のメンタリティーを、刺激を、与えようとしている。


( ^ω^)「昔、VIPでとっていた行動と一緒ですよね」

26 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:21:48.34 ID:5ho+xzzk0
・・・それは一体?

( ^ω^)「俺は(創作板で)孤立している。あえてね」


・・・あえて孤立を?

( ^ω^)「投下へのアプローチも全部、自分のやり方で集中しているな、と。
      そういう風に(周囲の読者に)思わせているわけです」


低迷しているとはいえ、創作板は言わずと知れたブーン系界の一大投下場所だ。

VIP代表で某スレに叩かれた経験もある作者「俺」、旧避難所代表で逃亡回数記録保持者の作者「俺」、空気作者代表の作者「俺」。
並々ならぬブーン系的スターがズラリと揃う。


( ^ω^)「コイツ、何やろうな?と。 自分を持っているな、と」


だが、彼らに迎合することはない。

それは、どんなにいい選手が揃っていても現状はVIP投下祭り優勝どころか、
ワクワクキンタ祭り(GW投下祭り)にすら遠く届かないという現実があるからだ。

28 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:22:19.60 ID:5ho+xzzk0
内藤はあえて孤立することで創作板内に異彩を放ち、「レスが欲しい」という強烈なオーラを醸し出しているという。


( ^ω^)「創作板ですよ。我々は。
      作者のメンタリティー、投下をしたいという意欲があるヤツがどれだけいるのか?」


それは、VIPでも同じことだろう。 「我々は、VIPを代表する作者だ」と。
そして、彼は創作板までをも変えようとしている。 どんな化学反応が起こり、その先に再建はできるのか。


( ^ω^) +

もう目の前に迫った投下期限での投下!
それと同時にブーン系再興という決して簡単ではない命題までをも、彼は背負っている。


文責 俺

29 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:25:36.36 ID:5ho+xzzk0
第三話「まんこメンヘラブーン系じゃない」

30 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:26:16.08 ID:5ho+xzzk0
あの日で全部終わった。

そう気付いたのはそれから二年後。

遅すぎた。
もう笑えない。
やりなおせない。
私はもう純粋に生きれない。

そんな気がする

31 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:26:47.92 ID:5ho+xzzk0
大好きだった。優しかった。綺麗だった。強かった。
今更そんなの笑えない。信じられないし、怖くて、あなたがいない。どこにもいない。もう二度と。

32 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:27:17.94 ID:5ho+xzzk0
ようです






.

33 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:27:49.71 ID:5ho+xzzk0
私とあなたの出会いは小学生のころ。
転校してきてすぐいじめられた私を助けてくれた、唯一の女の子。


川 ゚ -゚)


その子は空、って名前だった。
まだ幼い私たちは、毎日いっぱい泣いて、いっぱい話した。

みんなに、気持ち悪いと言われた。叩かれた。教科書を捨てられた。

空はいつも、あなたといると楽しいと言ってくれた。一緒にいてくれた。教科書を、一緒に探してくれた。優しかった。

純粋な子供だけの空間。
ふたりだけで、たくさんの悪意を受け止めた。
いっぱい泣いた。自分を責めた。嫌いなものがたくさんあった。

川 ゚ -゚)「私はあなたが大切だよ」

でも、幸せだった。

34 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:28:22.28 ID:5ho+xzzk0
1年経った。
いやな思い出が増えすぎて、つらくてつらくて、そんな場所でもいつも空が居てくれて。
私は頑張ったと思う。1年耐えたのだ。誰かに頼る方法も教えられないまま、耐えてきた。
空がいたら大丈夫だった。

そんな、大切な空との別れなんてすぐだった。

空と出会って1年後の春に、私は遠くへ引っ越した。
私がいじめられていることに感づいた親の、唐突の転勤。
数字にして、512kmの距離だった。

最後に見た空は、優しく微笑むばかりで、幼い少女のそれではなかったように思う。
ひどく大人びていた。
それが強がりだと今になって気づく私は、馬鹿だったなぁとつくづく呆れるばかりだ。
私はといえば、空と離れるのがさみしくて、わんわん会話もできずに泣いていた。

