mesimarja
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ζ(゚ー゚*ζお姉ちゃんは強いようです
1 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:05:12.776 ID:DuX1QRwT0
はじまるよー

こわくないよー

よっといでー


3 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:06:32.712 ID:DuX1QRwT0
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
        ――この世で最も強く美しい男女の絆は、姉弟の間にこそある。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━





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4 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:09:45.322 ID:DuX1QRwT0
これは、よく晴れたある日の出来事です。
その日、ブーンは久しぶりに帰ってくるお姉ちゃんに会う事を楽しみにしていました。
一年間外国にいたお姉ちゃんは、今のブーンを見て何と言ってくれるのでしょうか。

楽しみで仕方がありません。
小さな胸を期待に躍らせながら、いそいそとお母さんのお手伝いをしてその時を待ちます。
今日はお姉ちゃんが帰ってくる大切な日です。

( ^ω^)「ねーねー、お母さん! お姉ちゃん何時くらいに帰ってくるお?」

ξ゚⊿゚)ξ「今日だけで何度同じ質問したのよ。
      十二時ぐらいだから、後三十分ぐらいよ」

( ^ω^)「早く会いたいおー!」

5 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:12:42.422 ID:DuX1QRwT0
ξ゚ー゚)ξ「そうね。 ブーンはデレお姉ちゃんが大好きだものね」

( ^ω^)「お! 大好きだお!
      絶対に将来結婚するんだお!」

ξ;゚⊿゚)ξ「そ、それはちょっと難しいかな」

( ´ω`)「おー、難しいの?」

ξ;゚⊿゚)ξ「そうねぇ、ブーンがデレお姉ちゃんよりも強くなれば結婚できるかもね」

( ^ω^)「お! なら頑張るお!」

今日のお昼ご飯はお姉ちゃんの大好きなチャーハンです。
ブーンはまず、チャーハンを上手に作らなければなりません。
勿論これが、初めての挑戦です。

今日はお姉ちゃんが帰ってくる大事な日。
少しは成長したところを見せたい日なのです。

6 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:16:04.409 ID:DuX1QRwT0
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ζ(゚ー゚*ζお姉ちゃんは強いようです





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8 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:18:21.896 ID:DuX1QRwT0
 ( ^ω^)  。・゚・⌒) チャーハン作るお!!
 /   o━ヽニニフ))
 しー-J

チャーハンの命は火力です。
火力あって初めて米はパラパラになってくれます。
貧弱な火力では駄目です。

大好きな人を想う強い気持ちを火力に反映させ、一気に炒めるのです。
だからこそ、チャーハンはブーンが作らなければなりません。

 ( ^ω^)  。・゚・⌒) 炎の支配者になるお!!
 /   o━ヽニニフ))
 しー-J

10 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:22:22.233 ID:DuX1QRwT0
かつて、某新聞社で働く山岡という人は言いました。
炎の支配者になれと。
今やブーンはフライパンを巧みに操り、炎を我がものとしています。

ξ゚⊿゚)ξ「そうそう、上手よ」

 ( ^ω^)  。・゚・⌒) そろそろ腕が疲れてきたお!!
 /   o━ヽニニフ))
 しー-J

ξ゚⊿゚)ξ「もうちょっとだけ続けて」

 ( ^ω^)  。・゚・⌒) 分かったお!!
 /   o━ヽニニフ))
 しー-J

13 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:30:59.335 ID:DuX1QRwT0
その時、家の玄関で物音がしました。
扉が開く音と共に、大好きなお姉ちゃんの声がします。

「ただいまー」

        おっ! 。・゚・
      て     。・゚・。・゚・
 (; ^ω^)て   //
 /   o━ヽニニフ
 しー-J    彡

一瞬の油断が、ブーンの集中力を削ぎました。
宙高く舞うチャーハン。
それはブーンのコントロールできる範囲を超え、自由を求めて空を飛びます。

        ・ ゚ ・ :。 ・
         ゚・。 ・゚ ・
          //
 (    )
 /   oニフ
 しー-J

15 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:35:47.632 ID:DuX1QRwT0
まるで桜の花が風で散るかのように、チャーハンが舞い吹きます。
ですが、ブーンにとって予想外だった事態に対応できた人間がいました。
――お母さんです。

ξ゚ー゚)ξ「はい、ご苦労様」

飛んでいったはずのチャーハンが落下する地点に大皿を持って待ち構え、皿で全てのチャーハンを受け止めたのです。
何事もなかったかのように平然とそれを食卓へと運びます。

( ^ω^)「流石お母さんだお!」

フライパンを置いて、その後に続きます。
リビングには、待ち焦がれたお姉ちゃんがいました。
胸が一気に熱くなり、その胸に抱き付きます。

(〃^ω^)「お帰り! おねーちゃんお帰りなさいだお!」

ζ(゚ー゚*ζ「ただいま、ブーン!
       大きくなったわね! 身長伸びたでしょ!」

(*^ω^)「7センチ伸びたお!」

16 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:38:56.519 ID:DuX1QRwT0
ζ(^ー^*ζ「すごいわねー! このままだとお姉ちゃんよりも大きくなるわねー!」