35 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:28:53.51 ID:5ho+xzzk0
手紙を交換した。
パソコンを扱うようになったら、メールを交換した。
次第に携帯を持ち、毎日のように電話をした。

私の代わりにいじめられるようになった空の話し相手になった。
ひとりぼっちにしてしまった罪悪感。
新しい場所は楽しかった。
だから毎日のように、私は空に謝った。
せめて一緒に悩みたかった。助けてあげたかった。

弱音一つ吐かない空の淡々とした話を、ひとつひとつ聴いた。
誰よりも苦しんでいた、私のせいで。
空はなんでもない話をする時ふと、泣くようになった。
痛々しかった。つらかった。
一緒にいっぱい泣いた。いっぱい悩んで、たくさん呪った。
何も変わらなかった。何度も自分を責めた。
私のせいで。私のせいで。

中学2年生になった。
空は死んだ。

36 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:29:25.22 ID:5ho+xzzk0
自宅のマンションから飛び降りたようだった。
携帯ではなく、家の電話でそれを聞いた。
その時初めて空のお母さんの声を聴いた。
空に似た、淡々とした喋り方で、それは私の胸の奥の衝動を煽った。

嘘だと思った。
呆然とした。
電話の奥の彼女はしきりに、私の親と話したがった。
私はわけがわからなくて、電話を切った。
体が冷えて、呆然として、でもいつかこうなる予感がしてて

「あれ?」

一人、口から出たのはそんな間抜けな一言で。

37 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:29:56.34 ID:5ho+xzzk0
一日経った。

二日経った。

三日経った。

四日経った。

メールに空からの返信はなく、電話をかけても繋がらなかった。

五日経った。

六日経った。

一週間が過ぎた。

それからどのくらい経った頃か、覚えてない。

ただ私がふらふらと、学校帰りに歩いている時か。
道に面した駐車場で走り回る子供が転けて、あ、と思った瞬間に初めて、ぼろっと涙がこぼれた。
ぽろぽろと止まらなくて、私は困ってしまって、そのまま自動販売機に向かって何かを買って、商品を受け取ろうとしゃがみこんで。
その瞬間なにかが弾けて、そのまま泣いたのだ。
声をあげて、はしたなく駄々をこねて、嘘ばっかり、と思いながら
たくさんのことを思い出して、死にそうに、消えてしまいそうになりながら泣いたのだ。

38 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:30:24.68 ID:5ho+xzzk0
一ヶ月経った。
頭が頻繁に痛むようになった。
二ヶ月経った。
学校に行かなくなった。
三ヶ月経った。
冬になった。
四ヶ月経った。
不意に思いついた。
私も死のう。

39 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:30:56.38 ID:5ho+xzzk0
いろいろ考えて、いろいろ調べた。
完全自殺マニュアルを買ってみた。
死ぬことを考えたら楽だった。
そうすればそらに会えると本気で思っていた。

何を言おう。
空は怒っているだろうか。
そう思ったら少し怖かったけど。

謝ろう。
いっぱい謝ろう。

いろんな薬局を回って、エスタロンモカをたくさん買った。
部屋に鍵なんてなかったから、テープを貼って、閉じこもった。

私より綺麗で優しくて大人びてた空がなんで死ななきゃいけないんだ。
そう考えたらおかしいじゃんか。

私が死ねばよかった。
私たちをいじめたやつらが死ねばよかった。
助けてくれなかった人が死ねばいい。
私が死ねばいい。
でももう、空はいないんだ。

「あれ?」

薬を喉に通しながら、何か言おうと思って出た言葉は、また間抜けなそんなことだった。

40 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:31:29.27 ID:5ho+xzzk0
苦しかった。
薬を飲めば意識が遠くなって、なんてことはなく、ひどい吐き気とめまいに襲われた。
吐いたら何の意味もなくなるから、じっと耐えていた。
次第に座ってられなくなって、床に凭れて、頭が痛くて仕方なくて、涙が出て、カビた天井を見ながら、ああ、こんな場所で私の人生は終わるんだ、って思いながら静かに泣いていた。
空はもっと苦しかったはずなんだ。
先に逃げた私が、このくらい耐えれなくてどうする?
空を死ぬまで追い詰めた、そんな状況を作った私が生きてていいわけない。
死んじゃえ。みんなそれを望んでる。
誰ももう、私のことなんて見てない。
空しかいない。空のために死ぬ。苦しい。