(*^ω^)「うん! おっきくなって、お姉ちゃんと結婚するんだお!」

ζ(゚ー゚*ζ「そっかー、じゃあお姉ちゃんも頑張らないとね」

ξ゚⊿゚)ξ「ほら、感動の再会を楽しむのはいいけど、せっかくブーンが作ったチャーハンが冷めちゃうわよ」

お姉ちゃんの腕を握りながら、ブーンが席に案内します。

ζ(゚ー゚*ζ「ブーンが作ったの?」

(*^ω^)「そうだお! 頑張ったお!
      ねぇ、食べて食べて!」

ζ(゚ー゚*ζ「そうね、せっかくだから冷めない内に食べちゃうわね。
       いただきまーす」

(*^ω^)ワクワク

お姉ちゃんがレンゲを使って一口食べます。
数回咀嚼して、すぐに目を大きく見開きます。

ζ(^ー^*ζ「あら、美味しい! ブーン、これすっごい美味しいわ!
       外国で食べたどんな料理よりも美味しいわ!」

17 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:41:37.583 ID:DuX1QRwT0
(*^ω^)「やったー!」

ξ゚ー゚)ξ「よかったわね。 さ、私たちも食べちゃいましょ」

こうして楽しい昼食が始まりましたが、ブーンは終始お姉ちゃんの傍を離れようとはしません。
何度も感想を聞いて、何度も喜びます。
仔犬のようだなと、お母さんは密かに思いました。

昼食が終わり、一息ついた、お姉ちゃんから提案がありました。

ζ(゚ー゚*ζ「そう言えば、前に私のバイクに乗りたいって言ってたわよね?」

( ^ω^)「おっ、言ったお!」

ζ(゚ー゚*ζ「ブーンも大きくなったことだし、ちょっと一緒にお出かけしましょうか」

ξ゚⊿゚)ξ「あんた、帰って来たばかりで疲れてないの?」

ζ(゚ー゚*ζ「ブーンの顔見たら疲れなんて吹っ飛んじゃったわ」

ξ゚⊿゚)ξ「まぁそう言うなら私は止めないけど」

(*^ω^)「バイクだー! バイクだおー!」

19 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:45:49.218 ID:DuX1QRwT0
こうして、二人はお出かけをすることになりました。
家の車庫に行き、お姉ちゃんがバイクカバーをめくります。
航空力学を応用し、更なる速度を追求したカワサキH2が、カーボンブラックに輝く車体を露わにしました。
             __
 _   ζ(゚ー゚*ζ \\ _\  さ、後ろに乗って
[H2 ̄// ___⊃ ─)へ\ |ヘ
 \_人  |// ̄_\_| |_)
 ヘ_ / ) ノ/ kwsk=/| ̄/
γ\\(__)|  _/ / | |⌒\
( ([×\/   ┐ ( \| |/ ̄/
 \_ノ/__ロ___|( (*)  )
※参考動画
https://www.youtube.com/watch?v=gi5_GQ78wM8

喜んで後ろに跨り、ヘルメットを被ります。
そして、二人乗り用のベルトを取り付けました。
これで安全な旅が約束されます。

そして家を飛び出した二人は、風のように街中を走ります。

21 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:49:43.303 ID:DuX1QRwT0
(*^ω^)「すごいお! 速いお!」

ζ(゚ー゚*ζ「しっかりと掴まってるのよ」

言われなくても、ブーンはしっかりとしがみつきます。
お姉ちゃんの温もりが伝わってきます。
バイクは素晴らしい乗り物です。

風を感じ、人を感じられるのです。

ζ(゚ー゚*ζ「……アウトバーンを走ってみましょうか」

(*^ω^)「YAEEHH!!」

速度制限のないアウトバーンをバイクで走ったらどうなるのか、ブーンには想像もできません。
ただ分かるのは、もっと楽しいことになるという事です。
アウトバーンに入った途端、周囲の景色が一変しました。

流れていた景色は線のようになり、ものすごい風圧が襲います。
ですが、お姉ちゃんの背中がブーンを守ってくれました。
時折お姉ちゃんはミラーで後方を確認しながら、車の間を縫うように走り抜けます。

それは稲妻の様であり、風のようでもあり、光のようでもありました。
どこまで走るのか、見当もつきませんがお姉ちゃんと一緒ならどこに行っても怖くありません。
こうしてスリル満点のドライブはニューソクICを降りるまで続きました。

一般道に戻った時、ブーンは目的地を尋ねました。

25 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:52:35.004 ID:DuX1QRwT0
( ^ω^)「どこに行くお?」

ζ(゚ー゚*ζ「ヴィップモールに行きましょ! 一回行ってみたかったの!」

国内最大のアウトレットモールとして名高いヴィップモールは、ブーンも一度は行ってみたいと思った場所です。
見知らぬ街を走り、ブーンたちはヴィップモールに到着しました。
休日というだけあって、家族連れや恋人同士で来ている客が多く見られます。

ζ(゚ー゚*ζ「迷子にならないように手を繋いでいきましょ!」

( ^ω^)「おっ! 繋ぐお!」

   ヽ    \> 、          //    /
    ヽ       /         /         '
             / \      _〈       /
` 、        /   \ /´   ∨          /
  \       /      丶    ∨      /_/
    ヽ   /         \ ノ ヽ     /
      \_∧             ヽ.    >、   /
         ',            ',._/  \ノ
          、             , l |
          〈 ',       ノ 〈 |ノ
          | >、 \    {  ',.ノ
         しi lヽ  ヽ  '、_ノ
.           し'しヘ  }\__〉
              )_,ノ

27 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:56:35.538 ID:DuX1QRwT0
柔らかくて、細くて、優しいお姉ちゃんの指がブーンの指を包みます。
手を通じてお姉ちゃんの温もりが伝わってきます。
とても幸せな気持ちになりました。

何か具体的な買い物があるわけではありませんでしたが、こうして歩いているだけで十分楽しい物でした。
一年間もお姉ちゃんに会えなかったのはとてもつらい日々でした。
それを取り戻すかのようにこの時間を過ごします。

        _
.   (⌒⌒⌒).)   /⌒ヽ
    |    |:|.  (^ω^ ) おっ?
──|    |:|‐─○──○──
    ̄ ̄ ̄~

パン屋には変わったパンがありました。
大きな食パンのようにも見えますが、よく見てみると顔が付いているのです。

29 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 20:59:52.267 ID:DuX1QRwT0
        _
   (⌒⌒⌒).)   /⌒ヽ
    |^ω^ |:|   (^ω^ ) おっおー♪
──|   :::|:|‐─○──○──
    ̄ ̄ ̄~

ちょっと並んでみました。

                __        __
.        (⌒⌒⌒)::)   .(⌒⌒⌒)::) ____
        | ^ω^ |:::| /⌒| ^ω^ |:::| | SALE |
        |____|__(^ω^|____|;;;|  ̄~||~ ̄
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄|
       |;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::::|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

その後、服を売っているお店に行きました。

ζ(゚ー゚*ζ「ブーン、これちょっと着てみてよ」

( ^ω^)「おっ! 分かったお!」

       i,!'; ,!i';
       ; lj: ;,リ;'
      ;' "´゙ヽ
      ;' ;. ‘,,λ )
     ;' ((´^ω^)  ふわふわだお
    ,.;゙; (ノ   ';)
    `'ヾ;,(つ;,;,(つ

33 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:04:44.790 ID:DuX1QRwT0
おもちゃ屋さんに行くと、変わった列車があったので乗ってみました。

        ∩  ∩
       い,,c'_ノ   / ̄`>O  __l>o<l__.
        c/・ ・`っ   {,,,,,,,,,,,,,,,,,}  _|__〈ハ〉__|_  ドナドナドーナドーナドーナ
        (''● ''' )   (^ω^ )   |///| |///|  荷物がゆーれーるおー
       O┬Oノ )∽[ ̄てノ ̄]∽[ ̄ ̄ ̄ ̄]
      ◎┴し'◎  ◎──‐◎ ◎───◎   =3  =3

特に何かを買ったという事もありませんが、ブーンはこの時間がとても好きでした。
これからはお姉ちゃんが一緒にいてくれる。
それが何よりも嬉しいのです。

ブーンはお姉ちゃんが大好きです。
優しくて美人で、そして強いのです。
悪いことをしたら真っ先に叱るのもお姉ちゃんですが、良いことをしたら褒めてくれるのもお姉ちゃんです。

歳は離れていますが、そんなことは問題ではありません。
ブーンにとってお姉ちゃんはお姉ちゃんなのです。
どのような背景があろうが年齢が離れていようが、関係ありません。

今一緒にいてくれるお姉ちゃんこそが全てなのです。
産まれた時からずっと愛情を注いでくれるお姉ちゃんが全てなのです。

34 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:08:21.933 ID:DuX1QRwT0
ζ(゚ー゚*ζ「あら、もう3時ね。
       ちょっとおやつでも食べない?」

時間が経つのは早いものです。
特にそれが楽しい時間ともなれば尚更です。

(*^ω^)「食べるお! ケーキ食べたいお!」

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあそうしましょう。
      美味しいケーキ屋さんがあるらしいから、そこに行きましょう」

(*^ω^)「お姉ちゃんと一緒ならどこでもいいお!」

ζ(^ー^*ζ「もう! 嬉しいこと言ってくれるわね」

ぎゅーっと抱きしめられ、そのまま抱っこしてもらいました。
久しぶりに抱っこされて、ブーンは嬉しさのあまりお姉ちゃんにしがみつきました。
高い目線で世界を見るのはとても気持ちがいいものです。

それがお姉ちゃんの腕の中ならば最高です。
ケーキ屋に着いた時、店内は人でごった返していました。

ζ(゚ー゚*ζ「ブーン席取っておいてくれる?
      その間に私が買ってくるから」

(*^ω^)「わーい。 待ってるおー」

36 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:12:15.802 ID:DuX1QRwT0
言われた通り、ブーンは席に着いてお姉ちゃんを待つことにしました。
人ごみの中に消えていくお姉ちゃんを見送り、ブーンは早くお姉ちゃんが戻ってくるのを待ちます。

( ・∀・)「ねぇちょっと、君」

( ^ω^)「お?」

見知らぬ人が声をかけてきたのは、お姉ちゃんが列に並んでから少ししてからの事でした。
少しだけ浅黒い肌の男の人は、ちょっと変わったイントネーションで英語を話します。