41 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:32:00.50 ID:5ho+xzzk0
結果から言えば私は生きてた。



.

42 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:33:00.69 ID:5ho+xzzk0
気付いたら病院で点滴を二本受けていた。
目を開けた私に、お母さんが笑っていた。
寝てて大丈夫だよ。と優しく言われて、私はわけがわからなくて、何故か涙が出た。
体がだるくて、吐き気がして、頭が痛くて、時間も自分がどんな状況かもなにもわからなくて、とにかく眠った。

医師らしき人に、どうしてこうしたのか聞かれた。
私はなぜか恥ずかしくなって、黙った。
死のうとして、失敗して、生きている。空気を吸って、貧相に体を動かす。
とても生きてられない屈辱だと思った。

胃洗浄を受けた。
入院した。
いっぱい泣いた。
退院した。

お母さんが、学校を休んでも怒らなくなった。
おいしいものを食べに行こっか、と言ってくれた。
仕事を休んで家事を教えてくれた。

私はといえば、生きてることが恥ずかしくなってしまった。
食べることがつらかった。息をすることが難しかった。

なにもわからなかった。
なにがどうなっているのか。

43 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:33:33.51 ID:5ho+xzzk0
それから幾度か死のうとした。
でも、死ぬ苦しみ知ってしまった私は、死ぬことはできなかった。

44 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:34:07.86 ID:5ho+xzzk0
転校した。
中学三年生になった。
楽しかった。
空を見上げるのが怖くなった。
不意に死にたくなった。
そんな私にも、受験というものはやってきた。

親に苦労をかけた私の、唯一できることは勉強を頑張ることだった。
必死に勉強した。
出席日数が足りない私には、付け焼き刃の学力でしか挑めなかった。

受験勉強のさなか、カフェインが飲めなくなっていることに気づいた。
眠気を覚ますためにコーヒーを飲んだら、酷い頭痛と吐き気に襲われた。
何故かやるせなくなって、空に会いたくて仕方なくなって、泣きながら勉強したのをよく覚えている。

第一希望の進学校に合格した。
合格発表のボードに自分の番号を見つけた時、お母さんは泣きながら私を抱きしめてくれた。

45 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:34:53.19 ID:5ho+xzzk0
空と一緒に、高校に、行きたかった
制服姿を見たかった
合格したよ、私、一人で頑張ってるよ
ごめんね、一人で頑張らせてしまってごめんね
14年間よくがんばったね
えらかったね
ごめんね
こんな私だけ生きててごめんね
どうすればいいかわからない
私、空がいないとダメだよ

46 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:35:24.01 ID:5ho+xzzk0
あれからまた1年経った
私はもうすぐ高校2年生
なんでこんな自分語りしてるのかわからないけど
頭整理したかっただけだと思う
空は川 ゚ -゚)のイメージにぴったりだったからつい
こんなのブーン系でやることじゃないな、ごめんな

最近、私をいじめていた人から電話が来た
今更謝られても、困るだけだ

16年生きてきた
2年間一人で頑張った
みんな苦労してる、それはわかるけど
空に会いたい
まだなにも飲み込めてない
2年間なにしてたんだろう

47 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:35:54.99 ID:5ho+xzzk0
今年の夏休み、空のお墓に手を合わせに行けたらと思う
空の声がききたい
会いたい
一目見るだけでもいい
安心させてあげたかった
どんな気持ちで空は飛び降りたんだ
安心させてあげたかった
大丈夫だよって言ってあげたかった
私は空のこと大好きだったのに
こんなはずじゃなかった
どうやって生きてけばいいのかわからない