( ・∀・)「デレデレさんの弟、だよね?」

( ^ω^)「そうだお! おじさんは誰だお?」

( ・∀・)「おじさんはお姉ちゃんのお友達でね。
      ちょっとお姉ちゃんに頼まれて、君を向こうの席に連れていく事になったんだ」

不思議な話です。
この場所ではいけないのでしょうか。

( ・∀・)「ここは人が多いから、あんまり衛生上よくないからね。
      実はね、おじさんはこのお店の偉い人だから、特別な部屋を用意したんだ」

39 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:17:58.930 ID:DuX1QRwT0
( ^ω^)「おじさん偉い人なの?」

( ・∀・)「あぁ、社長よりもすごいんだ」

( ^ω^)「でも、僕お姉ちゃんに席を取っておいてって言われたからここで待つお」

( ・∀・)「そのお姉ちゃんから頼まれたんだよ」

( ^ω^)「えー、でも……
      知らない人に付いて行っちゃいけないって言われてるもん」

( ・∀・)「……仕方ないな」

その言葉を聞いた瞬間、ブーンの首筋に何かが触れました。
そしてそのまま、ブーンは気を失いました。

41 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:20:30.898 ID:DuX1QRwT0
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Now Loading...
       /⌒ヽ
  \ ⊂[(_ ^ω^)     お姉ちゃんに結婚を申し込む!
    \/ (⌒マ´
    (⌒ヽrヘJつ
      > _)、
      し' \_) ヽヾ\
            丶.o゜*。o
            /⌒ヽ*゜*
          /ヽ    )。*o (
          ゛ ̄ ̄' ゜   (⌒
              ⌒Y⌒
現在スレッドの環境を確認しています。 しばしお待ちください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

42 名前:スレッドの環境がView Point Dの要件を満たしました:2016/01/01(金) 21:24:33.879 ID:DuX1QRwT0
‥…━━ Change the view ━━…‥

商品が並ぶショーケースの前には、長い列が出来ていた。
ケースの中に並ぶケーキは宝石のように煌びやかで、色とりどりのフルーツが乗った姿はまるで宝石のようでもある。
だが、ブーンが好きなのはショートケーキだ。

それも、変わり種のショートケーキではなく正統派のイチゴと生クリームだけの物。
実に地味なケーキだが、それ故に味の差は明白になる。
長蛇の列がなかなか動かないのは、事前に注文を決めずにケースの前で考える客のためである。

仮に決めていたとしても、あの見事なケーキを前にしてはメニューの変更も止むを得ない話だ。
ふと、デレデレはブーンがどの席を取ったのかを見るために店内に目を向けた。
どこにも見当たらない。

人ごみに紛れたのか。
いや、それだとしても席の確保は出来るはずだ。
嫌な予感がした。

まだ座席は埋まり切っていないのにも関わらず、ブーンが席にいない。
帰国してから家まで、複数のグループに尾行されていたのは知っていた。
家を出てからも付いてきたグループはアウトバーンで撒いたつもりだったが、別のグループが控えていたのだろう。

44 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:28:02.036 ID:DuX1QRwT0
職業柄、恨みを買うのは仕方ないことだと理解している。
家族に危害が及ぶかもしれないというのは、常々覚悟していた。
それが今日、ブーンの身に起こってしまった。

デレデレは状況を受け入れ、ブーンがどこに連れ去られたのかを探すことにした。
ふと、不自然な席を見つけたので列を抜けてそこに向かった。
二人掛けの席の上に携帯電話が置かれていたが、誰も座っていない。

仮に忘れ物だとしたら、この席に座ろうとした人間が携帯電話を届け出るはずだ。
なら、置かれてから時間はそう経っていない。
ブーンを攫った人間からの連絡手段だと確信し、それを手に取る。

直後、その携帯電話に電話が入ってきた。

ζ(゚-゚ ζ「誰?」

『そのままよく聞けよ、“ブラッディ・メアリ”。
お前の弟は預かった』

聞こえてきたのは機械で変換された声だった。
イントネーションから南米系の人間だと推測できる。
以前にあの方面で人身売買組織の撲滅作戦を行ったため、その報復という事だろうか。

デレデレの渾名を知っているという事は、こちらの素性は大分調べがついているらしい。
厄介な相手でなければいいのだが。

ζ(゚-゚ ζ「要求は?」

『まぁそう急ぐな。
俺が欲しいのはお前の命だよ。
お前には死んでもらいたい』

47 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:32:11.275 ID:DuX1QRwT0
単刀直入な答えに、デレデレは呆れとある種の関心を覚えた。
最初に予想した通り、やはり復讐が目的らしい。
目的が分かりやすいため、行動を読むのは簡単だ。

取引に応じようとも、ブーンや家族に危害が及ぶ。
つまり、最初から取引は成立していないのだ。
だがそれに乗るそぶりを見せてやれば、ブーンに対してはまだ何もしないだろう。

恐らくは目の前で傷つけ、こちらの反応を楽しむつもりなのだ。
悪趣味な屑の考えそうなことだ。
それ故に、無事なのはある意味で保障されるのだが。

ζ(゚-゚ ζ「なら、弟は関係ないんじゃないの?」

『お前が逃げないようにする保険だよ。
で、この要求は受け入れるよな?』

断ったり渋ったりする様子を見せれば、ブーンを傷つけてくるだろう。
ここでは相手の要求に従うふりをすればいい。

ζ(゚-゚ ζ「どこに行けばいいのかしら?」

『話が早くて助かる。
俺たちはそこから2ブロック先にある廃工場にいる。
応援なんか頼もうとするなよ、警察無線は傍受してるんだ。

一人でこっちに来い、いいな』

48 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:36:38.554 ID:DuX1QRwT0
デレデレは返事の代わりに、終話ボタンを押した。
この店の中には監視役がいる。
こちらの行動が向こうに伝わっているからこそ、タイミングよく電話が入ってきたのだ。

愚かな発想だ。
実に愚かだ。
感情に身を任せ、暴力でこちらに要求をのませようとする愚かな連中の仕業だ。

携帯電話を握りしめ、デレデレは非常階段を目指して走り出した。
後ろの方で、監視役と思われる人間が慌てた様子で立ち上がったのが分かった。
まっすぐに駐車場に向かい、バイクのシート下からグロックを取り出して腰に差した。

一刻の猶予もない。
すぐにバイクを走らせ、指定された廃工場へと向かう。
2台後ろに尾行車を見つけ、デレデレがどこか別の場所に行かないか監視をしている。

一切の寄り道もせず、最高速で道路を駆け抜ける。
指定された工場の敷地には、スモークガラスのSUVが1台停まっていた。
工場の前でバイクを降りると、車から男が4人出てきた。

手にはMP5Kを持っており、その銃口はデレデレに向けられている。

( ・∀・)「早いな。 こっちでボスが待ってる」

50 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:42:10.060 ID:DuX1QRwT0
言われた通りに、デレデレは男の後ろについて歩き出す。
残った3人はデレデレの周囲を取り囲むようにして付いてきた。
奥へ奥へと進んでいく。

非常に薄暗く汚い空気の中、デレデレは作戦を考えていた。
どのようにしてこの馬鹿どもを排除し、ブーンを奪回するべきか。
拳銃で殺すのは2人まで、後は短機関銃を奪い取ればどうにかなる。

しかし銃声によって相手を刺激すれば、ブーンはすぐにでも暴行を受けるだろう。
それは避けなければならない。
今はまだ、言うとおりにするのが最善だ。

一番奥の部屋の前に到着し、男が扉を開いて中に入るように促した。
そこには汚い椅子に縛り付けられたブーンがいた。
そして2台の固定カメラと照明が部屋の中心に向けられ、さながら映画の撮影現場の様である。

ブーンの傍に置かれたテーブルにはナイフ、バット、のこぎりなどの道具が床に並んでいてその使用用途は想像に難くない。
ブーンの隣には写真で見た記憶のある男がいた。
リボルバー式拳銃の銃口をブーンの顔に向け、下卑た笑顔を浮かべている。

51 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:46:08.416 ID:DuX1QRwT0
( ^ν^)「へへっ、待ってたぜ。
      俺の名前は知ってるな?」

ζ(゚-゚ ζ「ニュッ・リビングブックでしょ?
      スレイブカルテルの首領、そんな人間の屑がどうしたの?」

人身売買と臓器売買を裏で行う巨大なカルテル、それがスレイブカルテルである。
年端もいかない少年少女を変態相手に売買し、誘拐してきた人間の臓器を売りさばく血も涙もない徹頭徹尾屑の集団だ。
彼らが特に好んで売りさばいていたのは人間や臓器だけではない。

人間の絶望や死をも売っていたのだ。

( ^ν^)「俺のカルテルはな、お前らに潰されたんだ。
      忘れたとは言わせねぇ」

ζ(゚-゚ ζ「肝心の屑を取り逃がして、完全に潰し損ねちゃったけどね」

( ^ν^)「そこだよ。 金さえあれば俺のカルテルはまた復活できる。
     だがな、必要なのは最低でも二千万ドル、出来れば一億ドルは欲しい」

ζ(゚-゚ ζ「交渉相手を間違えてるんじゃない?
      国か銀行相手にするのね」

( ^ν^)「ところがだ。 お前も知ってるだろ?
      俺の取り扱う映像作品は一本当たり五千万ドルになるんだ。
      それがあれば長期的に金が入ってくる」

54 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:51:56.073 ID:DuX1QRwT0
ニュッが言っている作品とは、スナッフ・ビデオの事である。
殺人現場を映像化した物で、それは世界にいる変態に超高額で売られる。
特に殺されるのが美人であれば、それだけでかなりの額になる。

勿論、ただ殺すだけではない。
殺すまでの過程を楽しみ、どれだけ絶望を映像に収められるのかがポイントになる。
そして殺したのち、その死体にまで手を出して命を弄ぶという悍ましい映像だ。

需要があるから映像がある。
供給が少ないから額が上がる。
内容が貴重だからこそ需要が高まるのだ。

人の命がディスク一枚に収まると考えると、実に恐ろしい発想である。

ζ(゚-゚ ζ「……下種が」

( ^ν^)「お前には俺の映像作品に出演してもらう。
     あぁ勿論、お前の弟にもな。
     弟に犯させて、弟と一緒に殺してやる」

ζ(゚-゚ ζ「ふぅん……」

よくもそんな発想が出来るものだと、デレデレは呆れた。
元より交渉の余地はない相手だが、容赦も遠慮も必要なさそうだ。

( ^ν^)「おい、そいつを縛り上げろ。
      撮影を始めるぞ」

59 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 21:55:27.309 ID:DuX1QRwT0
背後に二人。
扉の向こうに二人。
前方に一人。