49 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:38:55.05 ID:5ho+xzzk0
場所汚してすみませんでした
書きたいこと書けました、こんな重いことめったに吐けないし
あーあ

第三話終

50 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:41:42.46 ID:5ho+xzzk0
最終話「くぅ~w疲れましたw」

51 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:42:27.03 ID:5ho+xzzk0
以前投下した選択肢②は後ろ向きなハッピーエンド、今回投下した選択肢①は前向きなバットエンドです。
分かりやすい言葉で言えば前者がビターエンドで後者がトゥルーエンドです。

というわけで、このトゥルーエンドのテーマソングはNOVELSのミッシングリンクです。
なんで二つエンディングを作ったかと言えば、個人的にこの作品単体で見た場合は選択肢②の終わり方が良いと思ったからです。
つまり選択肢①の場合はまだ話が続く。
というよりそれを抜きにしてもこのオチはちょっとどうかと思う。

……「見つける」と「見つけた」という選択肢を出しておいて、「『自分』ってのは選んで作り上げるものだよ」という結論なのは中々凄い。
でもまあ、この作品のテーマの一つである実存主義を踏まえると、やっぱ「作り上げる」「選ぶ」が正解だと思います。



そんな感じで『マト ー)メ M・Mのようです』はもう本当におしまいです。
ありがとうございました。
気が向いたら近い内にオマケを投下します。

質問が何かあればどうぞ(感想と区別付ける為にアンカー付けてくれると嬉しいです)。

52 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:43:02.83 ID:5ho+xzzk0
「・・・さて、物語の続きを始めよう」「俺達に未来なんてなかったんだ」「言ったはずですよ、『立ち塞がるのなら容赦はしない』と」
「トモ、お前が大人になる頃までには……少しはマシな世界になっているといいんだけどな」「駄目だな、弟のことを思い出してしまう」
「…………なら、私があなた達という罪悪を雪ぎます、」「やってられないわね」「都村トソぉぉぉぉンっっ!!!」「なーんちゃって」
「ブーンさんが信じた私を私は信じます!」「死ねえっ!!」「最悪の相手って感じですかねー」「そうだ、これが人間なんだよ、諸君」
「俺はいつだって正しいけど、君達はいつだってそうやって選んでいくんだね」「お前はな、生まれちゃいけない存在だったんだよっ!」
「もう引き返せないんだよ、僕達も君達も」「嘘、だろ……?」「違うな、間違っているぞ」「あなたに出逢えて、私は幸せでした……」
「私にとって何が大切かは私が決めることでしょ!!?」「まさか、ね」「間に合うさ。お前が否定したとしても僕はそう信じてるから」
「都村トソン、対象を撃滅します」「いい呼び名ね。私の大切な人の名前と同じだわ」「私は人間です、当たり前でしょう?」「あーあ」
「『特異点』……だと?」「そんなに沢山の人を犠牲にしてまでやらなきゃいけないことだったのか!!?」「“生きたい”だけなのに」
「先生、泣いているんですか?」「…………正直言って、怖い、です、」「あの人は私達に意味を与えてくれた人、それだけでいい!!」
「ギコハハ」「るっせぇんだよぉ!お前みたいな奴に俺の何が分かるって言うんだっ!!」「多分、後悔しますよ?」「似た者同士、か」


「……それでも、僕は何かを選んでいたいと思うよ」



 ・・・This memory is only beginning, their story continues after this...

.

53 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2014/06/13(金) 10:43:47.96 ID:5ho+xzzk0
というわけで、続編の嘘予告です。
選択肢①だとこんな風に話が続いていき、二人はこれから先も様々な経験をしていきます。
何度でも何かを失って、でも何度でも何かを選びながら。

予告に始まり、予告に終わったということで、『M・M』は本当にもう終わりです。
今までありがとうございました。

最終話終

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