どうにか対処は出来る。
身体検査をしなかったのは、彼らが犯した人生最後の過ちになる。
言わずもがな人生最悪の過ちは、ブーンに手を出したことだ。

ζ(゚-゚ ζ「……」

( ・∀・)「へへっ、じゃあ――」

抜き放ったグロックの銃口は、ニュッの陰部を正確に撃ち抜いた。
これでブーンへの脅威が一つ減る。
呆然とする後ろの男に、二発目の銃弾が襲い掛かる。

肺を貫通し、三発目が心臓に穴を空けた。

从;´_ゝ从「ち、ちょっ――」

三人目の男は、眼球を撃ち抜いて殺した。
扉の向こうに控えていた男たちは銃声を聞いて、すぐに扉を開けて入ってきた。

(;´_ゝ`)「ボス!!」

(´<_`;)「平気で!!」

(;´_ゝ`)(´<_`;)『すかっ?!』

63 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:08:34.576 ID:DuX1QRwT0
十分な余裕を持って、デレデレは二人の顔に銃弾を浴びせた。
5秒で一気に形勢逆転となり、股間を押さえてうずくまるニュッは呪詛を口に血溜まりに膝をついている。
銃を持つニュッの肩を撃ち、万が一にでも銃口がブーンに向けられないようにした。

(;^ν^)「ば、馬鹿め……!!
     お前の家族は今頃別の部隊がっ……!!」

ζ(゚-゚ ζ「今頃、部隊が箱詰めにされてるんじゃない?」

(;^ν^)「はっ?!」

ζ(゚-゚ ζ「そういうわけ。 じゃ、死になさい」

膝に2発、腹部に1発。
即死することの出来ない個所に撃ち込まれた銃弾は、この男に惨たらしい死を与える事だろう。
連絡手段として手に入れた携帯電話をニュッの頭に投げつける。

(;^ν^)「く、くそっ尼がっ……!!」

ニュッの戯言を無視し、デレデレはブーンを椅子から解放した。
容体を見る限り、毒ではなさそうだ。
後遺症もないだろう。

64 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:11:59.962 ID:DuX1QRwT0
抱きかかえて廃工場を後にする途中、工場前に停まっていた尾行車の運転席にいた男に2発撃ち込む。
喉と心臓を撃たれた男は痙攣しながら息絶えた。
ブーンを抱えてバイクに乗り、デレデレは自分の電話である場所に連絡を入れた。

ζ(゚-゚ ζ「デレよ。 えぇ、掃除屋を呼んで頂戴。
       スレイブカルテルの生き残りがまだいるから、そっちの掃除もね。
       場所は――」

それが世界屈指の諜報組織の電話番号だと知る者は、この場には彼女しかいなかった――

( ´ω`)「お?」

ζ(゚ー゚*ζ「起きた?」

現場を離れたデレデレはブーンの薬が切れる前にケーキ屋に連れて行き、椅子に座らせていた。
それはぎりぎりで間に合い、ブーンは何も気づいていないようだ。

( ´ω`)「あ、あれ? 僕、寝ちゃってたの?」

ζ(゚ー゚*ζ「ちょっと疲れちゃったみたいね。
      ショートケーキだけど大丈夫?」

(*^ω^)「ショートケーキ!? やったー!!」

この笑顔を守りたかった。
何にも代えがたいこの笑顔を守りたかったのだ。
美味しそうにケーキを食べるブーンの笑顔を見て、デレデレは心が安らぐのを感じていた。

67 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:14:34.267 ID:DuX1QRwT0
それから帰宅までには特に大きな事件も事故もなく、無事に家の玄関をまたぐことが出来た。
夕食に心を躍らせるブーンは、自分が何をされたのかも気付いていない。
夕食後、デレデレは母に今日の出来事を話すことにした。

ζ(゚、゚*ζ「あ、そうだお母さんちょっと話があるの」

母のツンデレは、デレデレが所属する諜報組織の大先輩だ。
仕事関係の話で何度も相談に乗ってもらったことがある。
ニュッが死ぬ前に家族にも部隊を送っていることを示唆していたため、もしも今日その刺客が来ていなければ後日来ることになる。

事前に情報があった方が母も対応がしやすいだろう。

ξ゚⊿゚)ξ「ひょっとしてお客さんの事?」

ζ(゚、゚*ζ「あら、やっぱりウチにも来たの?」

ξ゚⊿゚)ξ「来たけど帰ってもらったわ」

勿論、帰るというのは排除したという事だ。
ツンデレは現役時代に最強の女エージェントとして名を馳せ、“笑う白猫”とまで呼ばれ世界中の組織から恐れられていた。
それを知らずに襲ったのだから、相手はかなり動揺した末に死んだのだろう。

ζ(゚、゚*ζ「大丈夫? しつこくなかった?」

ξ゚⊿゚)ξ「大丈夫に決まってるでしょ。
      一応お土産は送っておいたわ」

諜報組織に死体の回収を依頼したという隠語を聞いて、デレデレは安心した。

69 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:21:54.330 ID:DuX1QRwT0
ζ(゚、゚*ζ「ごめんねー、面倒かけちゃって」

ξ゚⊿゚)ξ「いいわよ、別に」

それからデレデレはブーンと一緒に風呂に入る事となった。
服を脱いで思うのが、自分の体に刻まれた無数の傷だ。
この傷を見て、ブーンは一度だけ理由を訊いてきた事がある。

その時にデレデレは、人を守るために傷がついた、と濁して答えた。
何かに怯えた様子も不審に思った様子もなく、ブーンはそれを受け入れてくれた。
それは子供が持つ純粋さだった。

ありのままを受け入れてくれる強さ。
ブーンのその強さに、デレデレは何度も救われていた。
職業柄人を殺すことが何度もある。

その度にデレデレは心に細かな傷を負い、その度にブーンの笑顔に癒された。
彼の無垢な笑顔はデレデレにとって救いだった。
こうして互いに体を洗っているのは、ブーンを全面的に信頼しているからでもある。

それから二人そろって湯船に浸かる。

(*^ω^)「ふぃー」

ζ(゚ー゚*ζ「やっぱりお風呂はいいわねー」

70 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:26:33.658 ID:DuX1QRwT0
ブーンの背中を胸で受け止める。
小さな背中だが、可能性を秘めた背中だ。
そっとその背中を指で撫でる。

傷のない背中。
それは、デレデレが守らなければならないものだった。

(*^ω^)「向こうにはなかったの?」

ζ(゚ー゚*ζ「一応あったけど、湯船が浅くてねー。
      肩まで浸かれなかったのよ」

( ^ω^)「おー、不便だおー。
      なんて言う国なんだお?」

ζ(゚ー゚*ζ「ブリテンっていうの。 料理も酷いけど、お酒と朝食は美味しかったわ」

食べられればいいという考えで作られた料理の数々は、栄養補給のためにだけ食べるような物だった。
向こうの郷土料理を食べるよりも、デレデレはイタリア料理を好んで食べていた。

( ^ω^)「ブリテン?」

ζ(゚ー゚*ζ「いつか行く時があったら、私が案内してあげるわね」

( ^ω^)「おっ! 約束だお!」

ζ(^ー^*ζ「勿論」

72 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:29:51.254 ID:DuX1QRwT0
体が冷えないよう、ブーンの肩に湯をかけてやる。
両腕をブーンの体に回して少し深くまで沈める。
これで冷えず、何より体が接触することで彼を感じられる。

そうして、しばらくの間ブーンを抱きしめて思いにふけることにした。

ζ(゚ー゚*ζ「あまり遅くまで起きてたら湯冷めするから、もう寝よっか」

( ^ω^)「うん! でも、寝る前にお話してくれる?」

ζ(゚ー゚*ζ「いいわよ。 じゃあ、布団の中でお話してあげるわ」

風呂から上がり、着替えを済ませてブーンの寝所に向かう。
二人で同じ布団に入り、電気を消す。

(*^ω^)ワクワク

ブーンは見上げる形でデレデレを見つめ、話を心待ちにしている。
その仕草があまりにも愛おしく、デレデレはブーンを胸元に抱き寄せた。
心臓の鼓動が伝わってくる。

ζ(゚ー゚*ζ「それじゃあ、狼さんのお話をしてあげるわね」

これは、かつてデレデレがツンデレから聞かされた童話だ。
それは人間の強さと弱さを表した童話だった。
狼と少年の交流、そして決意とそれがもたらした結末。

これをどうブーンが捉えるのか、デレデレは楽しみだった。

73 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:35:38.494 ID:DuX1QRwT0
( ´ω`)「どうして、男の子は悪者って言われちゃったの?」

ζ(゚ー゚*ζ「人はね、自分と違う物を怖がるの。
      だから、狼さんと仲良くしている男の子を怖がったのよ」

そしてその違いを失くそうとして、醜い戦争が起こる場合が多々ある。
例えば宗教戦争。
例えば民族紛争。

政治的な主義が異なるという理由で戦争をも起こす。
それが人間なのだ。

( ´ω`)「かわいそうだお……」

ζ(゚ー゚*ζ「そうね。 だけどね、この男の子が偉かったのはそれでも変えたことなのよ」

確かにかわいそうではあるが、着眼するべき点は他にもある。

( ´ω`)「変えたこと?」

ζ(゚ー゚*ζ「そう。 何でもそうだけど、変えるためにはいつだって何か犠牲が付いて回ってくるの。
      安定したものにすがるのも一つの考え方だけど、それじゃあ何も起こらないわ。
      より良くしたいのなら、行動するしかないの。

      たとえ一人っきりでも、ね」

変えるという事は、それまで続いていた物を失うという事。
安定していた物を振り払い、新たな可能性に賭ける。
失敗するかもしれない。

74 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:39:11.251 ID:DuX1QRwT0
そう言った全てのリスクを背負い、行動する人間は必ずや世界をも変える。

( ´ω`)「おー……」

ζ(゚ー゚*ζ「この男の子は、一人でも変えようと行動したのよ。
       周りから何と言われようとも、一人でね。
       だから偉いの」

たった一人で挑むことは、あまりにも厳しいことだ。
状況が圧倒的に不利だとしても、それでも挑むには強さがいる。
その強さを、人は勇気と呼ぶ。

勿論、挑まないのも一つの手だ。
安定した物から離れず、リスクを背負わないのも一つの生き方だ。
だが、それ以上の変化は決して訪れない。

( ´ω`)「大変……だお……」

ζ(゚ー゚*ζ「えぇ、大変よ。
      だけど自分の事を理解してくれる人が一人でもいれば、その人は無敵よ。
      ブーンもいつかそういう人を見つけられるといいわね」

デレデレにとって、それはブーンだった。
弟であるブーンの存在があれば、デレデレは何も恐れずに挑んでいける。
諜報員として、ブーンが住むこの街、この国を守ってきた。

それはこれからも続いていく。
愛する弟のために、どこまでも強くならなければならない。

76 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:42:38.085 ID:DuX1QRwT0
ζ(゚ー゚*ζ「おやすみなさい、ブーン」

その言葉を聞いて安心したのか、ブーンはゆっくりと眠りに落ちた。
胸に顔をうずめ、赤子のように無防備な姿と寝顔を見せている。

( ´ω`)「……おねー……ちゃん」

ζ(゚ー゚*ζ「ふふ、ここにいるわよ……」

小さな頭をそっと抱き寄せ、デレデレも眠ることにした。
この温もりが強さの根源。
デレデレが強くあり続けるために欠かせない存在。

それこそが、弟という存在なのだ。
弟がいる限り、デレデレは強くあり続けられる。

ζ(´ー`*ζ「ブーン…… 大好きよ」

(*´ω`)「おー……」

究極の親密さと強さの形は、姉弟のこの姿にこそ現れている。
互いに無謀な姿を晒し、互いに守り合い。
そして互いにそれを認め合い、支え合う関係。






――この関係こそが、デレデレの強さの秘密なのである。






ζ(゚ー゚*ζお姉ちゃんは強いようです
             The END

79 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:46:54.591 ID:DuX1QRwT0
 ゚        (_ヽ      +
 ' *  /⌒ヽ.| |  +
   . ( ^ω^ / /       。
  +  y'_    イ    *
   〈_,)l   | *      。
ガタン lll./ /l | lll    +
→『View:B』が創作板にて解放されました

80 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:48:38.017 ID:DuX1QRwT0
支援ありがとございました!
これで投下はおしまいです

何か質問があれば幸いです


なお、この作品はView:Bと一緒に読んでいただけるとどのような形態なのかが分かるようになっています
おすすめの順番はB→Dです

85 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:52:56.823 ID:WWRyJN7na
俺もSSPCで書いてるんだけどなかなか進まないんだよなぁ・・・
なんかコツとかある?

86 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 22:57:12.260 ID:DuX1QRwT0
>>85
偉そうなことは言える立場ではありませんが、作品に対する愛だと思います
書きたいときに書きたいように書く、のスタンスが大切ではないでしょうか
映画でも見ながら創作意欲を高め、無理のないように書くのが一番だと考えています

尚、おすすめのソフトはマイクロソフト社のワードもしくはStory Editorです

87 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:00:10.132 ID:DuX1QRwT0NEWYEAR
余談ですが、ζ(゚ー゚*ζが( ^ω^)に話している昔話は
http://mesimarja.blog74.fc2.com/blog-entry-3370.html
になります

89 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:01:01.731 ID:qcgYreDd0
書き溜めも全てメモ帳でこなせる。
そう、iPhoneならね。

90 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:01:41.207 ID:WWRyJN7na
>>89
書き溜めしてんだけどなかなかペンが進まないんだよ・・・

92 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:05:20.881 ID:DuX1QRwT0
>>90
モチベーションを高める他手立てはありません
小説、漫画、映画、ドラマなどを参考に創作意欲を高めると自然と筆が進みます

95 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:25:33.770 ID:DuX1QRwT0
特に質問もなさそうなので、一応最後に

姉は偉大なり

96 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:28:50.958 ID:ItYuEEQF0

>>1はお姉ちゃんが好きなんですか?

97 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:33:56.970 ID:DuX1QRwT0
>>96
もちのロンさ!

98 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:37:44.330 ID:fJYKzVBD0
「ノパ⊿゚)One-Chance(^ω^ )のようです」も>>1作?

99 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:42:19.301 ID:DuX1QRwT0
>>98
正解です

最近だと
∬´_ゝ`)が帰ってくるようです
(∪^ω^)おっ! のようです
( ^ω^)はじめてのおつかいのようです
( ^ω^)狼少年のようです

あたりを投下したので良ければご一読いただければ幸いです

100 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:43:35.714 ID:kRsWXzADa
乙、楽しかったよ
狼少年と聞いて人狼を思い浮かべたが、アレは違うやつか

101 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:44:49.660 ID:XvbOqGGl0
やっぱお姉ちゃんの人や!サインください!

102 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:46:50.447 ID:6brk/szNM
乙!
初めてのおつかいのひとかよ!

103 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:47:13.574 ID:fJYKzVBD0
>>99
全部読んでる

104 名前:以下、転載禁止でVIPがお送りします:2016/01/01(金) 23:49:47.820 ID:DuX1QRwT0
>>100
違うやつですね

>>101
女市

>>103
ありがとうございます!
今後は誤字を失くし、更なるクオリティアップを目指していきます!

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